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格安航空会社だけじゃない!略語「LCC」にはいろんな意味と使われ方があるって知ってる?

2020.12.28

「LCC」と聞くと、まず飛行機を思い浮かべる人も多いだろう。しかし、実はLCCの意味はそれだけではない。例えば、マイホームの購入を検討するときや、車のメンテナンス時など、航空とは関係のない場面でも「LCC」という言葉が使われている。

そこで本記事では、はじめに略語「LCC」のさまざまな意味と使われ方を紹介した上で、その中でも馴染み深い2つのLCC(格安航空会社、ライフサイクルコスト)について解説する。

LCCとは?

略語であるLCCは、分野ごとにまったく別の意味を表す。一つの意味だけに囚われず、シーンや前後の文脈を判断して正しく解釈しよう。

実はさまざまな分野で使われる略語LCC

私たちにもっとも馴染みがあるのは、格安航空会社を指すLCC(Low Cost Carrier)だろう。しかし、航空業界だけでなく、建築、経済、医療、音楽の分野でも「LCC」が使われることがある。

例えば建築分野で登場するLCCは、「Life cycle cost」を指し「生涯費用」と訳される。製品や構造物の費用について、調達から製造、使用、破棄までを一つのサイクルとする考え方で、購入や投資をする際の費用対効果を評価する手段として注目されている。経済界では、「Leading Competitive Countries」の略として、「コスト競争力の高い新興国」を表す。中国やメキシコ、東欧などがその代表例だ。

また、車両関係ではエンジン用冷却液の一種を「LCC(Long Life Coolant)」と、医療業界では先天性股関節脱臼や大動脈弁無冠尖、C型肝硬変などを指す専門用語を、音楽界では「LCC(Lydian Chromatic Concept of Tonal Organization)」という和声の音楽理論を指す。

このようにLCCには業界ごとに使われる意味合いが異なるが、日本では多くの場合「格安航空会社」か「ライフサイクルコスト」のどちらかを指している。「格安航空会社」のLCCは2012年の新語・流行語大賞でトップテン入りを果たしたり、「ライフサイクルコスト」は今まさに建築業界で注目されている考え方であったりと、話題性が高い点も定着した理由として挙げられる。

航空業界で使われるLCC(格安航空会社)

LCC(格安航空会社)は、その名の通り、航空運賃の安さが最大の特徴だ。セール時には驚くほど低価格で航空券が販売されることもある。では、価格以外に従来の航空会社との違いはあるのだろうか。その特徴と、従来の航空会社との違いを理解しておこう。

LCCの特徴

中には、「安い航空会社は何か怖い」とイメージする人もいるかもしれないが、その心配はいらない。実は、飛行機の機体は古くなるほどメンテナンス費用が大きくなる傾向にあり、そのコストを削減するため、LCCでは新品の機体を採用しているケースが多い。また、パイロットや整備士なども、育成費用を削減するため、他社で教育を受け経験を積んだ熟練者を採用している。つまりLCCは「新品の機体に熟練された人材」と、実は安全面でも理想的な環境だ。

LCCでは、主に利便性やサービス面でコスト削減に取り組んでいる。例えば、「繁忙時間を避けた発着のみ、限定的な路線」など、特定の時間・地域を対象とし無駄をなくしている。また、基本的に機内サービス(飲み物の提供など)や預け荷物は有償になっており、それらのサービス部分でもコスト削減に取り組んでいる。

安全性と価格の安さを両立するLCCだが、注意したい点もある。その一つが、「空港内でチェックイン カウンターが遠い」という点だ。空港の最寄り駅や駐車場から遠い場所にあり、数も少ない。LCCを利用する際は、時間に余裕を持って空港に向かおう。

LCCとFSCの違い

JALやANAといった従来のサービスを提供する航空会社は、FSC(Full Service Carrier)と呼ばれる。豊富な路線網や乗り継ぎネットワーク、就航本数、教育の行き届いたサービスがウリだが、その分価格は同経路の他の交通手段より高価な傾向にある。

それに対しLCCは、先述した通りサービス部分は有料化、チケットのオンライン販売による人件費削減、モニターやエンタメ機器を廃止し座席数を増やすことで、低価格を実現している。

主なLCCの航空会社

世界で初めてLCCを運航したのは、イギリスのレイカー航空社。世界でみると、アメリカのサウスウェスト航空や、イギリスのイージージェット、マレーシアのエアアジア、オーストラリアのジェットスター航空などが有名だ。

日本では、成田空港を拠点とするジェットスター航空、関西国際空港を拠点とするピーチ・アビエーションが有名。他にも、春秋航空日本(スプリングジャパン)などがある。

建築業界で使われるLCC(ライフサイクルコスト)

建物の寿命はおよそ60年前後と言われるが、建築時にかかる費用(建築費)だけがコストのすべてではない。建築費はよく“氷山の一角”と表現され、水面下に隠れている維持管理費や修繕費用は見落とされがちだ。建築費だけを見てマイホーム建築を進めてしまうと、住みはじめてから想像以上に光熱費や修繕費がかかり驚くこともある。

資材の調達から建設、使用、修繕、廃棄までが1サイクルの「LCC(ライフサイクルコスト)」の考え方は、トータル的な視野で捉え、長寿命・高耐久の材料を利用したり、エネルギーコストが抑えられるシステムを採用したりしている。そのことが、建物の寿命を延ばすことにも繋がり、地球にもお財布にも優しいのが特徴だ。

文/oki

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