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普及し始めた「席ゆずりますマーク」、きっかけは席を譲る側の勇気への配慮

2021.03.12

妊娠している女性が、手持ちのカバン等につけるマタニティマーク。これは電車の中で、妊婦が妊娠していることを周囲に知らせるためのものだ。

しかし、最近では逆バージョンの、妊婦に席を譲る意思を示す「席ゆずりますマーク」が普及し始めている。

 

製作者は、東京都小金井市に住む31歳の一般男性、椎野 祐輔さん。発案したのは椎名さんの妻、webデザイナーの絵里花さんだ。席ゆずりますマークは厚生労働省からの利用許可も取得し、公式HPで販売している。

http://sekiwoyuzuru.starfree.jp/

製作の背景は「席を譲る側の勇気」

席を譲りますマークは、椎名さん自身の体験が製作意欲に繋がったのだそう。「席に座っている側」だった椎名さんは、妻が妊娠し、初めて「席を譲ってもらう側」を体験することで、両者の想いを知ったとのこと。

実際に椎名さんの妊娠している妻が席を譲ってもらった時は、若者ではなくおばあちゃんが声をかけてくれたと言う。


ある日、優先席の前に立っていると おばあちゃんが席を譲ってくれました。

「なぜ他の方が譲ってくれなかったのか、先にこちらから他の方に声をかけるべきだったのか」

席を譲ってもらう側の人から声をかけるのはほぼ無理です。とてつもない勇気が必要です。

一方、席に座っている側のほとんどの人も「譲りたくない」と思っているわけではありません。日本人だからでしょうか、譲る側にも勇気がいるのです。

この出来事をきっかけに、妊婦さんが席に座りやすくなる、そして席に座ってる人も席を譲りやすくなる、そんな何かを作りたい! と思い、席を譲りますマークを制作しました。

椎野 祐輔さん/席譲りますマーク 製作者


席を譲ってもらう側の人だけでなく、席を譲る側の人も声をかけるのに勇気がいるという椎名さん。

確かに、筆者自身も電車内で80代くらいの女性に席を譲ろうと声をかけたことがあるが、「すぐ降りるから」と、断られてしまったことがある。

断られると、そのまま座っていた席に座り続けることになるのだが、このまま座っていていいものか、どうしたら良いのかわからないような気持ちに。

勇気を出して声をかけたにも関わらず、「声かけ損」になってしまうことを恐れると、確かに席を譲るのにもちょっとした勇気が必要なものだ。

しかし、私たちが思っている以上に、妊婦の立ちっぱなしには身体的なリスクがある。椎名さんは、具体的に以下のようなリスクがあると言う。

・血圧変動による脳貧血
・お腹が張りやすくなることによる、早産・切迫早産の可能性
・血行が悪くなり下半身が冷えることによる、胎児への悪影響
・腰痛(妊娠後期)
・ストレス(胎児への悪影響や流産)

最悪のケースだと、切迫流産に繋がってしまうことも。このような、こどもの命にまで関わるリスクを考えると、マタニティマークをつけていない人にも、電車で妊婦が立っていると気がついた際には、積極的に席を譲るよう心がける配慮が必要かもしれない。

席を譲ってもいいが、毎回周囲を見渡している訳ではない、妊婦を見つける度に、声をかけるには勇気がいる、という人には、まさに席ゆずりますマークをカバンにつけることが、配慮や思いやりの第一歩ではないだろうか。

マークがないと席を譲れないことに批判の声も

マーク開発を賞賛する声もあれば、肯定的な反応でなかったり、もともと席を譲ることに抵抗のない人からは、マークがないと席を譲れないことに対し疑問を抱く意見も。

 

 

確かに、「席を譲るから声をかけて」というマークの意味合いは、何だか不甲斐なさを感じるものもある。

しかし悲しいことに、若者が席に座り、高齢者や妊婦が立っているという光景は、電車内では日常茶飯事。

電車内で席に座るべき人が席に座るためには、まずは席を積極的に譲れる人が、譲りたいけど勇気がない人の気持ちを理解するところから始めるべきではないだろうか。

そうすることで、席ゆずりますマーク利用に対し、肯定的な人を増やしていくことが、妊婦の健康を守っていくことに繋がるかもしれない。

【参考】
出典:席譲りますマーク

取材・文/ユリサ

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