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最新ガソリンエンジンの「208」と革新的なEVの「e-208」、買うならどっちが正解?

2021.01.28

昨年の「ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2020」の受賞に続き、「第41回 2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー」にて、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーに輝くなど、世界的に高い評価を得ているプジョー『208/e-208』。

そのフランスらしい魅力溢れるデザインに加え、所有する者を満足させる運動性能や価格などのバランスが優れているというのが、その理由なのだが、それだけではない。

同一のボディを使用した『208』シリーズでは、ガソリンエンジンとEVというふたつのパワートレインを選ぶことができるのだから驚きだ。

これは、プラットフォームを共通とすることにより、ガソリン車とEVを同一ラインで混流生産できるため、今後EVの需要が急速に高まったとしても、すぐに対応が可能という、なんともプジョーらしい革新的なもの。

つまり、我々、消費者にとってもサイズやデザインの違いに迷うことなく、同じボディのクルマから気軽にガソリン車とEVを選ぶことができるということになる。

奇しくも日本では、昨年12月に政府や東京都より「2030年代ガソリン車販売禁止」の方針が打ち出され、話題になったばかり。

そこで、いま選ぶべきは、ガソリンエンジンの『208』とEVの『e-208』のどちらがよいのか検証してみたい。しかも、かく言う私は、先代の『208』GTiを所有しており、個人的にもかなり気になるところでもあるので、実際に乗り換えるつもりで、このふたつのパワートレインを比較してみたいと思う。

『208』と『e-208』の共通ボディで未来にシフト

さて、まずはクルマを比較する前に『208/e-208』のモデルラインナップを整理しておきたいのだが、基本的にガソリン車もEVもそれぞれのパワートレインは1種類のみとなる。

その1.2Lターボエンジンを搭載するガソリン車では、装備などの違いによって「スタイル(Style)」「アリュール(Allure)」「GTライン(GT Line)」の3つのグレードが存在する。

そしてEV車には、同様に「アリュール」と「GTライン」の2つのグレードのみがあるのだが、ガソリン車とEVでは、見た目ではほとんど違いがなく、内外装のデザインとも見分けがつくのが、このグレードの違いによるもの。
※注:記事内では、ガソリン車の「アリュール」とEV車の「GTライン」で比較。

その2つのグレードでの違いは、共通のセイバー(サーベル)と呼ばれるライオンの牙を思わせるLEDデイライトの上部に配置されるヘッドライトが「アリュール」(写真上)のシンプルなLEDライトに対して、「GTライン」(写真下)ではライオンの爪痕をイメージした3本のフルLEDとなり、より個性を主張している。

また、インテリアで大きく違うのは、シート形状とその素材である。「アリュール」(写真上)では、コンフォート性を重視した形状のファブリックとテップレザーの組み合わせに対して、「GTライン」(写真上)はセミバケットタイプのアルカンターラとテップレザーのコンビとなっている。

このようにグレードによる多少の違いはあるにせよ、ガソリンとEVではプラットフォームを共通にした上、内外装のデザインもほぼ同じとすることで、双方を違和感なく乗り換えられるという、未来にシフトするためのプジョーの狙いなのだろう。

進化を遂げた『208』のスタイル

それでは改めて、まずはガソリンエンジンの『208』の「アリュール」から検証したいと思う。前述のように内外装の細かいデザインや装備の違いについては、グレードの違いによるものなので、あらかじめご了解いただきたいのだが、エクステリアについては、奇をてらわずにシンプルでありながらも力強いデザインが、プジョーらしく秀逸。

特にライオンの牙をモチーフにしたLEDデイライトなど、その精悍なフロントフェイスは、多くのクルマ好きの心を惹き付けるのではないだろうか。

また、インテリアについては、ダッシュボードやドアの内張りなど決して高級な素材を使用しているわけではないのだが、フランスらしいセンスあるデザインによって安っぽさを感じることはない。

センターコンソールには、スマホのQi規格のワイヤレス充電に対応したホルダーも用意

さらに、小径のステアリングホイールやその上に配置された3Dデジタルヘッドア
ップインストルメントパネルなど、「3D i-Cockpit」と呼ばれる直感的な操作がしやすいように設計されたコックピットが、ドライビングのワクワク感をかき立ててくれる。

3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネルでは、天井部に映し出された文字や図形をレイヤーで投影させることによって3D表示させている

ちなみに、この小径で上下がフラットになったステアリングホイールは、インストルメントパネルをステアリング上部(通常はスポークの隙間)から見やすくするためのものなのだが、最初はなんとなく扱いにくく感じる。ただ慣れてしまうと、少ない操舵量とクイックな動きも相まって、たまらないほどクセになるのは私の所有する先代も同じだ。

ところで、この記事を書いていて思い出したのだが、この小径ステアリングとインストルメントパネルの位置関係に違和感を覚える方が多いらしいが、それはフランス人のドライビングポジションに起因するのではないかということ。

というのも、以前に別のフランス(ルノー)車の試乗会に伺った際に、運転シートのワキのサポート部分がヒジにあたってシフト操作がしづらいことを担当者に話したところ、フランス人はハンドルを上から押さえ込むような(トラックを運転するかのような)運転スタイルをする人が多いからではないかと言われたことがある。

その時は、あまりピンと来なかったのだが、この小径ステアリングのプジョー車に乗った際に、「なるほど!だからステアリンを下げるようなポジションになるんだ」と妙に納得したのを憶えている。

ガソリン車の場合、ラゲッジのフロアー下にはスペアタイヤが収納されていて、いざというときに重宝する

そしてリアシートについては、頭上やヒザがぶつかるような窮屈さはなく、大人4名で移動する際のBセグメントのコンパクトハッチとしての広さを確保している。加えて、ラゲッジスペースの容量は265リッターあり、6:4の分割可倒式シートを倒せばさらに使い勝手が広がる。

なお、ボディサイズに関しては、先代の全長3975mm、全幅1740mm、全高1470mmに対して新型は、全長4095mm、全幅1745mm、全高1445mmと全長・全幅がやや伸長したものの、東京の狭い路地でもきわめて扱いやすいサイズ感だ。

「猫足」のような『208』の軽快な走り

さて、現時点での『208』のエンジンは、1.2リッター直列3気筒ターボの1種類のみで、最高出力は100PS/5500rpmと控えめながら、それに対して最大トルクは驚きの205Nm/1750rpmを発揮。

ステアリング周辺には、パドルシフトやストップ&ゴー機能付きのアクティブクルーズコントロールのスイッチ類も装備

その加速性能と省燃費の両立を狙ったエンジンに多段化された8段ATが組み合わされ、さらに1160kgという軽量ボディと相まって、実に軽快でキビキビとした走りを披露する。

タイヤは、前後とも195/55R16サイズのミシュラン『プライマシー4』を装着。その足回りには、小型のFF車としてはスタンダードな前ストラット、後ろトーションビームのサスペンションが採用されているのだが、動きにしなやかさがあり、フランス車らしい「猫足」ぶりが健在。

とはいえ、アグレッシブな外観から想像するようなホットハッチのようなスポーティさがあるかと言えば、実はそれほどでもない。というのも、速度さえ上がってくれば軽快な走りをするものの、そのスタートダッシュが控えめであるため、大人しく躾けられた印象を受けるのだ。

もちろん、“ホットハッチ”というイメージからすると大人しく感じてしまうものの、フランス車でよく言われるように、じっくりと味わうように時間をかけて乗ってみると、プジョーらしいキビキビとした走りが堪能できるはず。ぜひ、みなさんも機会があれば、試してみてはいかがだろうか。

というこで、次回の記事では、EVの『e-208』を紹介するとともに、ガソリンエンジンの『208』との走りの違いについても検証してみたい。

■関連情報
https://www.peugeot.co.jp/models/car-selector/new-208.html

撮影協力/横浜国際プール

取材・文・撮影/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
クルマは走らせてナンボ!をモットーに、どんな仕事にも愛車で駆けまわる日々。クルマのほかにもグルメや家電、ファッション情報、また小学館Men’s Beautyでは、男性に向けた美容・健康法、化粧品情報なども発信。

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