ちょっと頼りないけど心優しき青年が、危険な終末世界を大冒険!
2021年4月14日より独占配信中のNetflix映画『ラブ&モンスターズ』は、観ると勇気が湧いて前向きになれるSFアクションコメディ。
主演は、『メイズ・ランナー』シリーズのディラン・オブライエン。
あらすじ
舞台は、終末世界のアメリカ。約7年前、小惑星アガサ616が地球に急接近。人類はミサイルで小惑星を破壊したが、その際に有害な化学物質が地球に降り注ぎ、昆虫や両生類などの生物が巨大化。
その結果人類の95%は死亡、生き残りの5%は地下シェルターや洞窟に避難。各地域にコロニーを形成し、共同生活を営んでいた。
主人公の青年ジョエル(ディラン・オブライエン)も両親を巨大生物に襲われて失い、地下シェルターで暮らしていた。
周りがカップルばかりでウンザリしたジョエルは、7年前に泣く泣く別れた元恋人のエイミー(ジェシカ・ヘンウィック)に会いたいと願う。
無線機を使って元恋人エイミーの居場所を突き止めたジェイミーは、仲間に見送られながら危険な冒険へと旅立つ。エイミーが暮らすコロニーまでの距離は、約130キロ。最短でも7日間かかる危険な旅の途中には、巨大蜂や巨大カエルなどのモンスターがウヨウヨ。
果たしてジョエルは無事エイミーのもとに辿り着けるのか。
見どころ
爬虫類や虫が巨大化した世界で戦う主人公を通して、弱肉強食の自然界にいる小さな生き物の気持ちを疑似体験できる。スリルとユーモアと感動のバランスが良く、観る人の気持ちを心地よく温めてくれる。
巨大生物との戦いでは、いつも足手まといだったジョエル。危険な冒険を決行したのは、エミリーへの恋心だけでなく「僕のことを“か弱いハリネズミ”扱いしてきたコロニーのみんなを見返してやる!」という動機も大きい。
冒険の途中で出会った、賢くて優しくて可愛い犬・ボーイとの友情も見どころ。ボーイ以外にも、ジョエルがピンチに陥ると必ず誰かが助けてくれる。
少し気弱なところがあるジョエルだが、危険な旅を初めてすぐに頼りがいのある仲間に恵まれるなど、運は良いようだ。
出会いは偶然だが、そのあとに良き仲間が信頼してついてきてくれるのは、もちろん彼の人徳があってのこと。
わかりやすいマッチョ系の強さはないが、初対面の人(犬)に好かれて信頼されるという“強み”がジョエルにはある。
終盤では、ジョエルの劣等感を刺激するライバル(?)ブルックス船長も登場。不自然なくらいパーフェクトイケメンなブルックスに、ジョエルは勝つことができるのか!?
ひとりの青年が危険な冒険を経て人間的に成長していく過程を、明るく爽やかに描いている快作だ。
Netflix映画『ラブ&モンスターズ』
独占配信中
文/吉野潤子