
最近はあまり使われなくなった「カマトト」という言葉。”ぶりっ子”に近いニュアンスの言葉なのは知っているが、正確な意味はわからないという人も多いはず。
そこで本記事では、カマトトの意味や語源、言葉の使い方を解説した上で、いわゆる「カマトト女」の特徴を紹介する。彼女たちの思うツボにならないように、男性は気をつけたいところだ。
「カマトト」の意味は?
カマトトとは、知っているのに知らないふりをして”うぶ”を装うこと。世間知らずを装って、男性の気を惹こうとする女性が行う行為。自分をかわいく見せるために使うモテスキルの一つだ。
似た意味を持つ言葉としては「猫かぶり」「ぶりっこ」「あざとい」などがある。カマトトは男性ウケを狙った行為なので、カマトトぶる女性は同性からは嫌われる傾向にあるようだ。
カマトトを英語で表現する場合は、「無垢を装う」「無垢のふりをする」「しらを切る」という意味を持つ熟語「feign innocence」「play (the) innocent」が使われる。
漢字では「蒲魚」、その由来や語源は?
カマトトは漢字で「蒲魚」と書き「かま」は蒲鉾、「とと」は魚を表している。江戸時代に生まれた造語で、花柳界の遊女が「蒲鉾は魚からできているの?」と客に聞いたのが始まりだそう。男性から「可愛い」と思われるために、当時は世間知らずを装った遊女の接客テクニックとして使われていたようだ。
使い方の例
カマトトという言葉は、実際の会話の中でどのような使い方をするのだろうか。いくつか例を挙げてみよう。
【例】
「あんまりカマトトぶられると、僕は引いてしまうよ」
「あの女性はカマトトぶっていて、信用できないな」
「カマトトぶるなら、もう少し年齢を考えた方が良いと思うけど」
「あの子、男性の前ではカマトトぶっちゃって。嫌な感じ」
「あの子、普段はサバサバしているのに、男の前ではカマトトぶるよね」
これらの例から分かるように、カマトトは決して褒め言葉ではない。どちらかというと、女性を見下した言葉として使われることが多いようだ。
「カマトト女」の特徴は?
では、何よりも男ウケを最優先する「カマトト女」とは果たしてどのような女性なのだろうか。その特徴を見てみよう。
服装は男性ウケの良い清楚系
現代のカマトト女は、常日頃から男性に好かれることを目的として生きている。そのため、服装は男ウケを狙ったゆるふわ清楚系が多い。華奢見えするカーディガンや透け感のあるブラウス、上品な膝丈スカート、ヒールが高すぎないパンプスなど、いかにも”良い子そう”な印象の服装を徹底して選ぶ。
一般的に多くの男性は、露出の多い派手なファッションよりも、優しく柔らかい雰囲気の印象を持つ女性に惹かれやすい。カマトト女はそのような男性心理を理解しており、それを知った上で、男ウケの良いファッションを選んでいる。
知っているのに知らないふりをする
カマトト女は、”知らないふり”をするのが得意。知っていることも知らないふりを装って、何でも男性に教えてもらおうとする。カマトト女にとって知らないふりをすることは、自分をアピールするための重要なコミュニケーションなのかもしれない。
「すごーい!」「知らなかったー!」「〇〇くんって何でも知っているんだね!」など、オーバーリアクションをして男性を喜ばせ「この子に色々教えてあげたい」と男性に思わせることができれば、カマトト女の思うツボ。カマトト女が“知っているのに知らないふり”をするのは、男性とのきっかけ作りに過ぎないのだ。
男性の前で態度を変える
カマトト女は「何人の男が自分のことを好きになってくれるか」をゲーム感覚で楽しんでいる。できるだけ多くの男性にかわいがってもらうために、声をワントーン上げたり、可愛いしゃべりをしたり、モテ仕草を連発したりする。
同性といる時は、大雑把でテキパキとしているのに男性が現れた瞬間、態度を豹変させるカマトト女の瞬発力に驚くこともしばしば。いつどこから男性が現れるか、その察知能力に圧倒させられたこともあるはず。
恋愛経験が少ないアピールをする
自分の純粋さをアピールするため、わざと男性に慣れていないような態度を演じるのはカマトト女の常套手段。男女が参加する飲み会などで恋愛話が出た時は、自分の恋愛経験が少ないことを主張する。
しかし、カマトト女の恋愛経験が少ないはずがない。汚れのないピュアな女性を演じるカマトト女に対して「いろいろ教えてあげたい」と思ってしまう男心を理解しているところが、カマトト女のおそろしいところだ。
なぜか男性にモテる
多くの男性は、“思わず守ってあげくなるようなか弱くて可憐な女性”に魅力を感じる傾向にある。そのため、まるで子供のようにピュアで可愛いイメージを演出するカマトト女に好意を持ちやすい。
また、男性は恋愛経験が少ない女性を演じるカマトト女を“うぶな女性”と勘違いしてしまい「男慣れしていないなら自分でも付き合えるんじゃないか」「経験が少ないこの子を自分色に染めたい」と期待してしまう。しかし、カマトト女は“ハードルが高すぎない女性”を演出して、男性から誘われやすい環境を作り出しているだけかもしれない。
文/oki