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前ボケ?玉ボケ?本格的な写真を撮るカメラの「絞り」の設定方法

2021.03.31

カメラの「絞り」を操れるようになると、ボケを活かした写真や幻想的なふんわり写真を撮れたり、集合写真で全員の顔がピンボケしないように写せるなど、様々な表現が可能になります。この記事では、レンズ交換式のデジタルカメラだけでなく、高性能なコンパクトデジカメやフィルムカメラ、スマートフォンでの撮影でも活きる基礎知識について解説します。

【参考】カメラでボケ感を操ってカッコいい写真を撮るための「F値」と「絞り」の使いこなし方

絞り値(F値)を変えるとどうなる? 撮影して比較してみた

カメラのレンズには「絞り」機構というものがあり、光を取り込む量を調節することで、写真の明るさや被写界深度(ピントの合い具合)をコントロールします。そして、絞り具合はカメラの「絞り値(F値)」によって設定できます。

理屈は後回しにして、まずはどのような写真が撮れるのか見ていきましょう。

絞り値を小さくすると、明るい写真が撮れます。以下の写真は絞り値以外の設定を固定して撮影しました。

左はこのレンズの最小絞り値(f/2.8)、右はf/7.1で撮影。同じ条件下で撮影すると、絞り値が小さいほうが明るくなります。

ただし、写真の明るさを決めるには絞りだけでなく、“シャッタースピード”や“ISO感度”も関係します。詳しくは後半で解説しましょう。

絞り値(F値)を操れば美しいボケ写真も撮れる

絞り値は、「被写界深度」にも影響します。被写界深度とは大まかにいうと、ピントが合っているように見える範囲で、“ボケ具合”と考えるとわかりやすいです。

上の写真の絞り値は左から、f/2.8(このレンズの最小値)、f/8、f/22。絞り以外の設定を調整することで、明るさを揃えています。

絞り値が小さいとピントを合わせた位置以外のボケが強まり、絞り値が大きいと全体的にピントが合っているように見えます。

また、絞り値を大きくすれば、集合写真撮影で人の顔がぼやけずくっきり見えるようにできます。

左はf/2.8(このレンズの最小値)、右はf/7.1。ピントは中央のゴリラに合わせています。絞り値が小さいと、集合写真撮影で2列以上に並んだ時、ピントを合わせた列以外の人がボケてしまうことも。左の写真も、後列のアライグマとサルがボケています。

なお後述するように、平面的な構図で撮影すると、ボケ感は得にくくなります。少ない人数で集合写真を撮る時は、横1列に並ぶようにすると顔がくっきり見えるでしょう。

絞り以外でボケ感を操る方法

被写界深度(ボケ感)を決めるのは絞りだけではありません。「奥行きのある構図で撮る」「望遠レンズで撮る」こともポイントとなります。平面的な構図(左)や、広角で被写体が遠くにある写真(右)は、最小の絞り値で撮影しても、ボケ感が出にくくなります。

ただし下写真のように、広角レンズでも絞り値を小さくしたり奥行きのある構図にすれば、ボケを得られます。

絞り値を低くしてもボケ感のある写真を撮れない時の対処法として、こういったポイントも覚えておきましょう。

カメラレンズの絞りを操る! “絞り”でできる表現とは

絞りをうまくコントロールできると、様々な表現を駆使して撮影できます。

まずは前ボケ。メインの被写体(ピントを合わせたい被写体)の前に別の被写体を置き、手前側をボカすというテクニックで、簡単に実践できます。左の写真は前ボケなし、右は前ボケありです。レンズの前に草花を置いて大きくボカすことで、ふんわりと幻想的に写真に仕上がりました。

また、背景をボカすことを後ろボケと呼びます。下の写真は、前ボケと後ろボケを組み合わせています。

さらに、ボケる位置に点光源やイルミネーションを入れると「玉ボケ(玉状のボケ)」になります。夜景や木洩れ日などを使って撮ることが可能です。

玉ボケを作るには、絞り値を小さくし、光源にピントが合わないように撮るだけ。さらに、「望遠レンズを使う」「被写体に寄る」「被写体と光源の距離を離す」ことで、大きくボケます。

一方、絞り値を大きくして絞り込むと、点光源から放射線状の光の筋(光芒)を出すことができます。

光芒の数はレンズの絞り羽根(後述)の数によって左右され、羽根が偶数なら同数の、奇数なら羽根の2倍の光芒が現れます。例えば絞り羽根が8枚なら光芒は8本、絞り羽根が7本なら光芒は14本となります。

そもそもカメラレンズの絞りとは何?

絞り値を操るとどんな写真が撮れるかわかったところで、そもそも絞りとは何かを解説します。

カメラのレンズには「絞り」機構というものがあり、穴の開き具合(大きさ)によって取り込む光の量を調節します。

穴が大きくなればカメラは光をたくさん取り込めるので、明るい写真を撮れるようになります。

カメラレンズの絞りの構造はどうなっている?

絞りの構造を簡単に説明すると、レンズの中には“くの字”型の金属板を重ねた「絞り羽根」というものがあり、これを動かすことで穴の大きさを調節しています。

カメラの設定にある絞り値(F値)とは?

絞り値(F値)の最小値はレンズによって異なりますが、絞り値を最小にすることを「絞り開放」といいます。

一般的に、絞りの穴を広げることを「絞りを開く」「絞り値(F値)を小さくする」、穴を狭めることを「絞る」「絞り値(F値)を大きくする」と表現します。

絞り値(F値)の計算式

絞り値(F値)は「F値=焦点距離÷有効口径」で導くことができますが、計算式を覚えなくても撮影に支障はありません。絞り値を1段小さくすれば光の量が2倍になり、1段大きくすれば光の量は1/2倍になることを覚えておきましょう。

絞りすぎに注意!? カメラでの撮影で覚えておきたい回折現象

「くっきりした写真を撮りたいから絞り値を最大にしよう」と思う方も多いと思いますが、実は、絞り値を上げすぎると逆にシャープさが損なわれてしまいます。これを「回折現象」や「小絞りボケ」と呼びます。

大まかに解説すると、絞り込み過ぎると絞り羽根の裏側に光が回り込み(=回折)、コントラストが低下したり、ぼんやりとした“ねむい”写真になってしまうのです。一般的に、およそf/11~f/16あたりから回折現象は発生するといわれています。

カメラで絞り値を変えたい時は「絞り優先」か「マニュアル」モードを使おう

デジタルカメラで絞り値を操作するには、「絞り優先モード(AモードやAvモード)」「マニュアルモード(Mモード)」を使いましょう。

絞り優先モードの場合、F値とISO感度は任意の数値に設定できる代わりに、シャッタースピードはカメラが自動的に決定します。

カメラで写真の露出を決める「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」

写真の明るさ(露出)は、「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」という3要素でコントロールできます。

シャッタースピードとは、カメラ内部のセンサーの前にある「シャッター幕」の開く時間を表しています。幕が開いている間にセンサーに光が当たるため、シャッタースピードが遅くなれば光の量は多くなり、速くなれば光の量は少なくなります。

ISO(イソ、アイ・エス・オー)感度とは、デジカメ内部にあるイメージセンサー(撮像素子)が光を感知する度合いです。数値が大きいほど感度が高くなり、明るく撮れますが、そのぶん画質が低下してザラザラした写りになります。

【参考】カメラのISO感度を変えると何ができる?覚えておきたいシャッタースピードや絞りの基礎知識

カメラにおける絞り・シャッタースピード・ISO感度の関係性

絞り・シャッタースピード・ISO感度の関係性は、よく水道に例えられます。

■光=水道水
■絞り=蛇口の開き具合
■シャッタースピード=水を入れる時間
■適正露出(適正な明るさ)=コップいっぱいに水が入った状態
■ISO感度=容器に入れた水をカサ増しする氷

今回は絞り(蛇口の開き具合)について解説しましたが、絞りを開くと水がコップに入る量(光の量)が増えるので、その分シャッタースピード(水を入れる時間)を短くしたり、ISO感度を低く(氷の量を少なく)することで、明るさがオーバーしないようにすることが大切です。

以上、写真撮影における絞りの基礎知識について解説しました。周りの人とは一味違う写真の撮影に、ぜひ挑戦してみましょう。

※データは2021年3月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。

文/bommiy

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