乾燥したお部屋に潤いを与えてくれる加湿器ですが、長く愛用していると加湿器から、独特の嫌な臭いのする蒸気が発せられることがありますよね。
今回はそんな加湿器からなぜ嫌な臭いがするのか、原因や簡単なお手入れ(対処)方法などをご紹介します。
加湿器から出る嫌な臭い! 原因はフィルターなどに付いた水垢や雑菌?
最初に加湿器からなぜ嫌な臭いが出てしまうのか、その原因を探っていきましょう。
加湿器に使う水道水には、塩素やカルシウム、ミネラルなどの成分が含まれており、これらが加湿器内部の水が触れる部分やフィルターで水垢となります。この水垢が付着すると、嫌な臭いが発生。
また、フィルターに水垢が付着することによって、目詰まりを起こして加湿能力が下がることも。
【参照】アイリスオーヤマ
さらに、加湿器には主に「超音波式」、「気化式」、「スチーム式(加熱式)」、「ハイブリット式」の4つ種類があります。
この内、超音波式は振動によって水を霧状にします。ヒータを使わないため、消費電力が抑えられる傾向にありますが、除菌機能がないモデルだと水中の雑菌や汚れをそのまま放出してしまいます。
【参照】パナソニック 加湿器 方式の違い
加湿器がクサい! 臭い取りの方法は?
それではここから、種類別に加湿器の簡単なお手入れ方法をご紹介します。愛用している加湿器の種類に合わせて、試してみてください。
詳しくは付属の取扱説明書をご参照ください。
超音波式加湿器のお手入れ方法! こまめに歯ブラシなどで清潔に
スチーム式やハイブリット式と異なり、超音波式は加湿をする際にヒーターなどを使いません。超音波によって水を細かい粒子に変えて、お部屋の空気を潤します。
ヒーターを使用しない分、電気代がかからずランニングコストが抑えやすいというメリットがある反面、熱による殺菌ができないため、水に含まれている雑菌がそのまま噴出されてしまう可能性があります。
そんな超音波加湿器のお手入れ方法は簡単。水が入っていない状態で内部をスポンジや歯ブラシでこすり、清潔な布で吹けばOKです。機種によってはフィルターやトレーなどが外せるタイプもあるので、取り外して流水で洗ったり、布で汚れを拭き取りましょう。
気化式加湿器のお手入れ方法! クエン酸を使うのも◎
気化式加湿器の多くはフィルターが水を吸引し、ファンの風を当てて湿った空気を放出するタイプが原則。
お手入れ方法ですが、フィルターやトレーを1か月ごとに水や布で清掃。また、外側のフィルターが取り外せる場合は、掃除機でホコリを取り除くのもおすすめ。フィルターが汚れてきたら、定期的に新しいものと交換しましょう。
また、機種によってはお手入れ方法が異なる可能性があるため、付属の取り扱い説明書もご参考ください。
【参照】アイリスオーヤマ
スチーム式加湿器のお手入れ方法! 加熱するため雑菌が繁殖しにくい
スチーム式はタンク内の水を加熱して、その蒸気を噴出するタイプの加湿器です。
水を沸かして蒸気にするため、水の中に入っている菌が消毒されやすく、そのため、蒸気に雑菌が混じる可能性が低いのがメリットです。しかし、電気代などのランニングコストがかさむ傾向にあり、また噴出する蒸気が熱いタイプもあるため、お子様やペットがいるご家庭では注意が必要です。
お手入れ方法は簡単で、内部に残っている水をすべて捨てた後、布や歯ブラシなで汚れを落としましょう。汚れが激しい時はクエン酸水をタンクに入れて1時間程度運転。その後、クエン酸水を捨て、タンク内をもう1度水で洗い流しましょう。
詳しくは取り扱い説明書をご参照ください。
ハイブリット式加湿器のお手入れ方法!
ハイブリット式は「気化式+スチーム式」といった加湿器です。水を吸わせたフィルターに温風を当て、空気を噴出するタイプが主流。抗菌作用がある機種も販売されています。
ハイブリット式はフィルターとトレーを取り外し、流水ですすいで洗いましょう。吸気口カバーが取り外せる場合は、外して水洗いをし、完全に乾いた後にふたたびセットしてください。
詳しいお手入れ方法は、同梱されている取扱説明書をご参考ください。
加湿器の掃除に洗剤は使っていいの? クエン酸は?
機種にもよりますが、台所用洗剤で洗浄できるタイプの加湿器もあります。また、クエン酸を使ってキレイにする方法もありますが。しかし、故障や劣化の原因になることもあるため、付属の取扱説明書などをよく読んで、適したお手入れをしてください。
加湿器のお手入れ(掃除)をする頻度は?
加湿器内で雑菌が繁殖しにくい環境を作るため、水は毎日かえるようにし、1か月に1回程度は内部を歯ブラシや布などでキレイにするのがおすすめです。
防止策! 加湿器から嫌な臭いを出さないための対処方法
・タンク内の水を毎日変える。
・水を変える際、タンク内に水を少量入れてフタをし、少々振って水を捨てる。
・クエン酸水に漬けても良い製品の場合、内部をこすったり、着け置きをする。
・使わない季節になったらパーツを分解し、水で洗っても故障しないパーツを水洗い。乾いた布で拭き取った後、フィルターは陰干しをして十分乾いた後、保管しておく。
以上がおすすめのお手入れ方法です。もちろん、製品のメーカーや機種によってこ取り扱い方法は異なりますので、詳しくは付属の取扱説明書やメーカーのWebサイトをご参照ください。
※データは2021年2月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/髙見沢 洸