メルカリやラクマを筆頭に、気軽に不用品を売買できるフリマアプリが人気を集めている。家の中の不用品を片付ける目的はもちろん、対面販売を避ける目的で自粛期間中に利用を始めたという人も多いようだ。
フリマアプリは会員登録自体は無料で行えるものの、出品した品物が売れた時に金額に応じた販売手数料を支払う必要がある。本記事では、大手フリマアプリの1つ「ラクマ」の販売手数料について解説したい。これからラクマの利用を考えている人はぜひ参考にしてほしい。
ラクマで商品を販売したら販売手数料はいくらかかる?
一般的なフリマアプリの販売手数料は、「定額」ではなく、「販売した商品代金の〜何%」と設定されていのが一般的。つまり、販売額が大きくなればなるほど支払う販売手数料の額は上がっていくことになる。そのため、大量に出品を行う時、高額商品を出品する時は事前に手数料のパーセンテージを確認をしておき、それを踏まえて商品価格を決めるようにしよう。
販売手数料の計算方法
ラクマの販売手数料は、「販売した商品価格の3.5%に消費税10%をプラスした金額」。少し分かりづらいので、具体例を見てみよう。
例)10,000円で商品を販売した際の販売手数料
10,000円×0.035(3.5%)=350円
350円×0.1(消費税10%)=35円
350円+35円=385円(販売手数料)
商品価格の3.5%の金額に、消費税分10%を足した金額が販売手数料となり、実際に出品者が受け取れるのは10,000円から385円を引いた9,615円になる。商品価格自体に消費税がかかるわけではなく、3.5%の金額に消費税が加算されるという点は覚えておきたい。
ラクマの販売手数料は安い?他のフリマアプリとの違いは?
2019年の増税前も、ラクマの販売手数料は税込で3.5%だった。しかし、増税に伴い「税抜価格」に変更が行われた。「改悪だ」という声も一部で上がっていたが、変更後もラクマの販売手数料は他のフリマアプリと比較するとかなり安い。2020年11月現在、ラクマ以外の主要なフリマアプリの販売手数料は以下の通り。
【他のフリマアプリの手数料】
・メルカリ:商品価格の10%
・ヤフオク:Yahooプレミアム会員は商品価格の8.8%、通常会員は10%
・PayPayフリマ:商品価格の10%
このように、商品価格の10%を販売手数料として設定しているところが多い(ただし、期間限定のキャンペーンなどにより安くなることはある)。とにかく販売手数料を抑えたい場合は、ラクマを利用するのがおすすめだ。
販売手数料の他にもかかる手数料はある?
ラクマを利用する際、他にもいくつか必要になる手数料がある。主なものは以下の通り。
・振込手数料(出品者)
出品者が売上金を銀行振込で受け取る際に発生する手数料。通常は1件につき210円かかるが、振込先を楽天銀行に指定している場合、10,000円以上の振込は手数料無料。また、楽天キャッシュなどチャージをする場合も振込手数料はかからない。
・決済手数料(購入者)
購入者が商品代金を支払う際、決済方法によって発生する手数料。コンビニ・銀行ATMなどでの支払いや、携帯料金と合算して支払うキャリア決済などが主な対象で、決済の際に100円が決済利用料として加算される。
・送料(出品者もしくは購入者)
手数料ではないが、送料も取引をする際に発生する料金の一つ。出品者と購入者いずれかが負担する必要がある。金額は商品の大きさによって異なるが、概ね200円~1,500程度。どちらが負担するかは出品者が決められるが、一般的に出品者側が負担する方が商品は売れやすい傾向にある。
ラクマで出品をする際、注意することは?
手数料を把握して、いざ商品を出品!となった時にも、いくつか事前に注意したいポイントがある。これらに違反すると最悪の場合、ラクマ自体を利用できなくなってしまうこともあるため、事前にしっかり確認して取引を始めよう。
出品できないものがあることを理解する
ラクマでは、出品してはいけない禁止商品や、違反となる販売方法がある。凶器や偽造品など法令に触れるようなものはもちろん、他にも以下のようなものは販売禁止とされている。
【ラクマで販売禁止のもの】
・漢方薬や医薬品、医薬品を含む食品や飲料
・コンタクトレンズ
・商品券やギフト券、クオカードなどの金券類
・店頭使用品やテスター品
・タバコ系リキッド、カプセル・カートリッジなど
・転売目的でのチケット販売
・著作権を侵害するようなコピー商品
・賞味期限が間近に迫った食品
・ゲームのデータやアカウント
・同じ商品を複数出品する
・サンプル品のCDやDVD
・関係のないカテゴリに出品する
・他のフリマアプリでも出品していることを記載する
・福袋(中身の分からないセット販売)、選択形式の出品(出品物の中から特定の物を選択してもらうような販売方法)
出品制限、出品停止に注意する
禁止商品を出品してしまった時や、ラクマのルールに違反する行為を行った場合、出品停止や出品取り消しという措置が取られたり、出品や購入、売上金の振込申請などの一部機能が制限されたりすることがある。
画面上に制限理由と解除予定日が表示されている場合は、予定日まで待てば自動的に制限が解除されるが、表示がない場合はマイページからラクマに問い合わせをしなくてはならない。
特に、メールやLINEなどのアカウントに誘導して直接取引を持ち掛ける行為や、代金引換での取引を促した場合は重大な違反行為となり、強制的にアカウント停止処分が取られるので要注意。出品制限や出品停止にならないよう、事前にルールはきちんと確認しよう。
文/oki