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コロナ禍で倒産した企業の株はどうなるのか?

2021.04.05

保有している株式の発行企業が債務超過と聞いたとき、株主としてどう対処すべきなのか。また、そういった銘柄に投資して大きな利益を得られるというのはどういうことなのか、解説する。

上場廃止となる条件

上場廃止とは、証券取引所での売買ができなくなり、株式価値がゼロとなることだ。

上場廃止までに売却しなければ投資資金はゼロとなる。

その後、例えその上場廃止となった銘柄が再生して再度上場したとしても、その新しく上場した株式は別物で上場廃止銘柄への投資資金は戻ってこない。

そのため、上場廃止になるかもしれない銘柄の株主であった場合は直ちに保有株式を売却する必要がある。

企業の経営悪化などの条件により上場廃止となる条件として以下がある。

上場廃止の規定は、有価証券上場規程(東京証券取引所)に規定されている。

■債務超過(601条(5))

上場会社がその事業年度の末尾に債務超過の状態である場合において1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき

■銀行取引の停止(601条(6))

上場会社が発行した手形等が不渡りとなり銀行取引が停止された場合又は停止されることが確実となった場合

■破産手続、再生手続又は更生手続(601条(7))

上場会社が法律の規定に基づく会社の破産手続、再生手続若しくは更生手続を必要とするに至った場合又はこれに準ずる状態になった場合。

■事業活動の停止(601条(8))

上場会社が事業活動を停止した場合又はこれに準ずる状態になった場合

上記のような状態に陥っても、直ちに上場廃止となり価値がゼロとなったり売却できなくなったりするわけではない。売買期間を株主に提供するため上場廃止前に情報開示が行われ、上場廃止までの一定期間に売却することができる。

なお、上場廃止理由が最近あったNTTによるドコモの完全子会社化や買収などの理由の場合は、上場廃止後でも公開買付金額が株主に還元されることもある。

上場廃止までの流れ

上場廃止の条件に該当した場合、または該当する見込みとなった場合、証券取引所では注意喚起がある。証券会社においても、該当銘柄に注意メッセージや警告などで上場廃止に関する情報開示がされている。

具体的には以下のような情報開示が行われる。

①債務超過等で上場廃止の恐れ→「監理銘柄」に指定

監理銘柄に指定されると、信用取引の新規建てが行えなくなることがある。現物での売買は可能だ。上場廃止になる条件に該当する項目が解消されれば、監理銘柄の指定を解除されることがある。

この監理銘柄に指定された時点で株価は急落していることが多いため、株主だった人は証券取引所で開示されている指定理由等を見て売却するのかの判断を迫られる。理由によっては指定が解除される可能性もあり解除されれば株価が戻ることもあるため、よく検討する必要がある。

②上場廃止が決定→「整理銘柄」

整理銘柄に指定されても一定期間売買を行うことができる。この整理銘柄に指定されれば上場廃止が決定しているため、かなり株価が下がっている。上場廃止が決定しており保有株主は損でも早めに売却することが最適だ。上場廃止となれば、株式価値はゼロとなってしまうからだ。。

③上場廃止

証券取引所で売買できなくなり、株式の価値はゼロとなる。

監理銘柄に指定されると株価が急落し、指定される前までの株主は損失で売却するか慎重に検討しなければならない。

監理銘柄、整理銘柄への新規投資

一方で、指定前には株主ではなかったが売買は可能なため、このような指定株に投資しようと考える人もいる。

これは、指定銘柄が大きな利益を得られるチャンスがあるからだ。

監理銘柄は指定を解除されれば大きく株価が戻る可能性がある。

さらに、整理銘柄になると上場廃止の0円に近い株価の10円や5円など株価が低い低位株となり変動幅が大きくなる。低位株の変動幅が大きいのは、例えば5円の株価が1円上がり6円となるだけでも20%もの利益となるように、株価が低いことで1円の値上がり値下がりで大きな損益となるからだ。5円の株に50万円投資し6円となれば10万円も利益となる。このような動きを1日の間にするため、短期的に大きく儲けられる可能性もあり、低位株を好んで投資する人もいる。

ただし、監理銘柄はそのまま整理銘柄になる可能性があり整理銘柄になれば0円に近い株価となる。また、整理銘柄は変動幅が大きい分想定と逆に下がった場合大きく損をしてしまい、結局上場廃止となればゼロとなってしまう。したがって、このような銘柄に新規で投資することはあまりおすすめできないが、ギャンブル性のある投資が好きな人には好まれる。

2021年整理銘柄に指定されている銘柄は?

<2021年に債務超過を基因として監理銘柄に指定された銘柄一覧>

上場会社がその事業年度の末尾に債務超過の状態である場合において1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき(第601条)、上場廃止となると規定されているが、新型コロナウィルス感染症の影響による債務超過であった場合、1年以内の債務超過の状態の解消が2年以内に延長される(725条、727条)。

つまり、本来は事業年度の末に(多くの企業は3月末)債務超過の状態となったときに1年以内に解消しなければ上場廃止となるところ、その原因が新型コロナウィルス感染症の影響であると証券取引所が認めれば2年以内に延長される。

そのため、新型コロナウィルス感染症による影響であれば、債務超過となって監理銘柄に指定され1年以内に債務超過が続いていても、上場廃止とはならない可能性がある。それでも、回復の兆しがなく債務超過が続けば上場廃止となり、株式の価値は本当にゼロとなってしまうため、債務超過に陥っている銘柄を保有し続けることは慎重に検討するべきでだろう。

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文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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