みなさんはサッカーにおいて「背番号」が持つ意味をご存知だろうか?
背番号はただ単に選手を識別する役割だけではない。「このポジションは背番号●番を着用しなければいけない」というルールは存在しないが、傾向としてどの背番号にどのポジションの選手が多いのか、というものは存在する。
また、一般的に“10番”がエース選手に託されることが多いように。各番号に対して“サッカーファンが抱くイメージ”のようなものも存在する。
そこで今回は、サッカーの背番号に関する押さえておきたい基礎知識を一挙に紹介していく。
ポジションによって背番号が決まる?
前述したように、ポジションによって背番号が必ず決まるわけではないが、「9番はFW」といったように一般的に浸透しているイメージのようなものはある。
ただし例外として、「1番はGK」と唯一定められていることが多いので、これは覚えておいてほしい(国やリーグによっては一部例外あり)。
Jリーグの規約では背番号に関して、「選手番号は、0は不可とし、1をゴールキーパー、2~11をフィールドプレーヤーとする。12以降はポジションと無関係とし、50までは欠番を認める。ただし、51からは連番で番号をつけることとし、欠番は認めない」と定められている。
【参考】Jリーグ規約・規程集 2021
サッカーにおける背番号の意味とは?
サッカーの試合では各選手を区別するためにそれぞれのユニフォームに背番号を明記している。背番号は1番~99番までで、基本的に3桁の数字は登録できないことが多い。
背番号の由来
サッカーの試合で背番号制が導入されたのは、1928年のイギリス(イングランド)で行われた試合とされている。背番号制が導入され始めた当初は、GKの1番に始まり、DF、MF、FWとポジションが上がっていくにつれ番号も順番に大きくなっていくように決められていた。現在もその名残は残っており、2番~5番はDF、6番~8番はMF、9番~11番はFWの選手が付けることが多い(エース番号の“10番”はMFの選手が付けることも多い)。
なぜ10番がエースの象徴なのか?
“それほどサッカーに詳しくない方でも、“10番”がエースナンバーというイメージを抱いているのではないだろうか?
W杯の日本代表でも、06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会では中村俊輔、14年ブラジル大会、18年ロシア大会は香川真司が10番を背負い、現在は南野拓実が10番を託されていることが多い。
10番を特別の番号にした“サッカーの王様”
背番号10を特別な背番号(エースナンバー)にしたのは、“サッカーの王様”と呼ばれるブラジルのペレである。1958年のW杯スウェーデン大会でブラジル代表の10番を背負い(当時は監督が抽選で背番号を割り振ったと言われている)、弱冠17歳ながら大車輪の活躍を見せ、優勝に導いた。その後、ペレはブラジル代表だけでなく所属クラブでも10番を背負うようになり、いつしか10番が世界中のサッカー選手にとって憧れの番号に変わっていった。