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仕事でよく聞くようになった「MDM」とはどんな意味?

2021.02.13

「MDM」という言葉を目にしたことはあるだろうか?これは「モバイルデバイス管理」を意味し、複数のモバイル端末を使用する企業において重要な役割を果たしているもの。昨今のリモートワークの増加に伴い、ますます注目が集まっている。

本記事では、MDMの意味をわかりやすく解説する。MDMサービスの種類や関連用語についても併せてチェックしてほしい。

MDMとは何の略?

MDMは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を管理するためのシステム。「複数の端末をまとめて管理できる」点が最大の特徴だ。

MDMはMobile Device Managementの略

MDMは「Mobile Device Management」の頭文字をとった略語(IT用語)で、日本では「モバイルデバイス管理」と訳される。読み方は「エムディーエム」。

モバイルデバイス管理とは?

モバイルデバイス管理は、組織で使用するモバイル端末のシステム設定などを一元管理する手法や、これを実現するためのソフトウェアのこと。モバイル端末のビジネス利用が増加し、情報漏洩や不正防止の必要性が高まったことから、MDMが導入されるようになった。

MDMでビジネス用端末を管理することで、企業の方針に沿った設定やセキュリティ対策を、全端末について統一的に行うことができる。端末のアップデートを忘れる心配もない。万が一、従業員が業務データの入った端末を紛失してしまっても、管理者が端末をロックして情報漏洩を防止することが可能だ。

なお、組織のあらゆるデータの整合性を確保し一元管理する手法である「MDM(Master Data Management):マスターデータ管理」とは異なるもの。

MDMツール、MDMサービスの例

ここでは、MDMツールやMDMサービスの一例を紹介したい。最近では、MDMに「モバイルアプリケーション管理(MAM)」の機能が加わった製品も人気を集めている。

・CLOMO MDM

CLOMO MDMは、株式会社アイキューブドシステムズが提供するMDMサービス。見やすさと作業性を重視した管理パネルで、簡単に操作ができる。iOSやWindowsなどOSを問わず使用できる「マルチOS」対応。

・Optimal Biz

Optimal Bizは、180,000社以上の導入実績がある国内市場シェアナンバーワンのMDM。国内開発のため、日本企業が求める機能が充実している。各従業員の稼働状況を一覧で表示させることが可能。

・jamf

jamfは、iPadやiPhoneなどのAppleデバイスの管理に特化したMDMで、世界中の40,000以上の組織で利用されている。端末導入時の初期セットアップやセキュリティ設定、アプリのインストールなどの手間が省ける「ゼロタッチデプロイメント」を実現。

・ビジネス・コンシェル デバイスマネジメント

ビジネス・コンシェル デバイスマネジメントは、ソフトバンクが提供するMDMサービス。不正操作が行われた場合の警告表示や、違反画面のスクリーンショットを取得する機能などがある。紛失時の回線停止機能はキャリアならではの特徴。

・mobiconnect

mobiconnectは、ビジネスだけでなく教育現場での利用にも最適なMDM。学習用アプリの一斉配信機能により、リモート授業も効率的に行うことができる。導入時のトレーニングサポートも万全。

MDMサービスにおける2つの提供形態

MDMサービスの提供形態は、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2パターン。機能やサービス内容が同じでも、提供形態によって導入コストやシステム運用の面で違いがある。企業の規模や方針に合った提供方法を選ぶことがポイント。

・クラウド型

クラウド上に構築されたサーバーを通して運用する形態。企業が自らサーバーを設置する必要がなく、初期費用や運用コストを抑えることができる。ベンダーによって自動的に端末のアップデートやバグの改善が行われるため、運用の手間が省けるのも特徴だ。カスタマイズの自由度は低いものが多い。

・オンプレミス型

製品として提供されるMDMサーバーを、企業が自社内に設置し運用・保守する形態。カスタマイズの自由度が高く、企業独自のセキュリティーポリシーに沿って管理が行える。一般的に、クラウド型に比べて初期費用やランニングコストは高い。機器の故障や交換も自社で対応する必要がある。

MDMの導入が困難なBYOD

「BYOD」とは、「Bring Your Own Device」の略語で、「私物端末の業務利用」と訳される。企業がモバイル端末を貸与する場合とは異なり、従業員のプライベート端末を業務に使用することを指す。使い慣れた端末で業務を行えるため、従業員の負担が小さい。企業も、端末の導入コストを削減できる点にメリットがある。

BYODに最適なモバイルコンテンツ管理

BYODを採用している企業では、端末自体は従業員の私物であるため、プライバシーの問題から統一的な管理システムであるMDMの導入が難しい。そこで注目されるシステムが「MCM(Mobile Contents Management):モバイルコンテンツ管理」。

MCMは、モバイル端末そのものではなく、業務データなど特定のコンテンツのみを管理対象とするため、社員のプライバシーが保護される。MCMを導入することで、データの閲覧のみを許可し、端末への保存ができないようにすることも可能だ。

文/oki

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