テレビ観戦も良いが、やはり実際にスタジアムに行って〝生〟で味わうサッカー観戦は、特別な楽しさがあると言っていいだろう。昨年から続く新型コロナウイルスの影響で、現在(※2021年4月時点)では人数制限や声を出す応援の禁止などの厳格なルールが敷かれており、これまでのような熱気や臨場感は多少欠けるかもしれないが、それでも“スタジアム観戦”の魅力は確かに存在する。
とはいえ、これまでスタジアムに足を運んだことがない人は「興味があっても、どこに行けば良いのか……」と悩んでしまうこともあるだろう。そこで今回は、日本(Jリーグ)のおすすめスタジアムや現地観戦の魅力などを分かりやすく紹介していく。
専用スタジアムと陸上スタジアム
日本のサッカースタジアムには大きく2種類に分けられることを皆さんはご存知だろうか。
観客席からピッチが近く、臨場感が高いサッカー専用スタジアム=通称「専スタ」と、陸上トラックを備えているスタジアム=通称「陸スタ」がある。
「サッカーを見る」という観点では、やはり「専スタ」の方が優れており、近年は続々と新スタジアム建設が進んでいる。特に関西圏ではガンバ大阪、京都サンガF.C.がサッカー専用の新スタジアムを建設するなど、「陸スタ」→「専スタ」への移行が着実に進んでいる。そのほかにも、サンフレッチェ広島やFC琉球などが本拠地として使用する予定の「専スタ」建設計画も進んでいる。
日本のスタジアム|収容人数ランキング
サッカースタジアムの評価基準は大きさや、見やすさ、アクセスなど様々あるが、まずは「収容人数」に注目したい。以下がJリーグのクラブが本拠地として使用しているスタジアムの“収容人数ランキング”トップ10である。
※カッコ内は本拠地として使用しているJクラブ名
1位 日産スタジアム(横浜Fマリノス)7万2081人
2位 埼玉スタジアム2002(浦和レッズ)6万2010人
3位 味の素スタジアム(FC東京、東京ヴェルディ)4万9970人
4位 ヤンマースタジアム長居(セレッソ大阪)4万7816人
5位 デンカビッグスワンスタジアム(アルビレックス新潟)4万2300人
6位 パナソニックスタジアム吹田(ガンバ大阪)3万9694人
7位 札幌ドーム(北海道コンサドーレ札幌)3万8794人
8位 カシマサッカースタジアム(鹿島アントラーズ)3万8669
9位 エディオンスタジアム広島(サンフレッチェ広島)3万5909人
10位 昭和電工ドーム大分(大分トリニータ)3万1997人
収容人数ランキングのトップは日産スタジアム
上記のように、日本最大の収容人数を誇るサッカースタジアムは横浜Fマリノスの本拠地、日産スタジアムである。2002年のW杯日韓大会の決勝が行われたスタジアムであり、ピッチ(芝生の状態)の評判も高い。
専スタで最大は埼玉スタジアム2002
収容人数ランキングのトップ10の内、「専スタ」は埼玉スタジアム2002、パナソニックスタジアム吹田、カシマサッカースタジアムの3カ所のみ。中でも浦和レッズの本拠地、埼玉スタジアム2002は「専スタ」としては特に大きいスタジアムと言えるだろう。また、日本代表の試合も数多く開催され、日本代表の聖地とも呼ばれている。
スタジアム観戦の楽しみ方
これまでスタジアムでサッカー観戦をしたことがない人にとっては、「チケットの買い方が分からない」「座席はどこを選べば良いのか」などと疑問に思っている人もいるだろう。ここからは、そんな人たちのために初心者向けのサッカー観戦の楽しみ方を紹介していく。
どこの座席から観戦すべき?
チケットを買う際に席の種類を選ぶ必要があるが、初めての人はどの席を選ぶべきかイメージしづらいかもしれない。
初めての人にオススメは、メインスタンドやバックスタンドと呼ばれるTVで見るような視点でピッチ(サッカーのコート)を横から眺められる席種だ。一方で、ゴール裏と呼ばれる席種は熱狂的なサポーターが集まるエリアなので、応援の雰囲気を味わいたいという人にオススメだ。また、ホーム側とアウェイ(ビジター)側に分かれているので、自分の好きな方を選ぶ必要もある。応援したいクラブが決まっていない場合は、基本的にホーム側の方が席に余裕があるので、ホーム側を選ぶと良いだろう。
グルメやイベントも充実
サッカースタジアムの楽しみは“試合観戦”だけではない。スタジアムグルメ(通称“スタグル”)や各種イベントも充実しており、「サッカーファン以外にも楽しめる空間」になっていると言ってよいだろう。現在(※2021年4月時点)は新型コロナウイルスの影響で、様々な制限が設けられていることも多いが、それでもスタジアムは多くの人たちが楽しめる空間になっている。
声援は送れなくても……拍手で後押し
上記のように新型コロナウイルスの影響で、現在Jリーグでは声を出しての応援は禁止されている。そんな中、スタジアムでファン・サポーターが選手に思いを届けられる唯一の方法が拍手による押しである。
応援歌を歌うとなると、「歌詞が分からない…」「覚えるまで時間がかかりそう…」と尻込みしてしまう人も多いかもしれないが、拍手なら初めての方も気軽にできる。コロナ禍でも、スタジアムならではの一体感を感じられるはずだ。
※データは2021年4月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
文/praia