2月13日深夜、福島県沖を震源とする震度6強の地震が発生したことは記憶に新しい。
今回の地震により火力発電所は相次いで停止。送電を自動的に止めるシステムが作動し、関東から東北までの広範囲にわたって停電に見舞われる事態となった。
突然の暗闇は人をパニックに陥らせる。その手前で大きな地震を経験していたのであればなおさらだ。さらに、地震だけでなく、台風、集中豪雨など、様々な災害で停電は起こりえる。
緊急事態でも冷静さを保ち、落ち着いた行動を取るためにも“備え”を万全にしておくことが望ましいが、実際のところ、世間の人たちはどのような準備をしているのだろうか?
そんな「停電」に関する意識調査がこのほど、日本トレンドリサーチ(運営会社:株式会社NEXER)により、事前調査で停電を経験したことが「ある」と回答した全国の男女計2,200名を対象にして実施された。
停電経験者の75.9%が夜間「18:00~24:00」に停電を経験
まずは、停電を経験した時間帯について聞いたところ、75.9%が「18:00~24:00」と回答した。夜間の停電を経験したことがある人が多いようだ。
続いて、回答者が思う「停電の際に、災害対策・準備をしていてよかったと思ったこと(役に立ったもの)」について一部を紹介していく。
■停電の際に、災害対策・準備をしていてよかったと思ったこと(役に立ったもの)
・懐中電灯に新しい電池を入れておいたこと。なかなか使用することがないので、切れてしまっていることもありました。(30代・女性)
・スナック菓子。数日間の停電であったため、調理せず食べられるおやつを大量に保持しており助かりました。(50代・女性)
・モバイルバッテリーを複数持っていたこと。(60代・男性)
・ソーラー発電のできる充電器や懐中電灯をもしものために買っておいたので特に苦労することがなかったので、この2点は揃えておいてよかったです。(10代・男性)
・ラジオ。スマホの電池がなくなったので、ニュースはラジオで聴けた。(50代・女性)
・スマートフォンを持っていたので、懐中電灯モードを使ってしばらくは持った。私と家族の分でいくつかあったので、結局30分以上もってくれた。(40代・男性)
・PHEVの車。その充電池を使って冷蔵庫等を利用することが出来た。(60代・男性)
・オール電化なので、カセットコンロ用のガスボンベを購入していたこと。(60代・女性)
・寒い季節でしたので、石油ストーブがあって助かりました。あと、準備をしていた物とは違いますが、お風呂がガス釜式で電気を使わない為、普通にお風呂を沸かして入れたのは良かったです。(40代・女性)
・アイドルのライブで使うペンライトを買っておいてよかったこと。(40代・男性)
・ヘッドライトは照らしても両手を使えるので便利。(50代・男性)
・モーターが動かなくて水も使えなくなったのだけど、風呂に水をためていてトイレ等に利用できて助かりました。(50代・男性)
・水分と現金。(40代・女性)
・懐中電灯はもちろんなのですが、意外に役に立ったのがろうそくでした。復旧まで不安でしたが、明かりは大切です。あとは車です。車のコンセントでお湯を沸かしました。電気がないとオール電化みたいな生活は死ぬと思います。車の居心地の良さはとにかく無敵でした。ガソリンを満タンにしておいて正解でした。(50代・男性)
一方、「停電の際に、災害対策・準備をしていなくて後悔したこと」についても一部紹介していく。
■停電の際に、災害対策・準備をしていなくて後悔したこと
・いつまで停電が続くか分からないので、非常食を用意していなかったことを後悔しました。(30代・女性)
・懐中電灯の電池。いざ懐中電灯を使おうと思ったら、電池切れで使えなかった。(40代・女性)
・ロウソクがすぐなくなってしまった。数が必要。(50代・男性)
・モバイルバッテリーの充電が不足だった。(50代・男性)
・調理しなくてもすぐに食べられるもの。(40代・女性)
・クーラーボックスと氷。冷蔵庫が使えなくなって食品が傷んでしまった。(30代・女性)
・3日間停電になったので、もっと充電池が必要だった。(60代・男性)
・夏の台風での停電だったのでかなり蒸し暑く辛かった。バッテリーまたは蓄電式の冷房器具があれば良かったと思った。(50代・女性)
・懐中電灯くらいしか用意していなかったが、それがすぐわかる所に無く探し回っていたので、置く場所(すぐに分かる)をきちんと考えないといけないと思いました。(40代・男性)
・移動手段として車が活躍するが、マンションなどガレージが機械式だったり、シャッターが電動式だと開かないので、役に立たないことがあります。ガレージは1階にあるといいと思います。(60代・男性)
・やかん(電気ポットしかないとお湯が沸かせない)、石油ストーブ(ファンヒーターが使えない)。(50代・女性)
・オール電化なので、コンロが使えない。カセットコンロが必要だと思った。(40代・女性)
・カセットコンロのガスボンベを切らしていて使えなかったこと。(40代・女性)
・スリッパなしでけがをした。(70代・男性)
・車のガソリンを満タンにすること。(70代・男性)
・100V用のバッテリーWi-Fiを使うために欲しかった。(60代・男性)
・できれば懐中電灯でなくランタンのようなものが欲しかった。(60代・男性)
・お風呂に水をためておけばよかったと思いました。(40代・女性)
・オール電化にするなら太陽光発電や小型のソーラーパネルと蓄電器は必要だったと思った。(30代・女性)
本記事の内容は、「日本トレンドリサーチ」でも公開している。
https://trend-research.jp/7392/
※日本トレンドリサーチによる調査
<調査概要>
調査期間:2021年2月10日~2月26日
質問内容:
1:停電を経験したのは、どの時間帯ですか?[複数回答可]
2:停電の際に、災害対策・準備をしていてよかったと思ったこと(役に立ったもの)は何ですか?
3:停電の際に、災害対策・準備をしていなくて後悔したことは何ですか?
集計対象人数:2,200人
集計対象:事前調査で停電を経験したことが「ある」と回答した男女
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合がある。
出典元:株式会社NEXER
構成/こじへい