冬が終わり、エアコンはいったんお役御免。この冬は特に寒く、また、緊急事態宣言に伴い在宅時間が長くなった。そのため、例年以上にエアコンを稼働させた家庭も多かったに違いない。使い込んだからにはしっかりと手入れして、万全の状態で夏の冷房シーズンを迎えたいものだ。
そこで今回、ダイキン工業が提案する例年以上に長く使われたエアコンの「冬じまい」として、エアコンの掃除やメンテナンスのポイントを紹介していく。
エアフィルターのお手入れ
エアコンの室内機内部に空気中のホコリが入らないようにするエアフィルター。冬は厚い布団や衣服などの布製品が増える季節で、空気中には比較的ホコリが多く舞っている。エアコンの使用時間が長くなったこの冬、そうしたホコリをエアフィルターがキャッチしている。1年間掃除しなかったことで電気代が約25%も無駄になるという実験結果もある。しっかり掃除をして冬じまいをしよう。
<エアフィルター掃除の手順>
1)掃除機でエアフィルターについたホコリを吸い取る。
2)汚れがひどいときは、台所用中性洗剤で洗う。
3)水洗い後は、軽く水切りして、日陰でよく乾かす。
<ポイント>
●エアフィルターを洗う時、ホコリが付着している裏側から水をあてると汚れを効率良く落とすことができる。
●エアフィルターを水洗いした後は十分に乾燥させてから取り付けよう。エアフィルターの乾燥が不十分なまま取り付けると、雑菌が繁殖し、カビや不快なニオイの原因になる。
●汚れがひどいときは、液体中性洗剤で洗おう。
エアフィルターが汚れていると、室内の空気をエアコン内部に十分に取り込めず、エアコンの能力が低下する。エアフィルターは、一見汚れていないように見えてもホコリが付着していることがある。汚れが少なくても、2週間に一度のお掃除をおすすめする。
自動おそうじ機能付きエアコンは、ダストボックスのお手入れを忘れずに
エアフィルターの自動お掃除機能がついたエアコンは、通常エアフィルターの日常的なお手入れは必要ない。しかしダストボックスにホコリが溜まると、エアフィルターについたホコリを除去する能力が少しずつ下がってしまう。ダイキンのエアコンには、ダストボックスにホコリが満タンになると、お知らせする機能がついている機種もあるが、暖房使用を終える時期に、ダストボックスのお手入れを忘れずに行おう。
特に湿度が高い夏季シーズンではダストボックスに溜まったホコリを栄養にカビが発生するおそれがあるため、こまめなお手入れをお勧めする。またホコリの付着する量が多い場合や、油汚れやタバコのヤニなどがエアフィルターに固着する環境では、汚れを取りきれない場合がある。このような設置環境では、エアフィルターを取り外し、お手入れの手順にそって掃除をしていただきたい。
エアフィルターの奥にある熱交換器が汚れていないか、よく確認
エアフィルターの奥にある、薄いアルミの板がたくさん並んでいる部分が熱交換器。室内から吸い込んだ空気を温めたり冷やしたりする役割を果たす。薄いアルミの部分に汚れが溜まると、カビの発生や嫌なニオイの原因になる場合がある。
また空気をエアコン内部に十分に取り込めず、ファンの風量が低下し消費電力も高くなる。エアフィルターを外して熱交換器の汚れも確認しよう。ご自身で清掃しようとして熱交換器を触ると、アルミの板の部分が折れ曲がってしまう場合がある。
さらに、アルミの板自体が鋭くなっており、誤って指を切ってしまうおそれもある。熱交換器が汚れている時は、エアコンの専門業者に薬品洗浄を依頼することをお勧めする。
室外機の背面に異物が挟まっていないかチェック
屋外に設置されているエアコンの室外機。普段は忘れがちだが、冬じまいの際には室外機の周り、裏側まで確認しよう。冬じまいの時季は、春一番などの強風による飛来物が室外機の裏側に入り込んでいることがある。
飛んできたゴミや洗濯物が挟まっていると、室外機への風の通りが妨げられてエアコンの能力低下につながり、無駄な電気代が発生することがある。また異物が故障の原因となることも。万が一室外機の背面に異物が挟まっている場合は必ず取り除こう。
出典元:ダイキン工業株式会社
構成/こじへい