つらい花粉症に効果的な食材、ツボ、漢方薬とはいったい何なのだろうか?
本稿では、漢方薬を中心とした一般用医薬品と医療用医薬品を販売するクラシエ薬品が提案する、花粉症におすすめの食材、ツボ、漢方薬を紹介していきたい。
花粉症の症状に合わせたおすすめ食材
そもそも花粉症とは、花粉が人体に侵入して過剰な免疫反応を示すことで、「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」という三大症状を引き起こすアレルギー性鼻炎の1つ。漢方では、鼻炎には冷えているタイプと熱を持っているタイプの2つがあると考えており、タイプに合わせた食べ物をとることが重要だ。
冷えているタイプは水っぽい鼻水が特徴で、体を温める食材をとる必要がある。一方、熱を持っているタイプは粘り気のある鼻水が特徴で、体の熱を冷ます食材をとる必要がある。いずれの場合も、「気」(き)※を補う食材をとると、抵抗力アップにつながるので、積極的にとるようにしよう。
※目には見えないが人の体を支える生命活動のエネルギーのようなもの
花粉症におすすめのツボを紹介
花粉症にはツボ押しもおすすめ。毎日ツボ押しを続けることで、慢性鼻炎や蓄膿症を徐々に軽減していくことができる。
<顔のツボ>
「晴明」は鼻の通りを良くして、鼻粘膜機能を高める。目頭の先端を押して、鈍い痛みを感じるところ。
「鼻通」は鼻の通りを良くして、鼻粘膜機能を高める。小鼻の上の凹んだところ。
<足のツボ>
親指の爪の際、外側と下側のL字ゾーン「鼻ゾーン」を爪に沿ってL字になるように、親指でこすろう。
<耳のツボ>
「外鼻」は耳の穴の手前にあるひだの中央にあるツボ。
「内鼻」は「外鼻」の裏側、やや下にあるツボ。
「内分泌」は耳の穴の下にある切れ込みのやや内側にあるツボ。
花粉症には漢方薬もおすすめ
花粉症には漢方薬もおすすめ。漢方薬は、アレルギー症状を抑えるだけでなく、原因から改善し、体の状態を整えていくことができる。
<花粉症における漢方薬のメリット>
・眠くなる成分が入っていない
・小さなお子様から大人まで幅広い人が服用できる
・体の状態を整える
また、漢方薬を選ぶにあたって大切なのは「自分の症状に合った処方」を選ぶこと。あなたの鼻の症状に当てはまるのは以下のうちどれだろうか。
タイプ①……水のようなサラサラした透明な鼻水が出る
タイプ②……鼻づまりが中心
タイプ③……ネバネバと粘性のある黄色い鼻水が出る
症状のタイプ別・おすすめの漢方薬
ここでは、タイプ別におすすめの漢方薬を紹介していく。
■タイプ①……水のようなサラサラした透明な鼻水が出る
【おすすめの漢方薬】 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
「水」(すい)※によって冷えた体の部分を温めながら、水分代謝を促すとともに、「気」を動かして、鼻水(鼻汁)、くしゃみなどの鼻症状を抑える。
眠くなる成分が入っていないので、仕事や勉強で眠くなりたくない方にも適している。水のような鼻水や痰、くしゃみ、鼻づまり、咳などの症状があるとき、かぜやアレルギー性鼻炎などのときによく処方される。また、花粉症の治療にも使われているほか、鼻炎、気管支炎、気管支喘息(ぜんそく)などにも用いられる。
※血液以外の水分や体液を指すもので、体をうるおすもののこと。
■タイプ②……鼻づまりが中心
【おすすめの漢方薬】 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
体を温める「葛根湯」をベースにした処方で、冷えによってたまった「水」の発散を促して、鼻づまりなどの症状を改善していく。眠くなる成分は入っていない。
■タイプ③……ネバネバと粘性のある黄色い鼻水が出る
【おすすめの漢方薬】 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
余分な熱を冷まして追い出すとともに、鼻の通りを良くする。また、「気」をめぐらせることで、鼻づまりを改善していく。首から上の炎症に効く処方なので、鼻づまりや濃い鼻水が出るほか、扁桃炎やにきびなどにも効果が期待できる。眠くなる成分は入っていない。
出典元:クラシエ薬品株式会社
https://www.kracie.co.jp/
構成/こじへい