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ついに38代目!ナイキの超ロングセラーモデル「エアズーム ペガサス 38」の実力

2021.05.19

1983年の発売から毎年のモデルチェンジを経て38年。 2021年の今年も登場した「ナイキ エアズーム ペガサス38(以下ペガサス 38)」は、あらゆるランナーが履いて走ることが楽しめるランニングシューズに仕上がっている。

バランスがとれた「あらゆるランナーのため」のシューズ

ナイキといえば、トップランナーのほとんどが愛用するカーボンプレート入りのレース用ランニングシューズが注目されがち。しかし、速さを求めるランナーのためだけではなく、普通のランナーが走ることを楽しめるモデルも充実しているのも特徴だ。

今年で38代目となったペガサス 38もそのひとつとしてラインアップされている。軽さ、耐久性、通気性、クッション性など、ランニングシューズに求められるものがバランスよくそろっていて、気分転換に行う日々のランニングから、それこそトップランナーのトレーニングまで使える汎用性の高いものになっている。

重量は27㎝で約278g(実測値)。このようなクッションを重視したシューズとしてはかなり軽量の部類に入る。一般的にレース用のモデルは軽さのために、色々な部分の耐久性を犠牲にして作られることがあるが、このシューズはデイリーランナーのためのものでもある。全体的に耐久性をもたせた作りではあるが、この仕上がりでこの軽さはほとんど気にならないレベル。

地面に接地するアウトソールは、つま先からカカトまでしっかり装備されている。硬めで頑丈なラバーを使用することで、日々のランニングの摩耗にも対応する。

またランニングシューズに必要なのが通気性。足が蒸れなくて快適!ということも重要だが、蒸れなどが原因のマメを防止する効果も発揮する。このペガサス 38に採用されているメッシュ素材は、柔らかく通気性が高い。履いてみたのがちょっと風が強い日だったのもあるが、つま先から風が入り込むのを感じるほどだった。

しっかりと足を守ってくれる安心感

実際に履いて1週間ほど走ってみると、足を守ってくれる安心感の強いシューズであることが分かる。

足を包み込むアッパーは、通気性が高いだけではなくシュータンにクッションを増やしているため、ふわりと足をホールドしてくれる。シューレースを少しキツめに締めても足が痛くなることもなかった。ここは自分にはかなり大事なポイントで、走り終わりの時に足の甲が痛むシューズが意外と多い。痛いといってもそこまで痛くないので、問題はないのだが、こういう「ちょっと気になるポイント」をフォローしてもらえたのはかなりうれしい。

カカト部分が反り上がった形状を前モデルから継承。着地の際にコロリと前方に転がってくれるため、前への体重移動がしやすい。

加えてミッドソールには柔軟性と弾力性を併せ持つリアクトフォームを採用。その内部、前足部には反発性とエネルギーリターンを提供するズーム エア ユニットを搭載している。

前に転がっていくソールの形状と、クッション&反発性の機能によって、走りはかなり軽快。脚へのダメージが少ないためか、週に2~3回、10㎞ほどのランニングが無理なくスムーズに行うことができた。

「あらゆるランナーのためのシューズ」ということで、ペガサス 38はかなりなかりバランスがとれた仕上がりだと感じた。クッション、足あたり、フィット感、すごくトガッた部分があまりないが、それゆえにいつも履いて走りたくなるシューズだといえるだろう。

このシューズ、マラソンの世界記録をもつキプチョゲ選手も愛用しているというが、自分のような市民ランナーからトップランナーまで履きこなせる汎用性の高さは、まさにこのバランスの良さからくるもの。

実は「ペガサス 36」を愛用していたのだが、2年たってそのアップデート具合に今回、かなり驚かされた。毎年、毎年少しずつアップデートしてきたことが、ここまでのロングセラーモデルになった所以なのだろう。今から来年が楽しみになってきた。

ナイキ エアズーム ペガサス 38
1万4300円(税込み)
https://www.nike.com/jp/

文/今 雄飛(こんゆうひ)
ミラソル デポルテ代表。スポーツブランドのPR業務を行うかたわら、自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン

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