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米国株と金投資の組み合わせは最強といえるのか?

2021.02.04

 金(ゴールド)への投資は、相場が荒れて景気が悪化した時に資産を守る役割がある。そのため、好景気の状態では金価格は下がる傾向が強い。そんな金の価格を左右する景気の状態は、10年物の米国国債を用いて評価する。2020年12月現在はNYダウが史上初の3万ドルを突破するなど、景気回復の期待は高い局面だ。「今後、金の価格は下がるかも?」と思われがちだが、10年単位の長期視点で考えれば価格が上昇していく可能性のほうが高い。その理由を解説しよう。

コロナ禍からの脱出期待と金融緩和でドル安傾向になり金価格は上昇する

 コロナウイルスに対する有効なワクチンの登場に対して、経済活動の再開と景気回復の期待があり、10年物の米国国債の金利は上昇傾向となっている。一方、米国の中央銀行制度であるFRB(The Federal Reserve Boardの略称)は、経済を下支えするために金融緩和政策を行なうことを明らかにした。金融緩和を維持するためには長期金利の上振れを抑えなければならない。なぜなら長期金利が上昇すると、企業や個人に貸し出すお金の金利が上昇し、借りにくくなってしまうからだ。景気回復期待が先行して長期金利ばかりが上昇し、我々が行なう経済活動の景気感とのブレが生じると、実体経済の回復が遅れてしまう。したがってFRBは米国国債を購入することを表明し、金利上昇を抑えようとしているのである。そのため、米ドルが市場にあふれ出し、ドルの価値が相対的に下がることでインフレ状態になり、金価格が上昇していくことになるのだ。そもそも、金価格は歴史的にみてまだまだ割安といわれている。景気回復による金利上昇と金融緩和政策のドル安のせめぎ合いで金価格が上下するのが直近の相場ではあるものの、長期的には価格が上がっていくといえる。

■ ドルの価値を表わす「ドルインデックス」

下のグラフは、日本円、ユーロ、英ポンド、カナダドル、スイスフランといった主要な通貨に対するドルの価値を数値化して表わしたもの。FX取引の通貨ペア「ドル/円」のように2通貨での価値を比較するものではなく、世界全体でのドルの価値を表わす数値として利用されている。なお、FRBの金融緩和でドルインデックスが小さくなり、ドルの価値が下がると相対的に金の価値が上がっていく……という相関関係があることを覚えておこう。2020年12月現在では、2000年代に比べて価値が高い状態で金融緩和政策が行なわれるため、価値が下がっていく傾向が強そうだ。

ドルインデックス

引用元:TradingView(http://jp.tradingview.com/

■ 金価格とドルインデックスの比率を調べる

「ドルインデックス÷金価格」を計算したチャートを表示すると、比率値が小さいので、ドルに対しての金価格は過去よりも割安であることがわかる。

ドルインデックス÷金価格

引用元:同上

金への投資は現物よりもETFで行なう

 今後は、長期的にみて金価格が上がっていく可能性が高い。そのため、金への投資を米国株投資のポートフォリオとして組み込んでおく価値はある。金に投資するには、現物の純金を購入したり、金を投資対象としたETFに投資したりする方法がある。金の取引は、ドル建てで行なわれていることや現物の純金の取引コストを考えると、ETFに投資したほうが資金効率はいい。米国ETFとして取引されている最大規模のETFファンド「GLD」に対し、総投資額の10~20%を目安に分散投資しておくといいだろう。

■ 現物の純金投資にかかるコスト

現物の純金投資にかかるコスト現物の純金投資にかかるコスト

引用元:金・プラチナ取引/楽天証券(http://rakuten-sec.co.jp/web/gold/

現物の純金への投資では、外貨両替と同じように購入時と売却時で価格差がある。それに加えて売買手数料もかかるため、ETFへの投資のほうが投資コストは安いといえよう。

原油ETFへの長期投資は慎重になるべし

 インフレ傾向になるのであれば、金以外の商品への投資を考えることだろう。株価と連動する傾向にある原油への投資もそのひとつ。原油に限らず金やトウモロコシなどの商品に投資するETFでは、先物取引も含まれる。先物取引には取引期限が設定されているので、取引期限が近づく(期近/きぢか)と、取引期限が遠い(期先/きさき)先物へと乗り換えなければならない。この時、期近と期先で価格差が発生すると、それがコストや利益となって表われてくる。基本的に期先のほうが価格が高くなるので、乗り換える時はコストになるのだ。ETFでは乗り換えコストの分だけ価格が下がり、投資期間が長くなるほどそのコストは積み上がることに。2020年4月に先物価格がマイナスになった原油には、価格が安いからといって原油ETFへの買い投資をした人もいるかもしれないが、期先との価格差が大きくなると、価格が上昇してもそれ以上に乗り換えコストがかかってしまうのだ。コロナ禍が収束するまでは、期近の原油先物価格が再度急落する恐れがある。そのため、投資は慎重になったほうがいい。できれば、原油への投資はETFよりも短期でのCFDを使った投資を行なうほうが得策だ。

■ 原油先物取引の価格イメージ

取引期限のことを「限月(げんげつ)」という。米国での原油価格の先物取引である「WTI原油先物」では、下図のように毎月が限月となる取引がある。この図の状態では価格差が1ドル未満であるので、コストはそれほど大きくない。しかし、景気後退局面などで価格が下がるとともに価格差が大きくなると、ETF購入の絶好の局面と思いきや、乗り換えコストが大きくなり、ほとんど利益が出ない場合もある。

原油先物取引の価格イメージ

引用元:Investing.com(http://jp.investing.com/commodities/crude-oil

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取材・文/編集部

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