アップルは現在、AR分野へと注力している
将来、ARコンタクトレンズが登場するかもしれない
MRヘッドセットやARスマートグラスの噂も伝えられている
iPhone連携のコンタクトレンズ?
https://appleinsider.com/articles/16/09/08/apple-to-meet-with-augmented-reality-contact-lens-firm-epgl-discuss-possible-ios-support
アップルがAR(拡張現実)を応用したウェアラブル製品を開発しているとの噂は、これまでも何度か報じられていた。そして今回、アップル情報に定評のあるアナリストのミンチー・クオ氏から、ARコンタクトレンズやMRヘッドセット、そしてARスマートグラスの投入計画が伝えられている。
報告によると、アップルのARコンタクトレンズは自分の視界にAR情報を重ねて表示するデバイスになるようだ。クオ氏はこのデバイスにより、アップルが「インビジブル・コンピューティング」の分野に踏み出すと報告している。これはコンタクトレンズのように、他人からは気づけない製品のことを意味しているようだ。
コンタクトレンズという形状の制約なのか、アップルのARコンタクトレンズは独自のプロセッサやストレージなどは搭載せず、iPhoneなどの他の製品と連携して動作するようだ。同じくiPhoneと連携して動作するApple Watchのコンタクトレンズ版といえるかもしれない。なおクオ氏によれば、このARコンタクトレンズは2030年代に投入されるようだ。
より現実的なMRヘッドセット
https://appleinsider.com/articles/21/03/07/apples-1000-ar-headset-expected-in-2022-apple-glass-in-2025-contact-lenses-in-2030
さらに、内部にディスプレイを搭載し映像を表示する「MR(複合現実)ヘッドセット」も2022年中旬に投入されると伝えられている。複合現実とは現実世界をカメラで撮影し、それにAR表示を組み合わせることで、新たな仮想現実を作り出す技術だ。
報告によると、アップルのMRヘッドセットはソニー製の有機ELディスプレイを搭載。そして既存のVRヘッドセットを大幅に上回る映像没入体験を提供するようだ。またARコンタクトレンズとは異なり、こちらはスタンドアロンで動作する。つまり、iPhoneなど連携する必要がないデバイスとなる。本体は製品版では100〜200gとかなり軽量となり、1000ドル(約11万円)で販売されるそうだ。
一方で著名リークサイトのThe Informationは、アップルのMRヘッドセットは8K解像度の超解像度ディスプレイを搭載し、十数台の外部カメラやアイトラッキング機能を搭載するハイエンド製品になると伝えている。現時点では、クオ氏の報告とThe Informationの情報のどちらが正しいのかを知るすべはない。
意外に安いARスマートグラス?
https://mobiltelefon.ru/post_1414656633.html
通常の眼鏡のレンズにAR映像を投影する、ARスマートグラス。こちらに関してクオ氏は、よりモバイルに特化した製品となり、シースルーAR体験を提供すると報告している。また、製品は2025年頃に登場するようだ。
アップルのARスマートグラスに関しては著名リークアカウントのJon Prosser氏が、ジェスチャー操作に対応したディスプレイを採用し、iPhoneとペアリングして動作すすると報告している。製品は499ドル(約5万4000円)にて2021年前半に投入され、またアップル前CEOの「スティーブ・ジョブス」をモチーフにしたデザインの特殊モデルも投入されるとしている。
かつてはPCが、そして現在はスマートフォンがコモディティ化(一般化)した現在、テックメーカーはその次のデバイスを模索している。もしかしたら登場するかもしれないアップルのARコンタクトレンズやMRヘッドセット、ARスマートグラスが、私たちの生活をどう変えるのか、今から楽しみにしておきたいものだ。
文/塚本直樹