「あの人はいつもノロケばかりで嫌な感じ」「ノロケもほどほどにしてほしい」と思ったことはないだろうか?ノロケとは、端的に言えばパートナーと仲が良いことを自慢すること。話を聞く側の心の状態によっては、「うっとおしい」「面倒くさい」と感じることもあるだろう。
そこで本記事では、そもそもノロケとはどのような意味なのかを解説した上で、ノロケる人の心理を紹介したい。併せて、最近話題の“惚気垢”についてもおさえておこう。
「ノロケ」の意味とは?
ノロケとは、恋人や配偶者などのパートナーと仲が良いことを自慢すること。漢字では「惚気」と書く。惚気の「惚(のろ)」は、動きが鈍いことを意味する「鈍い(のろい)」からきていると言われている。
つまり惚気は、恋愛に夢中になっていることで、「周囲の空気が読めないほど精神的に鈍くなってしまった状態」を意味している。ノロケは「自慢する」というネガティブな要素が含まれるため、あまり良い意味で使われることはない。加えてノロケには、「色情に溺れる」という意味もある。しかし、一般的にこちらの意味で使われることはまれだ。
惚気を英語で表現する場合は、「少し大げさに言う」「自慢する」という意味を持つ熟語「play up」「brag about」が使われる。
ノロケ話とは?
惚気話は、「恋人や配偶者との仲の良さを自慢する話」。ちなみに、「惚気」自体に「自慢話をする」意味がある。そのため、「惚気」に「話」を付けると重言になりそうだが、「惚気話」という言葉は「一般的に使わる熟語で重言ではない」と言われる。
のろけ話の例としては、「デートの後に彼が家まで送ってくれて、別れ際に頭をなでてくれた」「結婚して3年以上経つけど、毎日“いってきますのキス”をしてくれる」「普段はみんなの前ではクールな彼が、私と二人きりの時だけすごく甘えてくれる」などが挙げられる。聞いている方が恥ずかしくなってしまうようなエピソードが、惚気話の特徴だ。
ノロケ話をする人の心理
では、惚気話をする人の心理はどういうものなのだろうか。ここでは、惚気話をする人がどのような心理状態なのかを解説する。
幸せ過ぎて誰かに話したい
付き合いたてのカップルに多いのがこのタイプ。特に相手を振り向かせるまでの過程が大変だった人ほど、今の幸せをノロケたいもの。「片思いの間はいろいろあったが、今はとても幸せ」という気持ちが強いため、ついノロケ話をしてしまう。
中には、「自分が幸せに満ちているから、周りの人にも幸せを分けてあげたい」と思ってノロケ話をする人もいるようだ。おすそ分けの意味でノロケ話をしたつもりが、相手にうざいと思われることもあるため注意しよう。
羨ましいと思われたい
いかに自分が愛されているかをアピールするために、惚気話をする人もいる。この心理は特に女性に多いようだ。「こんなに愛されている私は幸せ」「こんなに愛されている私は魅力的」など、優越感に浸りたいのがこのタイプ。
「私は幸せだ」と、確信や安心感を得たいので、周りの人に惚気話を聞いてもらう。話の内容や頻度によっては、聞いている人から反感を買ってしまうことも少なくない。羨ましいと思われたい気持ちがあからさまだと、友人などから「もう聞きたくない」と避けられてしまうこともあるだろう。
無意識に話してしまっている
恋人や配偶者のことを好きな気持ちを抑えられず、無意識に惚気話をしてしまう人もいる。四六時中パートナーのことを考えているため、自然にでてくる会話が惚気話になってしまう。このタイプの人は、自分が惚気話をしているという自覚がないことが多い。惚気話を誰かに聞いてほしいというより、知らず知らずのうちに話してしまっているのが特徴だ。
わざわざ〝惚気垢〟を作る人もいる!?
近年、ネットスラングとして「惚気垢」という言葉が話題になっている。では、惚気垢とは一体どういうものなのだろうか。
惚気垢とは「惚気話をするためだけの専用アカウント」のこと
惚気垢とは、自分の恋人や配偶者の惚気話を投稿するためだけに作られた専用アカウントのこと。ちなみに、惚気垢の「垢」は「アカウント」の略。
惚気垢では、友達に話すと嫌がられてしまいそうなのろけ話をひたすら綴る。恋人や配偶者が好きで仕方ない、幸せすぎて自分だけでは抱えきれないという人が、その気持ちを発散するために惚気垢を作るようだ。
「#惚気垢さんと繋がりたい」というタグ付けをすると、自分と同じように惚気垢を作っている人達とつながりを持つこともできる。「誰かのノロケ話を聞きたい」「人の惚気話を見て自分も満たされたい」と希望する人は、このハッシュタグを検索してみると良いだろう。
文/oki