みなさんは現在(※2021年4月時点)、サッカーの世界ランキング(FIFAランキング)でトップに立っている国をご存知だろうか?
直近(2018年)のW杯ロシア大会で優勝したフランスや、サッカー王国のイメージが強いブラジルの名前を思い浮かべる人が多いかもしれないが、正解は“ベルギー”だ。
W杯で優勝経験がない国がトップに立っていることを不思議に思う人も多いかもしれないが、その理由はFIFAランキング独自の順位算出方法にある。そこで今回はFIFAランキングの仕組みについて分かりやすく紹介していく。
そもそもFIFAランキング(世界ランキング)とは
FIFAランキングとは、国際サッカー連盟(FIFA)によって発表されるランキング。1993年から発表が始まり、FIFAに加盟する各国・地域の男子代表チーム(A代表。年齢制限のない最強の代表)の国際Aマッチ(A代表同士の公式国際試合)の成績をもとにポイント化し、集計して毎月発表される。
FIFAランキングとは別に、女子代表チームの成績をもとに発表されるFIFA女子ランキングもある。
【参考】The FIFA/Coca-Cola World Ranking – FIFA.com
FIFAランキング(世界ランキング)の決め方
FIFAランキングの算出方法はこれまで4度変更されている。現行の算出方法は2018年のロシアW杯後に採用された方式となっている。
算出方法はイロレーティング|将棋やチェスでも多用
現行方式は、チェスや将棋で多用されている“イロレーティング”と呼ばれる数学的裏付けを持つ算出方法をベースにしている。この方式では、試合前のランキングに基づいて結果を予測し、予測と実際の結果との差異に基づいてランキングのポイントを増減させることで、試合をするたびに自然と現在の実力を表すランキングに近付いていくように設計されている。
FIFAランキング首位はベルギー
2021年4月時点でFIFAランキングのトップに立っているのはベルギー。直近のW杯ロシア大会では決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)で日本を大逆転の末に下すと、最終的には過去最高成績となる3位で大会を終えた。
これまでにFIFAランキングで首位に立った経験がある国は、ブラジル、アルゼンチン、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス、オランダ、ベルギーの8か国のみ。このうち、オランダとベルギー以外はW杯優勝経験国である。
少し意外に思われるかもしれないが、W杯優勝経験国であるイングランドはこれまでFIFAランキングで首位に立ったことがない。
世界トップの選手がJリーグで見られる!?
現在Jリーグでは、過去にバルセロナやアーセナルといった世界的強豪クラブで活躍してきた、現役ベルギー代表DFトーマス・フェルマーレンがヴィッセル神戸に在籍。FIFAランキング首位の“現役代表選手”のプレーがJリーグで見られるのはとても“貴重”といえるだろう。