このコロナ禍の中、ステイホーム、テレワークといった新しい生活様式、ワークスタイルが求められている。とはいえ、自宅で仕事に集中できるマイルーム、落ち着けるスペースがあるとは限らない。そんなケースで、もし、ミニバンやコンパクトハイトワゴン、スーパーハイト系軽自動車といった、室内空間に大きなゆとりがあるクルマを所有していれば(あるいはこれから購入すれば)、車内を仕事に集中できるマイルーム、落ち着けるプライベートスペース、また、出先でのサテライトオフィスに変身させることが可能だ。
自宅の駐車場でもOKだが、例えば、ちょっと足を延ばして海の見える場所、緑に囲まれた場所(駐車スペース)にクルマを止め、散歩、森林浴を兼ね、自然の中でリフレッシュしながらパソコンやタブレットに向かうのもいいだろう。前後シートのフラット化で仮眠をとることもできる。もちろん、USBソケットなどを介した電子機器への充電は、走行中に行うとして・・・。
お薦めの車種は、後席居住スペースがゆったり(天井高と足元の広さ)していることが条件。具体的にはミニバンの2列目席、コンパクトハイトワゴン、スーパーハイト系軽自動車の後席が理想的だ(ワゴン、SUVなどでも可能)。
そして、飲み物などが置ける後席用のテーブルのあるクルマなら最高だろう。クルマによってはUSBソケット(シガーソケットを利用してアクセサリーで後付け可)、HVやPHV(PHEV)ならAC100V/1500Wコンセントを利用することもできる。パソコン、タブレットなどを、電源の心配なく、利用できるというわけだ。
もっと言えば、AC100V/1500Wコンセントが備わっているクルマなら、パソコンに電源を供給できるだけでなく、コーヒーメーカーなどを車内に持ち込むことで、仕事をしながら、あるいは誰にも邪魔されないプライベートタイムに、熱々のコーヒーをいただくことだってできるのである。
ただし、である。クルマの後席に座って、パソコンを開いたりしていて気になるのが、ウインドー越しの周囲の視線。自宅の囲われたガレージ内ならともかく、賃貸駐車場、出先の駐車場、アウトドアといったオープンスペースでは、それが避けられない。ミニバン、ハイトワゴン、スーパーハイト系軽自動車の後席サイドウインドーにあるロールサンシェードを上げたとしても、とくにフロントウインドー、フロントサイドウインドーからは、車内は丸見えになる。後席サイド、リヤウインドーにはダークガラスが装着されていることが多いものの、それでも車外からの干渉がゼロになるわけではない。
そこで、お薦めしたいのが、車内用遮光カーテンだ。車種専用品もあるにはあるが、高価であり(軽自動車用純正アクセサリーのフロント&リヤセットでも5万円前後)、また、クルマを買い替えたら使いにくいデメリットもある。また、汎用品ではサイドウインドー用は各種あっても、フロントウインドー用はなかなか見つからないのが実情だ。ところが、ここで紹介する遮光(紫外線カット)カーテンはリーズナブルなプライス(フロント&サイド&リヤ用3点でも7200円ほど)でありながら、アルファードのような大型ミニバンから、グランエースなどの1BOX、ステーションワゴン、SUV、ハイトワゴン、スーパーハイト系軽自動車に対応するオールマイティーな汎用品。
しかも、この「楽らくマグネットフロントカーテン」は、1枚でフロントウインドー&フロントサイドウインドーを覆ってくれるほか、リヤウインドー&リヤクォーターウインドーにも流用可能。さらにリヤサイドウインドーに対応する「楽らくマグネットカーテンL」を使えば、ウインドー全周(「楽らくマグネットカーテン」2セット、「楽らくマグネットカーテンL」2枚入り1セットを使用)を覆ってくれるのである。これで、車内のプライバシーが完全に守られ、周囲を気にすることなく車内で仕事に集中でき、プライベートタイムを満喫できるというわけだ。直射日光を和らげ、パソコンやタブレットの画面が見やすくなり、また車内の温度上昇を抑制してくれるメリットもありそうだ。
ちなみに、遮光カーテンと言っても、太陽が出ている時間帯なら、車内が完全に真っ暗になるわけではない。仕事ができる最小限の明るさを確保できる点も、使いやすさのポイントとなりそうだ(もちろん、車外からは車内が見えない)。
こうした車内用カーテンには、吸盤式とマグネット式があるが、やはり、装着の確実性と柔軟性、ウインドーに跡を残さない使い勝手の良さという点で、ここで紹介しているマグネット式に軍配が上がるはずである。
アマゾン限定で発売されている、ユーザー評価も高いIMP036「楽らくマグネットフロントカーテン」は、幅2600mm、高さ900mmの大判サイズで、フロントウインドー&フロントサイドウインドーを1枚でカバーしてくれる、黒色の遮光率99・68%の遮光カーテン。上部に内蔵された14個のマグネットによって(フロントウインドー上部は、ステート呼ばれるマグネットが内蔵されたベルトを左右サンバイザーに巻いてカーテンと張りつけ固定する)、簡単に、磁石(左右移動可)が張り付くフレームにぴたりと隙間なく取り付けられ、外からの視線をシャットアウトしてくれるのだ。カーテンの前部には、センターにタグが付いているため、センター合わせがしやすいのも装着のしやすさのポイントとなる。
今回、実際に車内空間(後席)をプライベート空間にしやすい、前席左右、前後席スルーも可能なコンパクトハイトワゴンの新型スズキ・ソリオに遮光カーテンを取り付けてみたが、全周を覆うにしても、極めて簡単に、短時間で取り付けることができ、外すのもカーテンをゆっくり引っ張るだけと、ほんの一瞬の作業だった。
フロントサイドウインドー側を覆う場合、コンパクトなクルマだと、幅2600mmものカーテンが横方向に余ってしまうこともありがちだが、カーテンを折り返して、マグネットでピタリと止めることができるからスマート。リヤサイドウインドーまたはリヤスライドドア上部が樹脂やファブリックで覆われている場合は、ドアを開け、ドアフレーム外側上部のボディに張り付ければOK(ドアが閉まるか要確認。リヤスライドドアはカーテンの巻き込みに注意)で、ドアを開閉することができる(ここが重要)。
このスズキ・ソリオなど、ミニバンやハイトワゴン、スーパーハイト系軽自動車で、後席リヤサイドウインドーにダークガラス、ロールサンシェードが付いているクルマなら、フロント&フロントサイドウインドーを覆ってくれる「楽らくマグネットフロントカーテン」の装着だけでも、そこそこ車内のプライバシー空間は確保できる。
が、車内をもっときっちりカーテンで覆い、外界と遮断したいというなら、同様のマグネットによる装着方法のZ87「楽らくマグネットカーテンL」(IMP036と同布/約52cm×80cm)または、リバーシブルで黒面、白面が使える完全遮光のIMP037「楽らくマグネットカーテンL」(厚手/約52cm×80cm)を後席リヤサイドウインドーに、リヤウインドー周りに2枚目のIMP036「楽らくマグネットフロントカーテン」を装着すれば完璧だ。車内に外光を入れたければ、カーテンを少し開ければよい。マグネットによる貼り付け式だから、それも簡単である。
こうした簡単取り付けの車内用遮光カーテンは、アウトドア、車中泊、車内での着替え、そして災害時に車内をマイ避難所として利用する際に、サッと取り出し、瞬く間に装着できるから便利だ。使わないときは、ドアポケットに入るサイズに畳めるコンパクトな収納性も使い勝手の良さのポイントとなる。新しい生活様式が求められ、日本が災害大国であることも踏まえ、遮光カーテンはこれから車内に常備すべきアイテムのひとつになるはずである。
楽らくマグネットフロントカーテンIMP036
楽らくマグネットカーテンL Z87
楽らく完全遮光マグネットカーテンL IMP037
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。