スマートフォンとイヤホンをコードで直接接続する必要がないので便利なBluetoothイヤホンですが、アプリゲームをしていたり、動画を視聴していると音のズレが気になる場合があります。
今回はBluetoothイヤホンで音がズレる原因や、音ズレの少ないおすすめ製品を紹介していきましょう。
Bluetoothイヤホンの音ズレは仕方ない?
まずは簡単にBluetoothイヤホンで音がズレてしまう原因について紹介していきましょう。Bluetoothの性質上、どうしても遅延は出てしまうようです。
Bluetoothイヤホンで音がズレてしまう原因
Bluetoothイヤホンは、音を再生するデバイス(スマートフォンなど)から音声ファイルを圧縮し、その圧縮ファイルをイヤホンに転送することで音を再生しています。
有線イヤホンの場合は、コードを経由しそのまま音声データを転送できるので、音のズレがあまり起こりません。しかし、Bluetoothイヤホンの場合は圧縮するというひと手間があり、この工程を踏むために音がズレてしまいます。
この音声圧縮の変換方式を「コーデック」といいます。コーデックには複数の種類があり、Bluetoothイヤホンによって対応しているコーデックの種類は異なります。完全に音がズレないコーデックはありませんが、音のズレをかなり少なくしているコーデックは登場しています。
また、音のズレにはBluetoothのバージョン(規格)も関わっています。Bluetoothのバージョンによってファイルを転送する際のスピードや質が変わってくるので、遅延を少しでもなくしたい場合は最新モデルの購入がおすすめです。
Bluetoothイヤホンの音ズレ解消法!
Bluetoothイヤホンで音がズレてしまうのはある程度仕方のない部分なのですが、使用環境を見直すことでズレを抑えることができる場合もあります。
例えば、Bluetoothイヤホンと接続しているデバイスの距離が遠かったり、遮蔽物があると音が遅れてしまう場合があるようです。音ズレが気になる場合は、Bluetoothイヤホンとデバイスの間のものを片付け、できるだけ近くで使用するようにしてみましょう。
また、他のBluetooth端末の電波やWi-Fiと干渉してしまい、音がズレてしまう場合もあるようです。使用の際には環境の見直しをしてみることで、音ズレが抑えられるかもしれませんよ。
音ズレの少ないおすすめのBluetoothイヤホンを紹介
ここからは、音ズレの少ない高性能コーデックを搭載したBluetoothイヤホンの中でも、おすすめの製品を紹介していきましょう。
音ズレの少ないおすすめのBluetoothイヤホン【SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 2】
初めに紹介するのが、ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless 2」。7mmのドライバーを搭載し、特に中高音域の伸びやかな再生が得意な印象のイヤホンです。
イヤホン単体での連続再生時間は最大7時間、ケースを併用すると最大28時間も駆動する優れたバッテリーを内蔵。周囲の雑音を軽減してくれる「アクティブノイズキャンセリング機能」も搭載されています。
「SMC」「AAC」「aptX」という3種類のコーデックに対応し、Bluetooth5.1に対応。高音質ながら音のズレも少ない高性能なイヤホンになっています。
【参照】SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 2
音ズレの少ないおすすめのBluetoothイヤホン【ソニー WF-1000XM3】
ソニーの「WF-1000XM3」も、音ズレの少ないBluetoothイヤホンとしておすすめの製品です。飛行機のエンジン音から人の声まで、幅広い帯域をカバーする高性能なノイズキャンセリング機能が注目されがちですが、音のズレという観点から見ても優秀なイヤホンになっています。
左右それぞれを音声再生デバイスと接続して音を再生するため、音のズレが少なくなる本製品。対応コーデックは「SBC」と「AAC」、Bluetooth5.0対応となっています。
実はソニーは、「LDAC」という音質の劣化や音ズレの少ないコーデックを開発しているのですが、このコーデックを搭載したイヤホンはまだ登場していません。LDAC搭載のヘッドホンは登場しているので、イヤホンにも搭載される日はそう遠くないかもしれませんね。
【参照】ソニー WF-1000XM3
【参照】ソニー LDAC 技術解説
音ズレの少ないおすすめのBluetoothイヤホン【アップル AirPods Pro】
最後に紹介するのが、いわずと知れたアップルの「AirPods Pro」です。公式HPにはコーデックなど細かい仕様の表記がありませんが、高音質に高いノイズキャンセリング性能、遅延の少なさなどに定評のあるモデルです。
当然ながらiPhoneとの互換性も高く、接続が簡単なのはもちろん、「Hey Siri」の掛け声でiPhoneを操作する機能も搭載されています。Androidスマートフォンでも使用可能ですが、特にiPhoneユーザーにおすすめのBluetoothイヤホンです。
【参照】アップル AirPods Pro
※データは2020年2月中旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用はあくまで自己責任にてお願いします。
文/佐藤文彦