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【DIMEトレンド大賞2020】話題の人物賞はテレビ出演は250本以上、芸歴30年を目前に大ブレークしたずん 飯尾和樹さん

2020.12.17

話題の人物賞

ずん 飯尾和樹

転んでもタダでは起きない「他力本願」力

「ぺっこり45度」「屈伸ついでにレディー・ガガ」「ぱっくりピスターチオ」など、動きのある一発ギャグで知られる、ずんの飯尾さん。今年は売れっ子のバロメーターといわれるCMに5本出演。映画、ドラマでも活躍し、〝テレビで見ない日はない〟ほどの大ブレークを果たした。

「このたびは〝賞〟というものを初めていただきまして、本当にありがとうございます。私でいいんですか!? ぺっこり45度!」

 遅咲きといわれる飯尾さんは、今年で芸歴29年。同期にはキャイ~ンがいる。

「キャイ~ンは一気にバーンと売れましたね。一般社会なら、同期が入社3年目にして専務になったぐらいの大出世。嫉妬はなかったです。当時はバーターで呼ばれることも多く、キャッチフレーズは〝キャイ~ンの友達〟でしたし」

 2000年に、やすさんとお笑いコンビ「ずん」を結成。転機が訪れたのは37歳の時だ。

「年末だというのに、特番から全然お呼びがかからなくて、やすと相談して『これからはMCに甘えていこう』ってことになったんです。『MCに振られたら、食べ物の名前でもいいからとにかく返そう』と。その直後の特番でやすがMCに『ほたて!』と言った時は驚きました。カットされましたけど(笑)。それが功を奏したのか、仕事が増えていきました。今も先輩、後輩、共演者、時にはスタッフまで、とにかく甘えます(笑)」

 目の前にあるものをネタに反射的に繰り出す一発ギャグも、MCへの返しで追い込まれた時に生まれたものだ。

「『転んだついでに、由美かおる』は、幼稚園児の前でも受けましたね。元ネタを知らない世代でも動きがあると反応がいいですよ」

〝時の人〟になった要因も、あくまで「他力本願」だと謙遜する。

「長く仕事を続けられているのは、同期の芸人や、先輩が冠番組に呼んでくれたり、かつて一緒に仕事をしたADが、出世して仕事をくれたり、人の力が大きい。僕の力だなんて思ってないですよ」

 この謙遜力が逆に武器となってか、癒しを感じる芸人として認知。マルチに活躍する飯尾さんだが、デビュー30周年となる2021年に大きな目標を掲げる。

「〝ザ お笑い〟といった感じの番組をやってみたいですね。やはり芸人ですから」

ずん 飯尾和樹

1968年、東京生まれ。1991年デビュー。「チャマーず」「La.おかき」を経て、2000年に「ずん」を結成。『どのみちぺっこり』(PARCO出版)、日めくりカレンダー『まいにち、飯尾さん』が発売中。映画『えんとつ町のプペル』(12月25日公開)には声優としても出演。

飯尾さん激動の1年※テレビ出演本数につきましては、東京地区の地上波キー局のみ(Eテレおよびナレーション出演を除く)の数字です。

小山薫堂さん

放送作家・脚本家  小山薫堂さん
コロナがあって不安を感じる1年でしたが、数少ない安心材料となったのが飯尾さんかと。多くのおじさんたちが、勇気をもらいました。

ずん 飯尾和樹

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構成/編集部

取材・文/安藤政弘

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