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先物やオプション取引でおさえておくべき指数「SQ」とは?

2021.02.24PR

経済ニュースを見る方は、○月○日「本日算出の日経平均先物のSQは○円となり、日経平均はSQ値下回った」というような記事やニュースをよく目にしているのではないでしょうか。SQとは、何のことなので、この数値で何を読み取ることができるのでしょうか?

「SQ」とは何か?

SQとは、スペシャル・クォーテーションの略で、先物・オプション取引で最終売買日の翌営業日決済に使用される特別精算指数(最終精算数値)のことです。

先物取引やオプションはいつまでも保有し続けることができず、必ず期限までに決済をしなければなりません。期限までに決済しなかったときに、このSQ値で自動的に決済されます。

SQは、各限月の第2金曜日に行われます(当該金曜日が祝日の場合はその前営業日となる)。日経225miniオプションは毎月決済日があり、日経225先物、TOPIX先物、ミニTOPIX先物は3の倍数の月が決済日になります(3、6、9、12月)。

一方、NYダウ先物は、第3金曜日の翌営業日で3の倍数の月が決済日になります(3、6、9、12月)。

日経225miniのようにオプションは毎月、日経225のような先物は3ヶ月毎にSQがありますが、日にちはともに第2金曜日であるため3ヶ月毎にSQが重なることがあります。この日を「メジャーSQ」といいます。

2021年でいうと、3月12日(金)、6月11日(金)、9月10日(金)、12月10日(金)になります。

SQは先物・オプション取引をしている方が、その日までに決済をしなければならないつまりポジションを一旦解消しなければならない日です。

先物やオプションを取引していない方は関係ないのではと考えるかもしれません。

しかし、日本株の大半の取引が機関投資家による取引が占めており、機関投資家がリスクを回避するためにこのような先物やオプションを利用しているため、今後の株価を予想する上でSQは大きな影響を与えます。

機関投資家が先物・オプション取引を行う目的とは?

機関投資家はリスク回避等のため、先物・オプション取引で何らかのポジションを保有しています。

機関投資家とは、保険会社、投資信託、信託銀行、年金基金等で、個人から集めた大きな資金で運用しています。

日本株は個人株主が増えてきてはいますがその保有割合は22.1%(その他含む)にとどまり、機関投資家は80%近く、そのうち外国法人等が24.5%を占めています(2019年のデータ)。

さらに、日々の売買取引でいうと外国法人等は売買代金の60%超となっています。そのため、機関投資家、特に外国機関投資家の取引状況は日本株の株価形成の重要な構成要素であるといえます。

機関投資家は中・長期的に日本株に投資していますが、もともと個人からの大切な資金を預かっているという資金性格、定期的に運用成果を求められることなどから、その運用資金について期待された利益以上のリスクをとることができません。例えば、5%の値上がり期待できるが極端に50%値下がりする可能性があるということは許されません。そこで、機関投資家は大きな損失を抑えるために先物・オプション取引を利用して、リスクとリターンを厳密に管理しています。

先物・オプション取引は、少ない証拠金で何倍もの資金を動かせるという取引も可能ですが、

上述のように、これから株価が値上がり、値下がりするリスクに備えてヘッジ目的でも保有することができます。

SQは機関投資家が一斉にポジション解消する日

先物・オプション取引で保有しているポジションはいつまでもそのまま保有しつづけることができません。期限があり、その期限まで反対売買等でポジションを解消する必要があります。または、期限までそのまま保有し続けると、SQの日に算定されたSQ値で自動的に決済されます。

例えば、日経225先物取引の買いポジション(買建)を保有していると、期日までに決められた価格で買う予約をすることになります。期限前の反対売買ならその日の現物の価格との差額が利益または損失となりますが、期限までつまりSQまで保有し続けるとSQ値との差金決済が自動的に行われます。

SQで多くの機関投資家が保有しているポジションを精算し、これまでのポジションがリセットされます。その後、またポジションを新しく作ることになりますが、今度のポジションはSQ値を基準として新しくつくります。

そのため、このSQを個人投資に参考にするとすれば、指数がSQ値を下回るのであれば、株価が低迷する可能性があり、売った方がいいまたは買わない方がいいとなります。

逆に、指数がSQを上回っていると、株価が上がる可能性があり、買った方が良いといわれています。

また、SQは機関投資家にとって取引の仕切り直しとなり、転換点となることから、これまでの値動きの重要な転換点となることもあります。

そのため、特に3、6、9、12月のメジャーSQ前後は、これまでの動きが大きく転換する可能性があるため注意が必要です。

幻のSQ?

幻のSQは、日経平均株価がSQ値にならないことをいいます。

これは、日経平均株価の算出とSQの算出方法が異なることで生まれます。

日経平均株価は気配値で価格が算出され、実際に値段は付いていないときでも算出される理論値でもあります。一方、SQは実際に値段が付いてから付くため、SQ値に日経平均が付かないという現象があります。

幻のSQ値にタッチすることなく日経平均が下回れば株価は軟調、逆に上回れば強いともいわれています。

(参考)
日本取引所グループ 調査レポート
j-bunpu2019.pdf (jpx.co.jp)

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文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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