超高齢化社会の日本において、切っても切り離せないのが全国各地の「空き家問題」。空き家になった物件や原因は数あれど、やはり私たちにもっとも身近なのは「実家が空き家になった場合」ではないだろうか。
そこでAlbaLinkは、男女803人を対象に「空家の活用方法についての意識調査」を実施した。世代別の意外な傾向とは?
実家が空き家になったらどうする?第1位はダントツで○○
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
実家が空き家になった場合、「売却する(48.9%)」と答えた人が圧倒的に多く、全体の半数を占める結果だった。次いで、「そのままにする、空き家のまま管理する(29.0%)」、「賃貸に出す(14.3%)」、「更地にする(7.7%)」と続いている。
では、世代別、年収別に違いはあるのか?
【世代別の傾向】所有から共有の時代はまだ来ない?世代間での傾向は大差なし
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
世代別の結果は全体の結果と大きな差はなく、60代以上を除くすべて年代で「1位:売却する」「2位:空き家のまま管理する」「3位:賃貸に出す」「4位:更地にする」という結果に。
また、それぞれの割合もほぼ似通った数値となっている。調査前は「若い人ほど所有欲はなく、実家を手放すのでは?」と予想していましたが、そのような傾向はなかった。
世間では「所有から共有の時代」と謳われることが多くなってきたものの、実際はまだまだそうした時代はきていないようだ。
【年収別の傾向】ある一定の年収を超えると「実利」を追い求める傾向が出てくる
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
年収別の結果は、「ある一定の年収を超えると、実利を追い求める傾向」が見受けられた。と、年収が800万円を超えた辺りでその傾向は顕著になっている。あくまで推測に過ぎませんが、稼いでいる人ほど「思い入れ」などの感情ではなく、数値を見て合理的な判断をしているのかもしれない。
空き家のまま管理する理由は「解体費用の問題」「思い入れ」「将来的に使用する可能性」が大半
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
その他の理由では、「親族間での人間・権利関係の問題」に関する悩みが非常に多く見られた。「本当は空き家にしておきたくない、けど諦めてしまっている」そんな人が多いようだ。
また、「どうせ需要もなく売れないから」という理由でそのままにしている人も一定数いることがわかります。
売却する理由は「現金化」「固定資産税の問題」「使用する可能性がない」が大半
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
一方、「特に思い入れはないから」は45票と少なく、これは「本当は手放したくないけど、背に腹は変えられない」と考えている人が多いと言える。
多くの人が、「管理が手間、面倒」という考えているようだ。
更地にする理由第1位は「管理する手間が大幅に省けるから」
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
「更地にする」と回答した理由の中では、「管理する手間が大幅に省けるから(40票)」が第1位という結果に。
たしかに、更地(=土地だけの状態)にするだけで、不動産関連の管理を大幅に省くことができる。
少数派ではあるが、「権利関係の問題」や「不法侵入などの犯罪対策」などの回答もいくつかあった。
賃貸に出す理由第1位は「家賃収入が欲しいから」
出典:訳あり物件買取プロ https://wakearipro.com/
「賃貸に出す」と回答した理由の中では、「家賃収入が欲しいから(70票)」が第1位という結果に。次に、「将来的に自分もしくは家族が住むかもしれないから(56票)」と続いている。
全体的に「手放したくはないけど、使わずそのままにしておくのはもったいない」と考える人が多いようだ。「入居者が集まらないこと」は空き家を賃貸に出す際の大きなリスクですが、「賃貸に出す」と答えた人は、そうしたリスクもしっかり考慮している。
諦めるのはまだ早い?実は空き家でも訳あり物件でも売却できる
今回のアンケートでは、「本当は売却したいが、手続きや権利、人間関係のトラブルで仕方なく空き家にする」という回答が非常に多く見受けられた。
たしかに、築ウン十年の廃墟同然の空き家、事故物件、権利者が複数いる物件などは、一般的には買い手がつかないことがほとんどだ。しかし、実はそうした物件にも買い手がつくケースは珍しくない。
アンケートでは「実家が空き家になったら売却する」という答えが約半数を占めた。この結果は、「本当は売却したいが、さまざまな事情によりできない人」を含めると、さらに顕著なものになるだろう。
調査概要
調査対象:全国の男女803人
調査対象の年代:20代13.8%/30代32.8%/40代32.8%/50代16.6%/60代以上4.0%
調査対象の年収:199万円以下33.4%/200万円以上399万円以下32.3%/400万円以上599万円以下21.0%/600万円以上799万円未満8.1%/800万円以上999万円未満3.1%//1,000万円以上2.1%
調査期間:2021年2月12日~19日
構成/ino.