
おうちごはんが増えている昨今、おうち焼肉の頻度も上がっているのではないだろうか。世間では有名焼肉店がこぞってテイクアウトを実施しており、自宅での贅沢焼肉も楽しめるようになっている。
そんな中、市販の「焼肉のたれ」をいつもとは違う使い方をしてみたり、いろんな料理に活用してみたりするのも楽しみ方の一つだ。そこで今回は、2つの有名メーカーの焼肉のたれを取り上げ、それぞれのブランド担当者に焼肉のたれのアレンジアイデアや、自己ベスト3のアレンジを聞いてみた。
焼肉のたれをアレンジして楽しむアイデア
1.モランボンの「ジャン 焼肉の生だれ」
モランボンの「ジャン 焼肉の生だれ」の特徴は、生であるところ。焼肉屋の手作りの味を再現するために、厳選された薬味・香辛料や果実を生のままブレンドした「生ブレンド製法」を採用している。その作りたての風味豊かな味わいを実現するために「要冷蔵」なのも変わっている点。実は、この商品はスーパーマーケットの焼肉のたれコーナーには並んでいないという。ほとんどの場合、精肉売り場の冷蔵ケースに陳列されているのだそうだ。ちなみに辛口の「ジャン 焼肉の生だれ 熟成コチュジャン辛口」もある。
ジャン担当者 マーケティング開発部 開発1課 池上泰司さんは、「ジャン 焼肉の生だれ」のアレンジ術として次の4つを挙げる。
●「2度漬け焼肉」
焼く直前の肉にジャンを絡め、焼きあがったらさらにジャンをつけて食べるという「2度漬け」の食べ方。焼く前に漬けるたれの量は肉の重量の10~15%が目安。肉とジャンの旨みを十分に味わうことができる。
●「チャドルバギ」
チャドルバギは、牛肉の薄切り肉をサッと焼き、たっぷりの野菜と一緒に食べる韓国式焼しゃぶのこと。つけだれは、ジャンに酢を混ぜ合わせ、スライスした玉ねぎや刻んだニラ、キャベツなど、お好みの野菜を加えて作るさっぱり系。つけだれの黄金比は「ジャン焼肉の生だれ:酢=3:1」。
●家庭料理の定番「炊き込みご飯」「ジャンから揚げ」「ジャンじゃが」
炊き込みご飯、唐揚げ、肉じゃがといった家庭の定番料理の味をジャンに変えるだけで、いつもと違ったコクのある味わいに。ジャンの生姜やにんにくなどの薬味香辛料で風味豊かに仕上がる。炊き込みご飯の味付けも、から揚げの下味も、肉じゃがの味付けもジャンのみでOKだそうだ。
4.「ねぎとろのキムチユッケ」
ねぎとろとキムチ、ジャンを混ぜるだけの簡単おつまみ。ご飯にのせるとご飯がすすむ。
【焼肉のたれアレンジ 担当者のベスト3!】
続いて、池上さんの個人的なベスト3のアレンジ術をこっそり教えてもらった。
第1位「2度漬け焼肉」
「普通の焼肉なのでアレンジではありませんが、生だれのおいしさを味わっていただくために、まずは試してほしい食べ方です。からめることで、お肉をジューシーに仕上げ、さらに香ばしい味わいに仕上がる。実はこれは、焼肉屋さんの食べ方と一緒なんです。外食気分で焼肉が楽しむことができるのも、おすすめのポイントです」
第2位「チャドルバギ」
「焼肉といえばガッツリ系というイメージですが、ジャン+酢でこんなにもさっぱり食べられるという意外性がポイント。生だれの風味の良さを最大限に生かしたアレンジです」
第3位「ジャンから揚げ」
「から揚げの下味も醤油、酒、にんにくと加えていると意外と手間ですが、下味をジャンにするだけで簡単にいつもとは違った味わいに仕上がるところが気に入っています」
2.エバラ食品「黄金の味」
エバラ食品の「黄金の味」シリーズの特徴は、りんごや桃、梅のフルーツピューレが使われ果実由来のさわやかな甘みやとろみが味わえる点。また、甘口、中辛、辛口のほか、さわやか檸檬や、新発売の旨にんにくと、バリエーションが豊富なところも特徴だ。
黄金の味シリーズを一通り試すだけでも、おうち焼肉が盛り上がりそうだ。
エバラ商品開発部 商品開発二課 課長 石井敦史さんに、黄金の味のアレンジ術を聞いた。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、家庭で食事をする機会が増えた今、ホットプレートを使って家族みんなが楽しめるメニューを選定したそうだ。
●「たれコレ焼肉」
「たれコレ」とは、29種類のアレンジたれのコレクションのこと。例えば、黄金の味に小ねぎを加えた「ネギだくだれ」、さいの目切りのトマトを加え、トマトの酸味が楽しめる「トマトだれ」、コーンのつぶつぶ食感と甘みが人気の「コーンだれ」などがある。色んなアレンジのきいたたれを用意して焼肉を楽しむ方法だ。
●「ホットプレートでさわやか檸檬焼そば」
ホットプレートで作る焼そば。麺にゼラチンをふりかけると、ツヤツヤもちもちの仕上がりになるそうだ。さわやかなレモン風味の焼そばが楽しめる。
●「黄金ホットプレートビビンバ」
ホットプレートでみんなで作るビビンバ。牛肉は食べやすい大きさに切り、黄金の味で下味をつけるのがポイント。仕上げに黄金の味を回しかける。
●「黄金麻婆豆腐」
麻婆豆腐の味付けに黄金の味を使う。挽き肉に火が通ったら黄金の味と水を加え、煮立ったら豆腐を手でくずしながら加え、再度ひと煮立ちさせてつくる。
【焼肉のたれアレンジ 担当者のベスト3!】
石井さんの個人的なベスト3のアレンジ術は?
第1位「たれコレ焼肉」
「『たれコレクション』は、黄金の味にさまざまなトッピングを入れて自分好みにタレをアレンジするおうち焼肉をもっと楽しむ方法です。味の好みや肉種に合わせて焼肉を楽しむことができます」
第2位「ホットプレートでさわやか檸檬焼そば」
「黄金の味 さわやか檸檬のさっぱりとした味わいが、焼肉パーティーのシメにおすすめです」
第3位「黄金麻婆豆腐」
「平日のおかずとしても大活躍のメニュー。ホットプレートで豪快に調理するのもおすすめです。中華料理に欠かせない、ニンニクなどの香味野菜・ごま油などが入っているため、炒め合わせるだけで味が決まります。また、フルーツベースの焼肉のたれなのでコク深い味わいに仕上がります。コチュジャン・豆板醤のうま味と辛さが特長の『黄金の味 辛口』で作るのがおすすめです。さらにトマトを加えれば後味さっぱりに、チーズを加えれば味がまろやかになり、子どもも好きな味わいになるなど、アレンジも楽しめます」
おうち焼肉は、市販のたれをアレンジすることでも充分楽しめる。また、焼肉のたれを活用すればいつものメニューもおいしく手軽に調理できる。万能調味料、焼肉のたれ。いろんなメーカーのものを買ってきて、味比べするのも楽しいかもしれない。
【参考】
モランボン「ジャン 焼肉サイト」
エバラ食品「エバラ焼肉部」
取材・文/石原亜香利