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ビギナーにおすすめ!かんたんに組み立てられる木製ドーム「hitode blacket」で裏山グランピングのすすめ

2021.05.04

■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!

愛知・豊川市で創業89年を迎えた加藤数物より、ほかにはないユニークな金具「hitode bracket」が発売されている。

加藤数物はもともと数学や物理で使われる木製の大きな三角定規やコンパスなどを作っていた会社で、プレス加工が中心で自動車部品も多数扱っている現在も、多くの人に科学体験を学んでほしい、モノづくりの楽しさを知ってもらいたい、さらには地域貢献の一助としてワークショップを開催している。

学びの場に役立つものを……と開発されたのがhitode bracketだ。

5つの腕が伸びる「hitode5」6個と6つの腕を持つ「hitode6」20個が1セットで、2万7500円(税込み)。この26個のパーツに木材をつなげていくことでドームになるといい、ただのステンレス板に見えるが、自動車部品を手掛けているだけあり、タフなのによくしなる。

直径1m〜5mのドームまでhitode bracketで作れるというから驚きだ。

ネイチャークラフト作家 長野修平さんがhitode bracketで裏山にドームテントを作製すると聞き、お邪魔してきた。

自宅裏の特設キャンプサイト。自ら開拓したプライベートキャンプサイトで設置

直径4mのドームテントを作るため、大体の大きさがわかるよう、2mのロープで円を描き、木の枝を刺してスペースをイメージしてみる。

作業は単純だ。

hitode bracketのほかに必要なのは、4mの場合100cmの木材30本と114cmの木材35本、そしてビス。

加藤数物では豊川市の間伐材を使った木材セットが用意されているが、3×4cmの角材を自分で用意してもいい。

hitode5とhitode6をよく見ると、外に伸びる腕部分に細長いスリットがあるものとないものがある。スリットがない部分には100cmの木材、スリットがあるところは114cmの木材をビスでとめていく。混乱しそうだが見分け方がわかればスイスイ作業が進む。

まず、hitode5に100cmの木材をとめる。

木材の反対側にhitode6のスリットがない腕にビスでとめる。

hitode6のスリットを確認しながら100cmと114cmの木材をとめる……の繰り返しだ。

hitode blacketは薄いので折れやしないかとヒヤヒヤ。ひとりでも作業できるが、二人組で少し持ち上げてやると気分的にも楽に作業できる。

長野さんによると木材と木材が接していないので強度的な不安を感じるらしいが、これだけしなっても割れることはない。

作業を繰り返すだけでドームが完成。ビスをうつ場所は多少ずれてもよく、電動工具があればサクッと簡単に組んでいける。

そのままでは地面とhitode blacketが干渉するので、端材で台を作ってビスどめ。端材の台の外側にペグを打ち、動かないようペグと台をビスで固定している。

使用したのは長野さんが見つけたという軍用のペグ。幅広であり、フラットな面に穴があいているので台に取り付けやすい。

台を地面に打ち込んだら、出入りするための空間を作るために6本の木材を取り外す。このままでは強度が不足するので手持ちの木材を2本、取り付けて補強する。

hitode bracketを持ってきた加藤数物 加藤さんによると、常設するならhitode bracketのそばに補強を入れたほうがよいとのこと。

ネイチャークラフト作家である長野さんらしく、開拓時に生じる木を乾燥させた自然木を切り分け、補強としていた。枝分かれ部分を生かしておけば、そこにLEDランタンを引っ掛けることもできる。このあたりが長野さんらしさ。

骨格ができたらキャンプ道具を配置

長野家だけのグランピングサイトが9割完成した。晴れていればこのままで過ごしても気持ちいい。

とはいえ春先は雨と風が心配だ。悪天候に備えて、加藤数物が開発したテントシートをかけて完成。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

4mのドームは、コット2台とテーブルをおいても余裕があるほど広い。

ただし、キットのテント生地は運動会テントと同じ素材(ターポリン)なので、残念ながら通気性はなくあたたかいけれどもムレが気になる。雨の日などは地面から湿気が上がってきそうだし、底冷えする冬にはストーブを入れることもできない。テント上部にメッシュを取り入れるなど、常設テントとして利用するには工夫が必要だ。

気になるところはあるが、この日は長野家みんなでBBQを楽しみ、翌日以降も長女が自分の部屋のように活用しているそうで満足度はかなり高いという。

長野さんによると、前々からテントを作ったすぐ脇にゲストルームを作る予定だったそうで、しばらくこのドームテントを楽しんだ後は解体して、ゲストルームの屋根に仕立てなおすとのこと。屋根にする際にはテント生地ではなく、板をふく。長野さんの奥様・深雪さんはステンドグラス作家のため、一部にステンドグラスを取り入れる計画もある。

DIYビギナーでも扱いやすいhitode bracketだが、本格コテージにも役立ちそうなポテンシャルを秘めている。

山を購入するキャンパーが増えているが、開拓道具の保管場所に困るとも聞く。hitode bracketはDIY好きだけでなく、山持ちキャンパーにとってもなかなか便利な金具といえそうだ。

【問】加藤数物

取材・文/大森弘恵

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