毎月決められた料金を支払うことで、好きな楽曲を自由に聴くことができるサブスクリプション(サブスク)方式の音楽配信サービス。おうち時間が増えたことで、手軽に幅広いジャンルの音楽を聴けるこのサービスを利用したいと考えている方も多いでしょう。この記事では、定額制音楽配信サービスの比較ポイントをご紹介します。
サブスク音楽配信サービスの利用者数や主要サービスのシェア
ICT総研「2020年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査」(2020年11月公開)によると、定額制音楽配信サービス利用者数は2021年末に有料・無料サービス合計で2590万人、2022年末に2770万人、2023年末には2930万人に拡大すると予測されています。
出典:ICT総研
また、同社が2020年10月に実施したWebアンケート調査によると、利用者数トップはPrime Music、2位Spotify、 3位 Apple Music、4位 LINE MUSIC、5位はAmazon Music Unlimited。
出典:ICT総研
上位サービスの特徴は、記事の後半で紹介します。
【参考】2020年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査(ICT総研)
サブスク音楽配信サービスの比較ポイント
近年では大型アーティストの楽曲も続々とサブスク解禁となっていて、サブスクで聴ける楽曲は年々増えています。
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しかし、“自分に合うサービス”は曲数や月額料金だけでは一概には決められません。「楽曲数」「そのサービスが力を入れているジャンル」「料金」「音質」「機能/使い勝手」など、幅広い観点で比較すると良いでしょう。
安いと良いとは限らない!? サブスク音楽配信サービスは邦楽・洋楽や好きなジャンルの多さで比較しよう
音楽配信サービスの良し悪しは、月額料金や楽曲数だけでは判断できず、人それぞれ合うサービスが異なります。以下で紹介するポイントをもとに総合的に判断しましょう。
音楽配信サービスは各社ラインナップに違いがあるため、楽曲数が多いからといって好きなアーティストの曲が確実に聴けるとは限りません。サービスごとに力を入れているジャンルをチェックしましょう。絶対に聴きたいアーティストがいる方は、そのアーティストの楽曲が配信されているかを基準にすると選びやすいです。
サブスク音楽配信サービスをお得に使いたいなら、家族プランや学割の有無でも比較しよう
主要なサブスク音楽配信サービスの月額料金は、ほぼ横並びです。しかし、学割や家族で使えるファミリープラン、カップル向けプランなど、各社独自のプランを設けていることも。なお、無料プランがある場合も、サービスごとに利用条件が異なります。
外出時にサブスク音楽配信サービスを利用するならオフライン再生がおすすめ
音楽配信サービスには、ストリーミング再生やダウンロード再生といった再生方式があり、ストリーミング再生はインターネット上の楽曲データを再生するという特性上、再生するたびにデータ通信量を使ってしまいます。
外出時にサービスを利用したい場合は、聴きたい音楽をあらかじめ端末にダウンロードしておくなど工夫しましょう。
サブスク音楽配信サービスの再生方式とは? ストリーミング/ダウンロードの違い
音楽配信サービスの主な再生方式は以下の2つ。
■ストリーミング再生……インターネット上に置かれた楽曲データにアクセスして音楽を再生。スマホ等の端末のストレージ容量を使わずに音楽を聴くことができるものの、インターネット環境がなければ音楽を聴けず、通信が不安定な場所では音が途切れることも。
■ダウンロード再生……端末に楽曲データをダウンロード・保存して音楽を再生。ダウンロードが完了するまで楽曲を聴くことはできない反面、一度端末にデータを保存すればインターネット環境がなくともオフラインで再生できる。
ストリーミングとダウンロードの両方に対応しているサービスも多いです。
サブスク音楽配信をリッチに楽しむための比較ポイント! 高音質再生が可能なサービスも
パソコンや高音質再生が可能なスマートフォンで音楽を聴く方は、音質で比較するのもアリです。中には、高音質再生が可能なプランを設けているサービスもあります。そのサービスの楽曲配信フォーマットを確認してみましょう。
実は重要! サブスクリプション音楽配信サービスの「機能」と「使いやすさ」
「音楽配信サービスではとりあえず曲が聴ければいい」と思っている方もいるかもしれませんが、「機能」や「使いやすさ」も大切な比較ポイントです。
歌詞掲載がある、プレイリストが充実している、おすすめアーティストのチョイスが絶妙、楽曲が検索しやすい、解説文がわかりやすいなど、機能が充実していると満足度が高くなるはず。各社が推している機能もぜひ確認してみましょう。
主要なサブスクリプション音楽配信サイト一覧
続いて、冒頭のICT総研「2020年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査」にて利用者数上位に挙がったサービスの特徴を紹介します。
Amazon Music(Prime Music、Amazon Music Unlimitedほか)
Amazonが提供する音楽配信サービスは、広告付きの無料プランのほか、3つのプランがあります。
「Prime Music」は、Amazon Primeに登録している方は追加料金なしで約200万曲を利用できます。「Amazon Music Unlimited」は7000万曲以上の音楽が聴き放題。基本は月額980円(プライム会員は780円)ですが、月額1480円のFAMILYプラン、学生向けのSTUDENTプラン(月額480円)もあります。「Amazon Music HD」は、月額1980円(プライム会員は1480円)で2倍以上のビットレートの高音質ストリーミング配信が利用できます。
【参考】Amazon Music
Spotify
Spotifyは、邦楽だけでなく洋楽やインディーズアーティストなどのラインナップも豊富。曲数は「数千万」となっていますが、少なくとも5000万曲以上のラインナップを誇っています。充実したプレイリストやアプリの操作のしやすさも魅力です。
無料プランは広告が入るなどの制限があり、有料プランは「Standard(月額980円)」、カップル向けの「Duo(月額1280円)」、家族を対象にした「Family(月額1480円)」、認定されている学校の学生に向けた「Student(月額480円)」があります。
【参考】Spotify
Apple Music
Apple Musicは、7000万曲以上、洋楽・邦楽ともにバランスのよいラインナップを聴くことができます。歌詞の表示やダウンロード再生に対応し、厳選のプレイリストやユーザーの趣向に合わせておすすめ曲を表示する「For You」など、新しい音楽と出会える機能も充実。月額480円の学生プラン、月額980円の個人プラン、月額1480円のファミリープランがあります。
【参考】Apple Music
LINE MUSIC
LINE MUSICの配信曲数は約7400万曲。プレイリストや楽曲をLINEの「友だち」にシェアしたり、プロフィールにBGMを設定できるなど、LINEアプリと連携した独自のサービスが特長です。また、いつでもカラオケさながらの体験が楽しめる「カラオケ機能」も。
有料のプレミアムプランは、一般ユーザーが月額980円(年間9600円)、学生が月額480円、ファミリーコースが月額1480円(年間1万4000円)。Android端末向けのベーシックプラン(月額500円/学生300円で月20時間まで再生可能)もあります。
【参考】LINE MUSIC
気になるサブスク音楽配信サービスは無料期間を利用して比較検討しよう
音楽配信サービスは、初回のみ無料で使える“お試し期間”が設けられていることが多いです。
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今回の記事を参考に、ある程度数を絞った上で、実際にサービスを利用してみましょう。
※データは2021年4月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/bommiy