猫の妊娠・出産・子育てのちょっとショッキングな事実
猫の発情期は、春だけじゃない!?
春は猫にとって、恋の季節。ひらたく言えば外で暮らす猫たちが出合い、交尾して子どもをつくるシーズンです。
猫の発情期は基本的に、早春と初秋の年2回。でもその間にも起こることがあり、多い時で年4回も発情期が来ることもあります。発情期間は1か月から1か月半で、メスがフェロモンをまき、そのフェロモンにオスが反応します。
メス猫の妊娠率がほぼ100%の理由
猫の交尾は数分で終わりますが、最後はメス猫の叫び声で終わります。これはオス猫のペニスにはトゲがあり、引き抜く時にかなりの痛みがあるため。なぜそんなものがあるかというと、その痛みによる刺激で排卵が起こり、メスが確実に妊娠するため。ですからメス猫は交尾すると、ほぼ100%妊娠するのです。
最多で、年に18匹も出産可能
妊娠期間は63日~65日で、年に2~3回出産できます。1回の出産で子どもは4~6匹ですので、外で暮らすメス猫が避妊手術をしないと、1年で最大18匹もの子猫が生まれてしまいます。また妊娠期間中に外で暮らす母猫は、胎児に栄養を与えるため、いつもより多くのごはんを必要とします。外で暮らす母猫は食べ物を求めて、いつもより危険をおかすことも…。
妊娠中、母猫にはこんな変化が
母猫は妊娠20日くらいで乳首の色が変わりはじめ、妊娠30日くらいで乳房やおなかが膨らみ始めます。妊娠50日目くらいから胎動を感じ始め、妊娠60日くらいで母乳が出始めて、63日から65日で出産するのです。
子猫は「子別れ」で、大人の扉を開く
猫は生後7~8か月くらいになると、成猫と同じ身体能力を持つようになり、発情期を迎えます。子猫と呼ばれるのはこのころまで。
子猫が成長すると、母猫は子猫を攻撃して、自分の縄張りから追い出します。子猫はまだ甘えたいので悲しみますが、でも自然界では、猫は独立して自分の縄張りを持たなければ、生きていくことができません。一方、飼い猫の場合はこの「子別れ」が無いので、一生にわたって子ども気分でいる猫も多いようです。
参考資料/「ねこの事典」(監修:今泉忠明、成美堂出版)
文/桑原恵美子(PETomorrow編集部)
構成/inox.
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