水質汚染や大量の廃棄物といった環境負担を軽減でき、なおかつ手頃な価格で衣料品を販売・購入できるとして、スマート・エシカルなライフスタイルを意識する消費者が増えている。
今や衣料品はリユースするのが当たり前。急速にチャネルが増えているフリマアプリを利用するのもいいが、出品アイテムの真贋や不安定な取引価格、個人間のやり取りにまつわるストレスなどは悩みの種。そこで改めてリユースショップが脚光を浴びている。
今回@DIMEは全国に700店舗以上展開するリユースショップ大手セカンドストリートを直撃。いかにして買取・販売価格の〝適正性〟を実現しているのか。その秘密を探る。
自社の膨大なデータベースで適正価格を算出!
セカストは洋服だけでなく、店舗によっては家電なども取り扱っている。何を隠そう、店頭に並ぶ商品は、買い取ったものを1か所に集約して全国に配送するセントラルシステムではなく、買取→販売の流れを各店舗で完結。
そのため、流通コストを価格に反映することがなく、地域のローカルなトレンドを商品ラインアップに反映できるというメリットを生んでいるのだ。
実際の買取現場はどうなっているのか。セカストの目利きNo.1を誇るキング・オブ・バイヤーに話しを聞いた。
セカンドストリート・大畑真澄さん/1989年4月2日生まれ。北海道出身。大学を卒業後、2012年に入社。現在はスーパーセカンドストリート柏沼南店の店長を務める。セカンドストリートではバイヤーを対象に年2回試験を実施しており、成績上位者の中からコンテストにより〝キング・オブ・バイヤー〟を認定。大畑さんは2020年1月の〝キング・オブ・バイヤー〟だ。
セカンドストリート(以下、セカスト)は日本最大級のリユースショップ。ともすれば、安く買い叩かれてしまうのではないか? そう考えている人は多いかもしれない。そういった不安を解消するのが、セカストが独自に集積しているデータベースだ。
大畑さん「データベースに集積しているのは、いつ、どこで、いくらで買取を行なったかという過去10年以上にわたる査定実績です。
買取を担当する各店舗のバイヤーは、コンディションやサイズ、真贋などをチェックし、買取額のデータベースを元に、セカストにおける標準的な金額を算出し、さらにトレンドを踏まえた査定を行なうように努めています」
つまり、セカストなら東京の店舗と地方の店舗であっても査定額の地域差が生じるようなことはほぼない。それだけでなく、過去の実績に縛られず、現在の付加価値を重視した買取を実現しているのだという。
もうひとつ気になるのは、買取を希望する品物のコンディションの問題だ。
当然、コンディションの良し悪しで査定額は変わる。しかし、クリーニングやリペアなどを済ましてから査定を依頼する方が有利なのだろうか?
大畑さん「キレイな状態の方が査定額はアップしやすくなるので、タバコのような強い生活臭や、ニットの毛玉などわかりやすいマイナスポイントは解消した方がいいと思います。クリーニングで大きく査定額が変わることはあまりないので、洗濯などをしていただければ十分だと思います。一部、希少価値の高いお品物などは、クリーニングすることでプラスに査定する場合もあります。」
Web(宅配)買取でも店舗と変わらない価格を実現!
さらにセカストの強みは、店頭持ち込みと同じ感覚でWeb(宅配)買取を依頼できることだろう。
大畑さん「セカストでは、Web買取も目利きのバイヤーが担当しますし、査定額は店舗と同じデータベースをもとに算出しています。そのため、買取価格のブレが生じにくくなっているのです。
お品物の配送料は無料で査定額に響くことはありませんし、査定額をメールでお知らせしてから改めて買取をご検討いただくこともできます。もちろん、お品物を返送する際の配送料もかかりません」
セカストのWeb(宅配)買取は、1点から対応しており、店頭持ち込みと同じように査定料金は無料。何かと物入りの年末年始に備え、まずはお試し感覚でセカストのWeb(宅配)買取を利用してみることをおすすめする。
セカンドストリート https://www.2ndstreet.jp/
取材・文/佐藤周平 撮影/中村圭介