お好み焼きや焼きそばを作るときに、あれば味も見た目も決まるのが紅しょうが。ちょっと使いたいときになくてがっかりするのも紅しょうが。よく見かけるパック入りだと量が多すぎるし、汁気を切るのも面倒。でも、いいものを見つけました。なんと、チューブタイプの紅しょうがです!
紅しょうがはチューブが正解かも
爽やかな辛みをもつしょうがを酢漬けにし、塩味をきかせた紅しょうが。料理のアクセントとして味を引き締めつつ、鮮やかな赤色は盛りつけのワンポイントになります。焼きそばやたこ焼きは、紅しょうががないと物足りないですよね。牛丼店では、山のように紅しょうがをのせて食べる人をけっこう見かけます。牛丼チェーン大手の『吉野家』の1号店を取材したときは、模範量として大さじ2~3杯分の紅しょうがをのせた牛丼を出してくれました。
そんな折、「チューブタイプの紅しょうがが出たらしい!」という情報を入手。都心のスーパーやデパートを10軒ほど回っても見当たらず、100円ショップで発見しました。
筆者が見つけたのは、エスビー食品が2021年に2月8日発売したもの。姉妹品として、「きざみみょうが」「きざみ福神漬け」「きざみらっきょう」も同時発売されていて、心惹かれます。
中身は、紅しょうがをみじん切りにしたもので、とってもいい香り。ガッツリ食欲を刺激してきます。
焼きそばに添えて!
チャーハンに添えて!
豚骨味のカップラーメンに添えて! となんにでも合います。
ジンジャーマンクッキーを紅しょうがで!
紅しょうがは、和食に使う薬味のイメージが強いですが、原材料はしょうが(生姜)。つまり、ジンジャー。スパイスとしてスイーツに使っても、きっとおいしいはず。欧米では、寒い時期に身体を温める効果のあるしょうが入りの「ジンジャーマンクッキー」を食べる習慣があります。クリスマスの飾りとしてもおなじみですね。これ、紅しょうがでもきっといけるはずです。
市販のホットケーキミックス200gに卵1個、オリーブオイル40mlを混ぜ入れて生地をつくり寝かせました。そこに、紅しょうがチューブを適量加え、生地になじませます。
予熱したオーブンで、焼き色がつくまで焼いたら完成です。ジンジャーマンクッキーならぬ、紅しょうがマンクッキー。チョコペンで顔を描き入れたら、さらにかわいくなりました!
英国式のスコーンのようなサックリ系ですが、噛むとザクッとしたしょうがの繊維が登場し、おもしろい食感です。紅しょうがチューブには水分が含まれ、入れすぎると生地がゆるくなるので適量がおすすめです。
温め効果だけじゃない!?健康効果まとめ
「身体を温める」と言われるしょうがですが、使い方次第で逆効果になることも。紅しょうがは生で使うことがほとんどですが、生のしょうがの辛み成分を「ジンゲロール」と呼び、これは身体の表面を温めて汗を出し体温を下げる作用があります。身体を内側から温める効果が期待できるのは、乾燥や加熱をしたしょうがです。
しょうがは乾燥や加熱により、ジンゲロールの一部が変化し「ショウガオール」という成分ができます。このショウガオールが効果を出すと、血行がよくなり身体の芯から温めて、冷え性予防などの効果が期待できます。また、ジンゲロールの一部が変化してできる「ジンゲロン」は、胃液の分泌を高めることにより、消化促進・血行改善効果の期待も高まります。
もちろん、しょうがは薬ではないので、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠があってこそです!
紅しょうがブーム、到来!?
その後、同じタイミングで、ハウス食品が「きざみ紅しょうが風ペースト」を発売したことも知りました。こちらは、筆者の生活圏内では見つけられませんでしたが、興味津々。以前から、紅しょうがの串揚げや、紅しょうが天(練り物)が人気です。
唐揚げ専門店では、紅しょうがを混ぜ入れた衣をたっぷりまとわせて揚げた真っ赤な唐揚げが人気の様子。これはもしかして、空前の紅しょうがブーム到来なのでは!
取材・文/木村悦子