突然ですが、全国の猫好きさん。
路地裏や公園の近くを歩いているとき、さりげなく猫がいないかチェックしてしまうことありませんか?筆者は…あります。
というわけで今回は、猫が好きな方が思わず唸ってしまうありがちエピソードをご紹介します。
猫好きにありがち
これぞ猫好きあるある。猫を求めるあまり、「視界の隅にあるそれっぽいもの何でもネコチャンに見えがち」現象です!(笑)
イラストの女の子のように道端のコンビニ袋やシミを見間違えたという他にも、大きな石や看板の影など、「猫かと思った…」系の投稿はツイッターでもかなり昔からたくさん見かけますよね。
それだけじゃなく、家の中で脱ぎ捨てた服やティッシュケースなど、なんとなく猫っぽい姿形のものが猫に見えてしまうことってよくありませんか?
実はこれ、人間の心理現象が関係しているらしいのです。
「パレイドリア現象」と「空目」
「パレイドリア現象(パレイドリア効果)」とは、そこにあるものに普段から良く知っているパターンを当てはめてしまう心理現象のことです。
「月のクレーターがウサギに見える」「雲が動物の形に見える」なども、脳が良く知るものに当てはめているからなのだとか。有名なロールシャッハ・テストなども、このパレイドリア現象を応用したものといわれています。
つまり、普段からよく猫を見ていて、そこに猫がいそうと思っている心理効果からそれっぽいものがネコチャンに見えてしまうということなんですね。
もう一つ、今回のようなシーンで使われる言葉に「空目(そらめ)」があります。
空耳は、実際には無い音や声が聞こえたように思うこと、主に聞き間違いのことを言いますよね。
空目はその視覚バージョンで、実際には見えないものが見えたように思うことや、見間違いのことを指す言葉です。
「ネットスラングでしょ」と思われるかもしれませんが、実は空目という言葉は広辞苑にも載っていて、あの源氏物語にも出てくるれっきとした日本語なんですよ!
「いそう」と思いながら歩いているからこそ見間違えてしまう。道端の猫っぽいものをつい空目をしてしまう気持ち、分かるという方も多いのではないでしょうか?
■イラスト提供/ポランカさん(@porankaran)
4年ほど前からイラストやエッセイ漫画を描きはじめる。多摩川を歩くこと、野鳥の観察、ベースを弾くことが趣味。
文/黒岩ヨシコ
構成/inox.