生活必需品を買いたいけど、なるべく外出したくない……。こうした消費者のニーズを叶えるため、コロナ禍においてネットスーパーの存在感は高まり続けている。
そんな「ネットスーパー」に関する意識調査がこのほど、株式会社スパコロにより、1都3県に住む20~60代の女性1,660名を対象にして実施された。
認知率は、イトーヨーカドーネットスーパーがトップで約60%を占める
ネットスーパーの認知率は「イトーヨーカドーネットスーパー」60.9%で1位。次いで、「イオンネットスーパー」(51.4%)、「楽天西友ネットスーパー」(42.4%)、「Amazonフレッシュ」(24.7%)という結果となった。Amazonフレッシュは他の3サービスと違い、実店舗での顧客との接触が得られないためか、認知率が低いようだ。
全ネットスーパーにおいて、認知から登録経験でユーザーの約7~8割が離脱
各ネットスーパーの認知から現在利用に到達するまでのユーザーの離脱状況は以下の図のようになった。最も認知されているイトーヨーカドーでさえ60.9%と、全体的な認知率の低さがうかがえる。
また登録経験者に目を向けると、どのネットスーパーも認知率は高くて約60%までにしかならず、さらに認知後の会員登録のフェーズでの離脱率が約7~8割と大きくなってしまっている。認知を増やすこと、またいかに知っているだけの状態から会員登録に持っていくかが肝心なようだ。
イトーヨーカドーネットスーパーの主な利用理由は品揃えや品質への信頼
続いて、各ネットスーパーの利用経験者に利用した/している理由を聞き、割合で比較してみた。
まず、イトーヨーカドーネットスーパーについて見ていこう。イトーヨーカドーネットスーパーの利用理由1位は「品揃えが良いから」(37.6%)、2位が「商品の品質が良い、新鮮だから」(24.5%)という結果となった。また「実際の店舗を利用していたから/利用しているから」が24.2%と他のサービスと比べて高く出ているのも特徴的だ。
続いて、楽天西友ネットスーパーは「価格が安いから」(35.6%)、「お店以外のポイントも貯まるから(dポイント、楽天ポイントなど)」(29.7%)が上位に来るなど、他のサービスとは異なる傾向の結果となった。西友ならではの安さや楽天ポイントを貯められるところにユーザーはメリットを感じているようだ。
最後に、Amazonフレッシュ。Amazonフレッシュは、特に「サイト・アプリが使いやすいから」(32.6%)、「遅い時間でも配達してもらえるから」(26.7%)、「ネットスーパー限定の商品があるから」(25.9)%が、他のサービスと比べ高いことが特徴と言える。
今回の調査ではネットスーパー主要3社とAmazonフレッシュについてレポートした。ネットスーパーの浸透はまだ高いとは言えない現状にあるようで、認知率が最も高いイトーヨーカドーネットスーパーでも約6割の認知率に留まっている。まだまだ認知率向上の余地はあると言える。
また同時に、どのネットスーパーも認知から会員登録に至るまでに約7~8割の人たちが離脱してしまっているため、サービスの利点などを伝えユーザーを増やすような施策を打つ必要がありそうだ。
<調査概要>
調査方法:1都3県 20~60代女性を対象としたインターネットリサーチ
調査期間:2021年3月17日(水)~3月18日(木)
有効回答数:1,660名
調査対象サービス:イトーヨーカドーネットスーパー、イオンネットスーパー、楽天西友ネットスーパー、ダイエーネットスーパー、ライフネットスーパー、マルエツネットスーパー、Amazonフレッシュ (※順不同)
出典元:株式会社スパコロ
https://service.supcolo.jp/
構成/こじへい