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コロナ禍で変化?親世代と子世代のお墓に対する考え方の違い

2021.04.15

親世代と子世代で「お墓」に対する考え方はどう違う?

誰もがいつかはお墓に入る。その「いつか」は、数十年先かも知れないし、明日かもしれない。いずれにせよ、必ず最期は入るはずの場所なのに、親と子の間では意外とお墓について、しっかり腰を据えて話し合わなかったりするものだ。

近年、「子や孫に将来の墓守の負担をかけたくない」と考える親世代が増え、墓じまいや墓離れが注目されている。一方で「将来、自身が入るお墓がなくなってしまった」「故人を供養する対象がない」といった、子世代が親の死後に課題や問題に直面するケースもある、

これは、核家族化の影響によって、親子間で生前から葬儀や埋葬について十分に話し合いがされなかったために起きている意識のギャップであると考えられる。

仏事関連総合サービスのメモリアルアートの大野屋ではこのほど、そんな「親・子世代におけるお墓の意識」に関する調査を、10代~70代以上の男女500名を対象に実施。その結果、「墓守」に関する親・子世代両方の意識やコロナ禍でのお墓事情が明らかになった。

詳細は以下の通り。

新型コロナウイルスによる変化“お墓参りの回数”“死後に関する会話の有無”に影響

まず、コロナ禍におけるお墓参りの回数について質問をしたところ、「例年と比べて行く回数は変わらない」(45.0%)という人が最も多い結果となった。

しかしながら、コロナ禍でお墓参りに「まったく 行ってない(24.4%)」「例年よりも行く回数は減った(29.6%)」という回答を合わせると、約半数の人のお墓参り回数が減少していることがわかる。このことから、コロナ禍で帰省などが難しくなり、必然的に行くことができなかったことが影響したと考えられる。

次に、新型コロナウイルスが流行してから、親子で死後(お墓の維持や葬儀、相続など)に関する話をしたかと尋ねたところ、6割以上が「以前も現在も死後のことについて話していない」と回答。こうした会話の不足が親子間でギャップが生まれる要因となる可能性もある。

一方で「初めて親子で死後のことについて話をした(4.0%)」「以前より具体的に話し合っていたが、さらに話す機会が増えた(6.4%)」と、約10%の人は「新型コロナウイルスの影響を受けた」と回答しており、死生観に少なからず影響があっ たことが読み取れる。

親子で話す「死後の内容」は、“金銭”よりも“お墓の継承”

また、前問にて「初めて話した・話す機会が増えた・以前より話し合っていた・話す機会が減った」と、 親子間で死後について話をした人に絞って、「死後に関する話の内容」について聞いたところ、「お墓の 維持(47.4%)」が1位であり、「財産(預金、保険金、不動産など)(18.9%)」「遺言や相続 (18.4%)」といった金銭に関する内容よりも関心が高いトピックであることが判明した。(複数回答)

一方で、約3割が「お墓の始末」についても話をしていると回答しており、お墓の継承については親子にとって死後の大きな問題となっていると言えそうだ。

「親世代」は「子供に負担をかけたくないがお墓を守りたい」が5割超

親世代=「自身またはパートナー(配偶者)がお墓を所有している方」に、「自身・配偶者のお墓を守ること」について尋ねた質問では、「お墓は守っていきたいが、子どもや親族に負担をかけたくないと思っている(52.5%)」 「自身の死後、子どもや親族に託してお墓を守ってほしい(36.7%)」という回答を合わせると合計9割が「お墓を守りたい」と考えていることがわかった。

親世代は、お墓を守りたいものの、子供や親族に負担を掛けることを懸念していることが明らかになった。

「子世代」の6割超がお墓の継承に前向き。お墓を継承したくないという声は少数に

子世代= 「親・祖父母がお墓を所有している方」に、「祖父母・親の死後、祖父母・親が所有しているお墓をどうしたいか」という質問では、「実家または配偶者のお墓を継いで、いずれ自分もその墓に入りたい(36.1%)」、「継ぐ立場にないが、いずれ自分も実家の墓に入りたい(10.5%)」「実家または配偶者のお墓を兄弟(姉妹)や親族と何とか守りたい(20.5%)」と、子世代はお墓の継承に前向きな回答が6割を占めた。

親が子どもへの負担を気にする一方で、「継承したくない」という回答は約1割と少数で、親世代と子世代の考えにはギャップがあることが読み取れる。

お墓=「故人の遺骨を納める場所」がトップ、「維持管理」「自身が入る場所」も上位に

「あなたの家のお墓とはどんな存在か」(複数回答)という問いに対し、元来お墓の役割である「故人の 遺骨を納める場所(56%)」がトップに。

以降は「定期的に維持管理をしなければならない場所 (32.6%)」「自身が死後に入る場所(29.6%)」が続いた。

<調査概要>
エリア:全国
調査対象:10代-70代以上男女計500人
①年に1回以上お墓参りをしている
②自身・配偶者(パートナー)・親・祖父母のいずれかがお墓を所有している
調査期間:2021年3月2日(火)~2021年3月3日(水)
調査方法:インターネット

出典元:株式会社メモリアルアートの大野屋
http://www.ohnoya.co.jp/

構成/こじへい

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