精神科医が解説！ストレス解消につながる「混ぜて食べる」食事法

ジャムをトッピングしたヨーグルトやビビンバなど、食べるときに自分で混ぜることで、なぜか満足感が高まった経験はないだろうか。

このコロナ禍のストレスの中、杏林大学名誉教授、精神科医の古賀良彦先生によると、混ぜることはストレス解消につながるという。

混ぜて食べることでストレス解消につながる!?

古賀先生によると、日本古来の食べ物には混ぜごはんや、豆ごはん、ちらし寿司などがあるように、日本人は食に関して元来、混ぜることが好きな民族であるという。

そして混ぜて食べることは、ストレス解消につながるという。

【取材協力】

古賀 良彦 先生
精神科医、慶応義塾大学医学部卒。杏林大学名誉教授、特定非営利法人日本ブレインヘルス 協会理事長。うつ病や睡眠障害などの治療研究のエキスパート。職場のメンタルヘルス不調についても造詣が深い。さらに、香りや食品の健康増進効果について、脳波分析や脳機能画像を用いて積極的に研究。

「混ぜて食べることは、1+1=2ではなく、3以上の相乗効果を生み出します。さらに、混ぜるということは、完成形に至るまでの過程がクリエイティブで、そのことに気持ちを集中させることで、ストレス解消効果が生み出されます。混ぜることは、ある意味作品を作ることで、ぬり絵と同じような心理的作用があるのです。集中して作業に打ち込め、完成したときの喜びがあります」

また、「混ぜることに集中していると、ストレスを忘れて心が和みます」と古賀先生は続ける。

「たとえ、少しの時間であっても緊張感から解き放されます。ストレスで頭がいっぱいのとき、そのことから離れて別の楽しい作業に集中することが重要です。例えばストレスを感じている中で、コンビニ弁当をそのまま食べるより、自分で手を加えた料理を1品加えたほうが、ストレスが少なくなるという経験をしたことはないでしょうか。手を加えることがストレス解消になるのと、その1品を何にしようかと楽しく考えるのも、ストレス解消になります。ストレスフルなこの時期に、混ぜるスイーツは、 人の心に安らぎを与える、簡単かつ有用な癒しになることでしょう」

ストレス解消のポイントは、混ぜることに集中すること。そしてクリエイティブな気持ちで完成したときの喜びを味わうこと。さらに何か好きなものを追加で混ぜ合わせて、手を加えてみるのもいいかもしれない。

市販の“混ぜ食べ”フード3選

混ぜて食べることで、外出自粛などのストレスも緩和できるかもしれない。そこで今回は、市販のフードの中から、“混ぜて食べる”フードを3つピックアップして紹介する。

1.「ベルギーヨーグルト ピュアナチュール　ブルーベリー」

ベルギーの伝統製法を受け継ぎ、90％以上使用された生乳本来の甘みと濃厚かつなめらかな食感が特徴のヨーグルト。9mmのカットサイズの果肉感をしっかりと感じられるブルーベリーコンフィチュールがたっぷり下に敷かれている。

5回かき混ぜるとコンフィチュールがなめらかに溶け合い、ヨーグルトとのコントラストも楽しめる。20回かき混ぜるとコンフィチュールとヨーグルトが溶け合い、また違ったなめらかな味わいに。混ぜる回数が増すごとに癒しを感じられそうだ。

2.「成城石井自家製　モーモーチャーチャー」

モーモーチャーチャーとは、マレーシア発のスイーツで、「ごちゃ混ぜ」という意味らしい。そのモーモーチャーチャーを販売している日本のメーカーやブランドも増えているが、実はこの成城石井の自家製モーモーチャーチャーが元祖だそうだ。

ココナッツ風味のブランマンジェに、カスタードソース、豆、餅、さつまいもを混ぜて食べる。少し塩気のある具材もあり、甘さをより美味しく引き立てる。

芸術作品を作るイメージで混ぜれば達成感も味わえるかもしれない。

3.「ニップン　いまどきごはん　具だくさんビビンバ」」

韓国料理として知られるビビンバは、日本でも混ぜて食べる料理として定着しているように思える。そんなビビンバがレンチンで簡単に食べられるのが、この商品。

ひき肉、ニンジン、ナムル、ほうれん草、炒り卵の5種の具材がたっぷりトッピングされており、もち麦も入っている。コチュジャンのおいしさを感じられるが、辛すぎず、食べやすい味わいだ。

自身で好きな具材をさらに加えて混ぜれば、さらに楽しめるかもしれない。

これらを利用して混ぜ食べのひとときの安らぎを味わってみてはいかがだろうか。

取材・文／石原亜香利