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意外と知らない「こじらせる」の言葉の由来と正しい意味

2024.05.05

近年は違う意味で使われることも多い、『こじらせる』のもともとの意味をご存じでしょうか?本来の意味や由来だけでなく、最近よく使われる意味や使い方も紹介します。類義語にも触れるので、使う相手や場面によって使い分けられるようになりましょう。

「こじらせる」とは?

『こじらせる』には、どのような意味があるのでしょうか?言葉の意味や由来について紹介します。

「物事を面倒にする」という意味

こじらせるは、『物事を面倒にする、物事がもつれて解決を難しくさせる』という意味です。本来なら問題なくスムーズに進むような物事を、面倒にさせてしまうというニュアンスが含まれています。

この言葉は、面倒にしてしまう原因が自分にある場合でも、他人にある場合でも使える言葉です。例えば、「余計なことを言って、友人との関係をこじらせてしまった」「上司が何かと口を挟んできて状況をこじらせるが、本人は全く気付いていないので厄介だ」などと使えます。

近年は本来の意味とは別に、『周囲から面倒だと思われる特定の性質を持つ人』を表す言葉としても使われています。

漢字で書くと?

こじらせるの漢字表記は「拗らせる」です。「拗ねる(すねる)」といった表現にも使う漢字で、ひねくれた様子が容易に想像できるでしょう。

言葉の由来

こじらせるの言葉の由来は、漢字表記にすると分かりやすいでしょう。漢字では『拗らせる』と書きますが、この漢字は『拗れる(ねじれる)』とも読みます。ひもなどがねじれるように物事が面倒になってしまうことが、こじらせるにつながったのです。

漢字の成り立ちからも、意味の由来が読み取れます。手を意味する『てへん』と、糸に力を加えるという意味の『幼』が組み合わさっています。つまり、手で糸をねじり合わせて簡単にほどけないように複雑な状態にすることが由来なのです。

「こじらせる」の使い方4つ

近年のこじらせるの使い方は、主に三種類あります。それぞれの使い方について詳しく見ていきましょう。

「風邪」などの病気に使う

風邪などがなかなか治り切らず、長引いている状態のときに使います。風邪から肺炎を患ってしまうなど、状態が悪化したときにも使える表現です。

例えば、風邪気味でも仕事が忙しいとなかなか休養を取れないこともあるでしょう。休養すれば回復が見込めたものの仕事を優先させたため、風邪が長引いてしまったという経験がある人もいるのではないでしょうか。

そのようなときに、「風邪気味でも休養せず仕事をしたことで、風邪をこじらせてしまった」のように使えます。「風邪をこじらせて、肺炎になりかけた」という使い方も可能です。

「こじらせ女子・男子」のように使う

ドラマなどでも使われているため、本来の意味よりも身近になりつつあるのが『こじらせ女子・男子』という使い方です。言動がひねくれているなど、周りから見て『めんどくさい女性や男性』のことを指します。

例えば、視野が狭いことや強いこだわりを持っていることで、周囲のアドバイスや意見に全く聞く耳を持たない傾向がある人は、1人で空回りしていることが多く、こじらせ女子・こじらせ男子と思われています。

コンプレックスを抱えていて自己肯定感が低く、すぐに「でも」「だって」と否定的な発言やひねくれた行動を繰り返す人も、周囲から面倒だと思われるため、こじらせ女子・こじらせ男子だといえるでしょう。

もとは一冊の本から始まった!?

『こじらせ女子』という言葉が使われるようになったのは、2011年に発売された雨宮まみ氏の『女子をこじらせて』というエッセイ集がきっかけです。

もともとは『世間一般の女性像に当てはまらない、生きづらさを感じている女性』という意味で使われており、現在のような面倒な人というニュアンスではありませんでした。世間の思う女性像と自分自身とのギャップや違和感に苦しみ、自己肯定感が低くなってしまう女性たちの共感を得たことで、言葉も注目され広まっていったのです。

「オタク用語」としても使う

近年は、オタク用語としても使われています。「リアコこじらせて辛い」「ガチ恋こじらせていると言っても、理解してもらえない」というように、『リアコ』や『ガチ恋』といった用語と合わせて使われることが多いです。

リアコは『リアルに恋している』の略で、ガチ恋は『ガチ(本気)で恋している』の略です。どちらも、アイドル・タレント・俳優など、手の届かない人物や二次元のキャラクターに対して、単なるファンとしてではなく本気で恋愛感情を抱いていることを指します。

またオタク用語の『厨二病』(思春期のような言動をすること)と併用して、「彼は厨二病のように性格をこじらせている」などと表現することもできます。

恋愛を語るうえで使用することも

また、恋愛についてのトークでも「こじらせる」というワードは出てきます。

何をしても諦められない様子を「片思いをこじらせている」などと表現することがありますよね。

このように、かなわない恋に翻弄されるさまを表すために使われる場合があります。

「こじらせる」の類義語

状況によっては、別の表現を使った方が適していることもあります。日常やビジネスシーンで使いやすい類義語を例文とともに紹介するので、使い分けに役立てましょう。

「複雑にする」「長引かせる」

物事を面倒にするという意味で使用するときは、『複雑にする』と言い換えられます。例えば「誤解を招くような曖昧な返事をしたせいで、話が複雑になった」などです。他にも『ややこしくする』『もつれる』を使うこともできます。

風邪や病気を治し損ねるという意味の場合は、『長引かせる』が同じ意味合いです。「すぐに病院に行けばよかったが、つい後回しにしてしまい、風邪を長引かせてしまった」と言い換え可能です。『長期化する』や『悪化する』という表現も使いやすいでしょう。

文/編集部

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