カーボンファイバー製のプレートなどをミッドソールに内蔵することで、反発力と安定感をもたらすシューズ。〝速さ〟の部分ではナイキが一歩リードしている感があるが、ブランドによって安定感が高いもの、クッション性が高いものなど、走り心地に違いがある。注目の新製品をピックアップした。
ライター 今 雄飛さん
ほどほどの練習でベスト記録を出すことを求めるスポーツ系ライター。自分に合ったシューズを探して走る日常を送る。
10年ほど前からカーボンプレート入りのシューズは存在していたが、数年前ナイキが使いやすさと速さを両立させたものを登場させてから、状況は一変。各社がそれぞれの味つけをしたシューズをリリースし、戦国時代化しているのが現状だ。カーボンシューズの大半をテストしているというスポーツ系ライターの今雄飛さんは話す。
「カーボンが入ると、反発性が増してスピードが出やすくなるので、基本的にはレースで勝つためのシューズになります。しかし走り方を変える必要があったり、体にダメージが大きいものもあり、現在は多くのランナーが使いやすいものを各社が開発しています」
〝最適化〟の過程にあって、以前はトップランナーのためにあったカーボンシューズが一般市民ランナーにも使いやすいものになってきているという。
「特にホカオネオネやアディダスのものは、自分のように週末だけ走るようなランナーにも使いやすいシューズです。練習からレースまでいつでも履きたいところですが、一般的なものに比べると高額なのが難点。今後は、価格もこなれたものが出てくるのではないでしょうか」
コロナ禍によってマラソン大会は激減しているが、外を走ることは推奨されている。ここらで新しいシューズを新調してみては?
【厳選2モデル】推進力と安定感が抜群のランニングシューズ
〈BestBuy!Point〉すべてを軽量素材で揃えたハイスペックレースシューズ
HOKA ONE ONE『ロケット X』2万7500円(税込み)
自然な推進力が得られる軽量カーボンシューズ
ラインアップの中で最軽量、驚くほどの加速力を生み出すシューズ。「スムーズな体重移動を促すソール形状とカーボンの反発性が気持ちいい。でも反発性がすごく自然で、どんな人でも違和感なく履ける。練習でもレースでも、いつでも履いていたい!」
安定と衝撃吸収をもたらすソール素材
フカフカな感触のコンプレッションEVAフォームは、着地の衝撃を吸収するだけではなく、安定感ももたらす。
ムダをそぎ落とした軽量アウトソール
着地の際に摩耗する部分にのみイエローのアウトソールを配置することで、軽量化と耐久性とのバランスをとっている。