去る3月、ナイキのスニーカーの中でも絶大な人気を誇るナイキ エア マックスから、重量換算で20%以上の再生素材を使用した新モデル『ナイキ エア マックス プリデイ』が登場した。
『ナイキ エア マックス プリデイ』は、1979年から1981年にかけて作られたデイブレイクのようなナイキのジョギングシューズの黄金時代を彷彿とさせるスタンスと、大胆にヒールに配されたナイキ エア ユニットが組み合わさった、エアの新境地を開くモデルだ。
エア ユニットを全く新しい視点で配置することで、シンプルなデザイン理念をしっかりと表現した。かかとに配された露出部分が大きいエア バッグは、現在のエア マックス 1、エア マックス90、エア ジョーダン Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵの各モデルに用いられているものと同じだ。
だが、『ナイキ エア マックス プリデイ』はエアの魅せ方にもこだわった。従来のように一つのウィンドウからエアを見せるのではなく、ミッドソールとアウトソールの間でしっかりとエアを露出させているのだ。これにより視覚的なインパクトはもちろん、足に感じる感覚も新しくなった。
足とエアの間の素材の重なりを減らし、エア ユニットを2つの硬めの素材でサンドイッチして作られたエアの露出は、一歩進むごとにこれまで以上にはっきりとした弾みを私たちに与えてくれる。
ナイキのエア ソール技術は70年代後半のテイルウインドで初登場したが、ナイキのアイコンとしての発展は、社内工場であるエア・マニュファクチャリング・イノベーションによる継続的な開発作業の賜物といえる。数十年間続くクッショニング技術の実験と革新の歴史が『ナイキ エア マックス プリデイ』には詰め込まれているのだ。
新しいエア バッグ×地球にやさしいサステナブル素材
エアの進化の中でも画期的だったのは熱成形技術の開発で、これにより新しい形状のエア バッグでパフォーマンスを向上させた。同時に、エア ソール生産過程の廃棄物90%以上を再利用して革新的なクッショニングシステムを作ることを可能にするなど、サステナブルな生産面でも大きな進歩を遂げた。
『ナイキ エア マックス プリデイ』には、アッパーに100%再生ポリエステル、アウトソールにナイキ グラインド ラバーを13%含有し重量換算で20%以上の再生素材を使用している。
これまで以上の弾む履き心地『ナイキ エア マックス プリデイ』
春から夏にぴったりのノスタルジックなカラーにレトロなデザインが映える、『ナイキ エア マックス プリデイ』。スウッシュをはじめとした各パーツを黒にすることで全体が引き締まり、カジュアルでありながらも正統派なシューズといった印象だ。
履いてみると、ソールの中間部分からヒールにかけて広範囲にエアの柔らかさを感じる。フカフカのクッションのようだ。
シュータンには柔らかなワッフル形状の素材が使われており、快適さを追求するための工夫がみられる。
飛んだり跳ねたり足踏みをすると、エアのはっきりとした弾力が感じられた。シューズの軽さも相まって足がひょいひょいと動く。
『ナイキ エア マックス プリデイ』は足とエアの間の重なりを大幅に減らしスピード感を表現するだけでなく、軽く弾むような履き心地さえも見事に実現させた。
後部には1970年代に使用されたナイキの初代ロゴ。個性的なセリフ体がシューズのデザインとマッチしている。土台となっている丸いパッチは、シュータンのプルタグから切り出されたものだ。
弾むような履き心地、サステナブルな素材、スピード感と趣のあるデザイン、心地よい遊び心。その全てが詰まった『ナイキ エア マックス プリデイ』は、まさに新時代のエア マックスを牽引していく存在になりそうだ。
■製品概要
『ナイキ エア マックス プリデイ』Liquid Lime(発売中)
価格:1万5400円
https://www.nike.com/jp/launch/t/air-max-pre-day-liquid-lime
今月はさらに1996年登場のエア マックスが復活!
かつて1996年、著名なデザイナーであるセルジオ・ロザーノの手によって製作された『エア マックス 96』。そのレトロなシルエットは、エア マックス テクノロジーをハニカム構造に統合することによって古い型を打ち破った。25年の時が経った今、オリジナルのカラーと馴染みのあるレトロなディテールを配したスタイルで『エア マックス 96 Ⅱ』として復活する。
『エア マックス 96 Ⅱ』Smoke Grey
価格:1万9250円
『ウィメンズ エア マックス 96 Ⅱ』Grape Ice
価格:1万9250円
■N I K E公式サイト
https://www.nike.com/jp/
取材・文/サヨサモコ