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気軽に身近なものを売り買いできるフリマアプリ、楽天ラクマ。難しい手続きが不要で、登録すれば誰でも簡単に取引ができるのが大きなメリットだ。半面、あくまでも個人間のやりとりであるため、店舗を通じて行う買い物よりもトラブルが生じやすいという点もある。
本記事では、特にトラブルの元になりやすい「取引のキャンセル」と返金の手順について解説する。出品者側も購入者側も、正しい手順を守り気持ちの良い取引を心がけよう。
楽天ラクマで支払い前に取引キャンセル申請がしたい場合
はじめに、「購入が決まったが気が変わった(購入者)」あるいは「出品したものの事情があって売れなくなってしまった(出品者)」など、商品代金の支払い前に取引をキャンセルしたい場合の方法について解説する。支払い前の状態なら、当人同士の同意があれば簡単な手順でキャンセルが可能だ。
購入者がキャンセルする場合
まず、商品ページのコメントまたは取引メッセージから、出品者にキャンセル希望の意思を伝え同意を得よう。代金の支払い期限を過ぎると自動的に取引はキャンセルされるものの、購入者の同意がないまま支払い期限が過ぎキャンセルとなると、購入者側からマイナスの評価をされるケースがある。双方が不快な気持ちにならないためにも、事前にキャンセルの同意を得ることを忘れずに。
出品者がキャンセルする場合
一度出品した商品をキャンセルする場合、まだ購入者が決まっていない段階であればマイページの「出品した商品」から対象の該当商品を選び、削除することができる。
購入者とのやり取りが始まっている場合、支払い前であれば購入者に取引キャンセルをしたい旨を伝え、代金の支払い期限が過ぎるのを待つ。この時、トラブルにならないよう丁寧にキャンセル理由を伝えるのがポイントだ。
支払い後に商品の購入をキャンセルできる?返金方法は?
購入者が商品代金の支払いを済ませてしまっている場合は、楽天ラクマに取引キャンセルの旨を伝える必要がある。返金方法と併せて覚えておこう。
購入者側からキャンセルする場合
購入後のキャンセル申請は基本的には出品者側から行う。まずは出品者に連絡をし、キャンセル希望の意思を伝えて出品者の同意を得よう。ここからは、「商品が発送されているか」「未発送か」によって多少手順が変わる。
・商品が未発送の場合
双方がキャンセルに同意の上で、出品者がキャンセル申請を行うとキャンセルが成立する。
・商品が発送されている場合
商品が既に発送されている時は、原則として一度受け取って返送してから出品者にキャンセル申請をしてもらう。返送の際は、トラブル防止のため追跡が可能な配送サービスを利用しよう。
併せて、取引中のトラブルによってキャンセルをする場合の対応についても覚えておこう。
・支払い後に商品が発送されない
発送目安日を3日過ぎても発送通知がない場合、購入者側に「取引のキャンセルを希望される方」というボタンが表示される。もしキャンセルしたい場合は、ここからキャンセルの申請を行う。
・届いた商品が破損していた、違う商品が届いた
返品を希望する場合、出品者にその旨を連絡し、返送料をどちらが負担するか話し合う。双方が同意したら商品を出品者に返送し、出品者側がキャンセル申請を行う。
・届いた商品が偽物だった
購入した商品が正規品でなかった場合は、売買契約が無効となることが法律でも定められている。出品者に偽物である具体的な点を報告し、返品・返金の意思を伝える。
いずれの場合も、出品者と連絡が取れない場合はカスタマーサポートにトラブル報告をして対応してもらうことになる。しかし、取引が終了したものに関してはサポートが受けられない可能性もあるため、「受け取り確認」は慎重に行おう。
出品者側からキャンセルする場合
購入者が支払いを終了した後に、出品者の都合でキャンセルする場合、必ず購入者に事情を説明し同意を得てからキャンセル申請を行おう。
購入者から受け取り連絡がある前であれば、出品者からキャンセル申請を行うことが可能だが、購入者の同意なしにキャンセル申請を行った場合、後述するペナルティの対象となるケースがある。
返金の流れ(クレジットカード・コンビニ・ポイント利用の場合)
支払い後に取引をキャンセルした場合、支払われた商品代金は購入者に返金される。なお、アプリ上では出品者と購入者双方で代金を折半したり、一部(送料分の差額の差額など)のみの返金を行うことはできないため、これらの場合は当事者同士での話し合いでの解決が必要だ。
楽手ラクマカスタマーサポートでの取引キャンセルに双方が同意している場合、以下の方法で返金される。
・クレジットカード払い、楽天ペイ、LINEPay、FamiPay、キャリア決済、Paidyの場合
カスタマーサポートにより、決済の取り消しが行われる。
・コンビニ/ATM支払いの場合
銀行振込で返金される。口座番号の確認が必要。
・楽天キャッシュ、楽天ポイント、ラクマポイントの場合
順次キャッシュやポイントが返還される。ただし、期限を過ぎているポイントは失効となる。
なかなか返金されない時の対処法
キャンセル後の返金には、時間を要することがある。
とはいえ、返金がなされるのは双方が楽天ラクマカスタマーサポートでの取引キャンセルに合意している場合のみなので、まずは取引がきちんとキャンセルになっているかどうかを確認しよう。
既に終了している取引については取引キャンセル、返金は行われないので注意しよう。
条件を満たしているにも関わらず一向に返金がない場合は、マイページから楽天ラクマへ問い合わせてみよう。
キャンセルをした場合、ペナルティはある?
出品者、購入者双方が同意していて正当な手続きの元にキャンセルが行われた場合は、特にペナルティはない。
ただし、どちらかの同意なしに一方的にキャンセルをした場合や、取引相手に連絡をしないなど不当な行為の結果キャンセルに至った場合などには、利用制限やアカウント停止などのペナルティを受ける可能性がある。
また、ペナルティとまでは言えないが、購入者が支払い時に使用したクーポンが取引中に期限を過ぎてしまった場合、その取引がキャンセルになると、クーポン自体が失効してしまう点も覚えておこう。
文/oki