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ハイレゾ入門機に最適!?アナログにもデジタルにも強いPS Audioの多機能DAC内蔵プリメインアンプ「SrellarStrata」

2021.01.14

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

ハイレゾ生活を始める最初の1台に

ハイレゾ音源の登場によって、趣味のオーディオの音源はPCやSSDの中に保存されるか、PC経由でストリーミング再生されることが多くなってきた。その反発としてアナログレコードも脚光を浴びているが、ほとんどのオーディオファイルにとって重要なのはDACの性能といえる。

PS Audioはアメリカのハイエンドオーディオメーカーで、アンプからスタートして、近年は独自方式のDACで注目を集めている。今回はハイコスパなDAC内蔵のプリメインアンプ「SrellarStrata」を紹介する。本機は同社の人気DAC「Gain Cell Dac」とステレオパワーアンプ「S300」を一体化させたようなモデルで、新たにネットワーク再生機能とヘッドフォンアンプが追加された。つまり、「SrellarStrata」とお気に入りのスピーカーさえあればハイレゾ三昧の生活が始められるのだ。

バランス対応、I2Sも接続できるマルチな入力

本機は横幅こそフルサイズの430mmあるが、高さは83mmとスリム、奥行きは343mm、重さは9.5kgなので本格的なオーディオラックがなくても設置できる。パワーアンプ部には最新クラスDアンプモジュールのICE Edgeを採用して、出力75W+75W(4Ω)を取り出せる。入力は同軸2系統、光1系統に加えてUSBとI2Sにも対応している。アナログ入力はバランスとアンバランスに対応、標準ジャックのヘッドフォン出力も備えている。ネットワーク機能のためのLAN端子も装備。これ1台で何でも接続できる多機能モデルに仕上がっている。

10cmの隙間があれば設置可能なスリムなボディ

リアパネルには入出力端子がズラリと並ぶ

3種類から選べるデジタルフィルター

PS Audioと言えばdigital Lensと呼ばれる独自回路を搭載して、デジタルにまつわるノイズやジッターなどを低減するので有名だが、今回は開発期間2年を掛けたNew digital Lensを採用。さらに音量調整には電圧を変化させるGain Cell Technologyとよばれる方式を使っている。

早速、デジタル接続で本機を鳴らしてみよう。スピーカーは音場再現に優れた8cmフルレンジ一発の「Ishida model」を使った。Mac miniに保存されたハイレゾ音源をUSB接続で再生。なめらかな感触のボリュームノブを回すと井筒香奈江「Laidback2018/サクセス」(192kHz/24bit)の低音の量感が滲まずに再現され、ボーカルもなめらかで魅力的だ。デジタルフィルターをデフォルトのF1から、最も優れた特性のF3に切り替えてみよう。PS Audioらしい解像度が高く見晴らしのいい音だ。ハイレゾ音源との相性がいい。F1はCDからリッピングした音源との相性が良く、低域に厚みがある。F2は私には合わない音だった。私なら常時、F3で聞いて、合わない楽曲はF1にするという使い方になると思う。

フロントパネルにはφ6.3mmのヘッドフォンジャックがある

リモコン対応でデジタルフィルターも素早く切り替えられる

HDMIケーブルを使ってI2S接続で聞く

次に同軸デジタルのSPDIF接続の音と、HDMI-I2S接続の音を比較してみる。I2SはSPDIFよりもジッターが少ない伝送方式なのだが、そもそも外部配線用に規格化されていないため対応する機器が少ない。PS AudioはHDMI端子を使ってI2S接続にいち早く対応したメーカーでディファクトスタンダード的なモデルとして使われることが多い。送り出し側に使うのは、最新のラズパイ4こと「Raspberry Pi4」と、たかじんさんが開発した「North Fox Digi」の試作基板である。SPDIF出力にも対応しているので、同じ環境で比較試聴が可能だ。

HDMI-I2S接続の音は、透明度が高く低音はタイトでスピード感がある。ボーカルはなめらかで、細かい音まで再現される。これがジッターの少ない音かと、思いつつ、同軸ケーブルを使ったSPDIFに切り替えてみると、重心が下がった音で低域の厚みが違う。ボーカルにも厚みが出て、音の輪郭もシャープである。HDMI-I2Sの方が高音質だと思ったのだが、本機のNew digital Lensの効果だろうか、SPDIF接続のデメリットが現れないようだ。念のためにSPDIF出力用の基板を「Hifiberry Digi +PRO」に交換して聞いてみたが、音質の差はほとんど感じられなかった。スペック的にはこちらの方が盛大にジッタ-出しているそうだ。図らずしも「SrellarStrata」のデジタル回路の優秀さを再確認できた。最後にリファレンスDACを使いバランス接続で、本機のアナログ入力の音を聞いてみたが、こちらも3次元的な立体感のある音で、低域の厚みもあり、歯切れのいい音だった。

PS Audio「SrellarStrata」は最新のデジタルテクノロジーをハイコスパで体験できる一体型コンポの完成形であり、ネットワークに接続することでストリーミング音源の再生にも対応した多機能モデルだ。なるべくシンプルな手段で、ハイレゾ音源の良さを楽しみたい人にオススメの1台である。

上が「Raspberry Pi4」で、下の青い基板が「North Fox Digi」

ラズパイのアプリにはvolumioを使いDACはAllo DigiOneを指定する

写真・文/ゴン川野

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