ファンダメンタルズとは、本来「経済の基礎的条件」という意味。金融用語としては、国の金融および経済状況、または個別企業の経営状態などを表わす指標のことである。具体的には、国の経済成長率や物価上昇率、失業率などが該当し、企業の場合は、売上高や経常利益、キャッシュフローなどが当てはまる。そうしたファンダメンタルズをもとに、株式市場の動向や企業の価値を分析することをファンダメンタルズ分析という。
★現在発売中のDIME MONEY(P56)に一部誤ってテキストが重複している箇所がございました。読者の皆さまにはご迷惑おかけして申し訳ありません。こちらの記事が正しい内容となりますのでご参照ください。
経済ファンダメンタルズ分析のコツ(1)
株式相場の状況分析が不可欠
基本的に株価は企業業績に比例するので、景気拡大期に上昇する傾向が強い。したがって、経済指標の数値が景気拡大を示せば、株価にはプラスに働く。しかし、マーケットは常にそうした教科書的な動きになるとは限らない。景気後退を示す数値が発表されても株価が上昇する時がある。例えば、景気後退期の後半に到来する「金融相場」だ。その時々の株式相場の状況によって、経済ファンダメンタルズが相場に及ぼす影響が真逆になることがあるのだ。
●業績相場と金融相場
業績相場と金融相場ではファンダメンタルズの相場に対する影響は大きく異なる。業績相場では、景気拡大を示す数値が好感されるが、金融相場では、景気が悪化している数値が出ると好感されるケースが多くなる。
●なぜ「不景気の株高」が起きるのか?──金利と株価の関係
不景気の時は、企業は設備投資などの新規投資を手控えるようになり、銀行も含め、運用難に陥る(=カネ余り状態)。日銀などの中央銀行は景気対策として利下げを行なうため、預貯金金利や債券の利回りは低下していく。相対的に金融商品としての株式の魅力が高まり、株式市場に資金が流入する。
●景気サイクルと株価の動き
不景気の株高である金融相場は景気後退期の後半に発生する。景気後退の初期段階では金利の引き下げが不十分で、預貯金や債券市場に資金は滞留するからだ。後半に入り、景気の悪化を示す指標が出ると、さらなる金利の引き下げの可能性が強まるため、株式市場に好感されやすい。
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