最近、若者の間でまた韓国ブームが起きているようだ。コロナ禍による外出自粛によって自宅で過ごす時間が増え、動画配信サービスが多く視聴されるようになってきた。そのような中、韓流コンテンツの視聴の機会が増えたのか、「第4次韓流ブーム」ともいわれるブームが起きているという。
米国発の語学アプリDuolingo(デュオリンゴ)の調査では、特に10代に、韓国語を学びたいと思う人が多いことが判明した。今回は、この韓国語ブームもあり、Duolingoが新しく始めた韓国語コースを体験してみた。
韓国語学習熱は10代女子に高い
Duolingo Language Reportによると、日本で急速に学習者が増えている言語について、英語に次いで韓国語が2位にランクインしていた。ちなみに韓国語は、世界で最も人気のある言語7位にもランクインしている。
Duolingo Language Reportでは、世界的に韓国発信の音楽、ドラマ、そして映画などのエンタメコンテンツへの関心が高まっていることが、学習者が急増している背景にあるのではないかと解釈している。
特に、日本のアンケート結果では、女性の韓国語の学習意欲が男性と比べて高く見られ、10代女性は39.2%が韓国語の学習意欲を示しており、他年代女性はいずれも10%台だった。
日本の10代女子は、最近起こっているという第4次韓流ブームにもっとも敏感に反応しているのかもしれない。
「韓国語コースもほしい!」声に応えてコースを新設
このような結果もあり、Duolingoは日本語話者向けに2020年2月16日から韓国語コースの提供を開始した。
Duolingoは、米国発の世界で累計ダウンロード数5億を突破している無料語学アプリであり、誰もが気軽に外国語を学べるサービスだ。
日本語話者向けコースには、ほかに英語と中国語がある。
Duolingo Japan Country Managerの水谷 翔氏によると、昨年11月に日本公式 Twitterアカウントを開設してから、Duolingoの学習者と直接コミュニケーションが取れるようになり「韓国語コースもほしいです!」等の要望も多々あったという。
「韓国ドラマを見ていると、よく『オッパー』という単語を耳にします。 話の流れから『お兄さんという意味かな?』と推測して、『やはりそうだ!』と、まるでクイズに正解したような気分で嬉しくなる、という経験をされた方も多いのではないでしょうか。まさにそのような感覚でスマホアプリから韓国語を学べることを、私自身が非常に楽しみにしています」(水谷氏)
10代も手軽に学べる!韓国語コース
Duolingoの韓国語コースでは、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング練習すべてを含むレッスンが用意されている。
この韓国語コースは、とくに10代向けに作られているというわけではないが、Duolingo自体、「完全無料で使える」「スキマ時間で手軽にできる」「ゲーム感覚で楽しみながら学べる」という特徴があるため、10代も始めやすく、デジタルネイティブ世代でもハードルなくスタートできるようだ。
実際に試してみたところ、初心者向けコースを選んだため、簡単な選択式の設問にサクサク、クイズ感覚で学習ができる手軽さを感じた。
韓国語をしゃべっている人はドラマなどでしか見たことがないが、ハングル文字はどれも似ていて、判別がつきにくい。読み方もむずかしいが、問題の出題時に発声の音声が流れるので、やっていくうちに、なんとなくハングル文字の形と発音が一致するようになってきた。
そして特にこのアプリに特徴的だと感じたのは、まさにゲームのような仕組みが豊富に盛り込まれている点だ。
RPGのように、「HP」が存在し、間違えるたびに減っていく。学習もHPが尽きると回復する翌日まで行えない状態になるが、HP回復の技を使って回復することもできる。
設問は簡単ながら、まったくの初心者だと間違えが多発。不思議と「よし、今度こそ合格してレベルを上げる!」と熱がわいてきて、ゲームをクリアしたい欲求と重なった。
その他、Duolingo仲間とつながることができるSNS的な要素もあったり、キャラクターの着せ替えを楽しめたりと、各所に10代も楽しめそうなコンテンツが用意されており、やりこめばやりこむだけ、できることが増える仕組みがある。これなら語学学習によくありがちな三日坊主もすんなりクリアできそうだと感じた。個人的には、着せ替えを楽しんでみたいと思った。
Duolingo韓国語コースは、まさに韓流ブームでちょっと韓国語を学んでみたいと感じている人にとって最初の第一歩となる手軽な語学学習の機会となりそうだ。
30-40代のビジネスパーソンも、韓国語にちょっと興味があるという場合には、遊び感覚でトライしてみてはいかがだろうか。
【参考】
Duolingo https://ja.duolingo.com/
取材・文/石原亜香利