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人気バンドflumpoolのドラマー小倉誠司が〝保護猫カフェハンター〟になった理由

2021.05.09

小倉誠司が、“保護猫カフェハンター”になった理由

「保護猫カフェに行くためにツアーをしているのかも」(笑) 

メンバーの病気療養による活動休止を乗り越え、活動再開後さらに人気が高まっているflumpool(フランプール)。そのドラム担当の小倉誠司さんは、“保護猫カフェハンター”としても知られている。


2021526日発売のflumpoolのニューシングル「ディスタンス」。テレビアニメ「セブンナイツ レボリューション-英雄の継承者-」オープニング主題歌を含む全3曲入り。左から2人目が小倉さん 

小倉さんは3匹の猫と暮らす大の愛猫家。ライブで訪れた土地では必ずライブ会場近隣の保護猫カフェを訪ね、自身のtwitterで紹介している。訪ねた保護猫カフェの数は約50軒。近くにない時はリハーサルの合間に、電車で1時間ほどかけて最寄りの保護猫カフェに行くことも珍しくないという。 


▲小倉さんがライブ会場先の保護猫カフェを訪れた時のtweetの一部 

同じく愛猫家で知られる坂本美雨のラジオ番組「坂本美雨のディアフレンズ」(Tokyo FM JFN)にゲスト出演した時は冗談で、「保護猫の施設やカフェを発信できていけたらなっていう理由でツアーを回っている」と語ったほど。なぜそこまでして、保護猫カフェを訪ねるのか。本人に直撃してみた。


▲「『大変じゃないか』と心配してくださる方もいますけど、でも地方公演はけっこう余裕をもってスケジュールを組んでもらっているので、無理をして行っているわけでは全然ないんですよ」(小倉さん)

単純に猫好きなので(笑)、猫のかわいさを伝えたいのが原点

小倉さんは小さい頃からの猫好き。そもそも家族も動物好きで、ひとり暮らしを始めたばかりの期間を除き、常に猫や犬と暮らしてきた。そのため以前から保護犬・保護猫活動に関心を持っており、今いっしょに暮している3匹の愛猫のうち2匹は、保護猫カフェから引き取っている。


▲子猫の時に当時のバンド仲間経由で引き取って、15年間いっしょに暮しているシオンちゃん


▲小倉さんが2019年末に保護猫カフェから引き取った兄弟猫。左のキジトラ猫がトラオ君、右のお鼻まわりが白いキジシロ猫がペンタ君

「殺処分されるのは、世話が大変な生後まもない子猫が多いんです。それを知った時はショックで、なんとかして殺処分をゼロにしたい、自分にできることは何かないかと強く思うようになりました」(小倉さん) 

ライブ活動で地方を訪れた時の空き時間に、愛猫と離れている寂しさを埋めるため、近くの保護猫カフェに行くことは以前からよくあった。「僕はもう単純に猫が好きなので(笑)、猫のかわいさを知ってもらいたい、という気持ちも、twitterを始めたきっかけではありますね」(小倉さん) 

だがある時、「保護猫カフェというものがある」ということをまだ知らない人も結構多いということに気がつき、「存在を知ってもらう助けになれば」という気持ちで、保護猫カフェを紹介するtweetを始めたという。

「地方に行くと、オーナーさんが一人でやられていて、看板も出ていないような小さなお店もあったりするんです。あくまでも地元の人を対象に里親募集をしているからだと思うのですが、でも、もしかしたらもう少し広く情報発信をしたら、他県からも里親さん候補が集まってくるかもしれないですよね。僕が発信することで微力でもそのお役に立てればいいな、と思いまして……」(小倉さん)

「僕が訪れたことでファンの人が行けば、それも保護猫活動になる」

 中には、保護猫が目当てではなく、小倉さんのファンの人がtweetを見てカフェを訪れることもある。小倉さんは、それでもいいと考えている。

「たとえ里親になるところまでいかなくても、僕のtweetを見て近くに住んでいる方が興味を持ってそのカフェに行ってくれれば、それだけでもカフェの収益になって、保護猫活動になりますから。もちろん、ちょっとでも縁が繋がるきっかけを作ることができればこんな嬉しいことはないですが、保護猫カフェのことを知らなかった人が、その存在を知ってくれるだけでもいい。そこから活動が広がっていけばいいなと思っています。ペットショップで買うのもひとつの出会いだから、僕は決して悪いことだとは思っていません。でもペットを迎えたいと思った時に、保護猫カフェや動物愛護施設での出会いも選択肢のひとつに入れてもらえるようになるといいなと思っているだけなんです」(小倉さん)

以前は気軽にアポ無しで訪れていたが、コロナ感染が広がってからは、必ず事前に『行って大丈夫かどうか』確認をとって訪れている。「電話で聞いたり、SNSをやられているカフェでメールのやりとりができるところであれば、直接メッセージを入れさせていただいたりしています。『東京で、フランプールというバンドをやっている者ですが、うかがっても大丈夫ですか?』って。それで、やはり東京からということで『ごめんなさい』と言われることもあります」

▲人気バンドのメンバーの突然の来訪に、スタッフが大感激することも……

個性的でユニークな保護猫カフェと出会う喜びも

多くの保護猫カフェをめぐるうち、地方には個性的でユニークな保護猫カフェが多いこともわかった。 

「都会では保護猫カフェは珍しくありませんが、地方都市だと保護猫カフェという形態そのものが珍しいところもあったりするので、経営を安定させるために兼業をしている店も多いんですよ。熊本では、宝石屋さんと兼業をしている『Catton(キャットン)』(https://catton.jp/catton)という保護猫カフェもありました。猫をデザインしたセンスのいいアクセサリーを販売していて、その購代金を保護猫活動にあてておられました。すごくいいアイディアだと思いましたね」


▲熊本県荒尾市にある『Catton(キャットン)』は、ジュエリーブランドCattonが運営している保護猫カフェ。写真から立体の猫アクセサリーを作成すUCHINOKO JEWERLY(ウチノコジュエリー)などが人気(https://twitter.com/fp__seiji/status/1324588180968935425 

地方の保護猫カフェは都会よりも来訪者が少ないが、使われなくなった古民家を使っていたりしていて、広々と暮らせるスペースを持つところも多いそうだ。小倉さんが特に印象に残っているのが、愛知にある「ひだまり号」(https://hidamari-cat.com/)。 

2階建てバスを利用している保護カフェ。1階が受け付けとドリンクカウンターになっていて、2階で保護猫カフェをやられているんです。いろんな保護猫カフェを見たけど、バスを利用したのは初めてで驚きました。扉が開くようになっていて、コロナ対策として換気とかもちゃんとされているし、バスにボディに猫のペインティングがしてあって、すごく目立つんですよ。猫ちゃんも人なつっこい、かわいい子ばかりだったなあ……(うっとり)」(小倉さん)。


▲名古屋市西区の猫カフェ「保護猫カフェひだまり号」を訪れた時のtweethttps://twitter.com/fp__seiji/status/1337984577747312641

 もうひとつ、小倉さんが忘れられないのが、4月に訪れたばかりの保護猫カフェ盛岡の『NPO法人 もりねこ』(https://www.morineko.org/)。「ビルの2階と5階に分かれていて、2階が普通の猫ちゃんたちのカフェで、5階がFIV(※)の保護猫を10匹以上集めた階になっているんです」

※FIVFeline Immunodeficiency Virus:猫免疫不全ウイルス、通称「猫エイズ」) 


FIVの保護猫も含めて里親探しをしている盛岡の保護猫カフェ『NPO法人 もりねこ』を訪れた時のtweethttps://twitter.com/fp__seiji/status/1385819448959856641

 「僕は知識として、猫エイズという病気があるというのは知っていたんですが、実際にそういう病気を背負っている猫ちゃんを見たのは初めてで……。でも、普通の猫ちゃんとまったく変わりなく、元気に走り回っていることに驚きました。そこはオーナーさんが『病気を背負っている子たちでも救いたい』『病気に理解のある里親さんを見つけて幸せな一生を送らせてあげたい』という強い気持ちから始められたそうなんです。その想いの強さにも心を打たれましたし、猫エイズの子たちでもこんなに元気なんだよということも、いろんな人に知って欲しいと強く思いました」

限りある命をいとおしみながら動物と暮らしている人には、幸せな人が多い

 ちなみに環境省自然環境局の統計資料によると、20194月から20203月までの1年間に全国の動物愛護センターなどに引き取られた猫は約5.3万匹。2000年代前半までは9割以上が殺処分されていたが、現在では4割を切るほどまで下がっている。 

その背景にあるのは、保護猫活動の認知の拡大。だがそれを下支えしている保護猫カフェの多くが今、長引くコロナ禍で客足が途絶え、経営危機に瀕している。小倉さんも、保護猫ボランティアの人などから、保護猫カフェの厳しい状況を耳にする機会が多いという。「でも逆に『お店に行けないから』と支援物資をたくさん送ってくれる方もいて、大変ではあるんだけれども、支援してくれる人の温かさをより、改めて知ることができましたっていう話も聞きました。だから、保護猫を家に迎えていっしょに暮らすことだけが保護猫活動じゃない、ということも、少しでも広まるといいなと思っています。そして、もし無理なくできる状況であれば、勇気をもって動物を家に迎えて欲しい。自分もそうですが、『自分より先に死んでしまう、いつかいなくなってしまう存在』ということを心のかたすみにおきながら動物と暮らしている方に、幸せな人が多いな、と思うので……」(小倉さん)

 ◎取材・文/桑原恵美子

 編集/inox.

◎関連サイト

flumpool New Single「ディスタンス」SPECIAL WEB SITE

https://www.flumpool.jp/sp/distance/ 

flumpool 小倉誠司 公式twitter

https://twitter.com/fp__seiji 

Catton 公式サイト

https://catton.jp/

保護猫カフェひだまり号 公式サイト

https://hidamari-cat.com/ 

NPO法人 もりねこ 公式サイト

https://www.morineko.org/

環境省自然環境局 統計資料

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html

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