
テレワークなどで増えているオンライン会議。自分の顔がカメラに映り、いつもより自分の顔を見ることも多く、男性もスキンケアや肌の色を整えるなどの美肌意識が増しているといわれる。
そこで今回は、ヘア&メイクアップアーティストの高橋弘樹さんに、肌を明るく見せる土台作りとしてのメンズスキンケア方法やメンズコスメの使い方をレクチャーしてもらった。
肌を明るくするメンズ肌づくりのコツ
オンライン会議の映りをよくするにはどんな肌作りが必要になるのか。高橋さんに聞いた。
【取材協力】
高橋 弘樹さん
男性のスキントーン(肌色)スペシャリストとして活躍するヘア&メイクアップアーティスト。長年にわたり蓄積した肌色データを活用し、現在は肌トラブルに対するアドバイスや各社コスメブランドの商品監修、男性の肌色にマッチする化粧品・メイクイベントの企画コンサルティングなど幅広い活動を行う。2015年10月より一般の方に向けたメイクのセミナーやレッスン等で、メイクで外見を爽やかにするビフォーアフター企画(爽やかメイク)がTwitterなどで話題に。著書に『最速でカッコよくなる メンズメイクBOOK』がある。
https://takkaism.net/
「まず意識するべきは肌の保湿です。肌にうるおいを与えることで、画面上での映りがよくなり健康的な印象を与えることができます。乾燥わかめも水に浸すと鮮やかな色に戻りますよね。お肌もうるおいを与えることで、本来のイキイキした血色を演出することができるのです。
通常は化粧水で水分を与え、乳液で肌をなめらかにし、クリームで保湿、という手順を踏むのが一般的ですが、その基本の3ステップがひとつになっているオールインワン化粧品を使うのも手間をかけることなく、瞬時に保湿できる方法として男性から人気があります」
さらに、最近ではオンライン対話などで自分自身の印象がどのように相手に映るのかが意識されるようになったことから、スキンケアだけでなく、メンズメイクニーズも顕著に高まっているのを感じると高橋さん。
「特に就職活動の場においては、オンライン面接が主流になりつつある中で、 自分の見せたい印象にセルフプロデュースする『印象デザイン』が新就活対策ともいわれています。
相手に好印象を持ってもらえるスキンケアによる肌づくりの他に、眉毛、リップカラーといったメイクアップも意識してみるのも良いのではないでしょうか。自分に自信を持てるようになると思います。
最近ではBBクリームが男性メイクアイテムの中でも人気です。BBクリームとは、日焼け止め効果や保湿・下地・ファンデーションの役割が一体になったクリームのこと。がっつりメイクアイテムというよりも、紫外線から肌を守ることのできる『色付きの日焼け止めクリーム』という感覚で使う人も増えているようです」
オールインワン化粧品とBBクリームの塗り方
高橋さんの話に出てきたメンズスキンケア用のオールインワン化粧品には、例えば資生堂unoの「ウーノ バイタルクリームパーフェクション」やクワトロボタニコの「ボタニカルローション&アフターシェーブ」などがある。
またBBクリームは、最近では美容室LIPPS発のサロンメンズコスメ「LIPPS BOY」の肌悩みをカバーするジェルタイプの「フェイスジェル」や、メンズ老舗ブランド「アラミス ラボ」シリーズの、赤みや色ムラなどを抑制するフィルター採用のBB乳液「インスタント フィルター モイスチャライザー」など、スキンケアの延長で使えるアイテムが増えているようだ。
そこで高橋さんに、スキンケア用のオールインワン化粧品とBBクリームの使い方を教えてもらった。
●オールインワン化粧品の塗り方
「オールインワン化粧品の使い方はシンプルです。適量を指先にとった後、頬や額など大きい面積の部位に塗り、両手で包み込むようにして、肌の奥に押し込むイメージでハンドプレスしながらなじませていきます。まんべんなくなじんだら、指に残ったもので小鼻のワキや目の下のクマのゾーンなどになじませます。
このひと手間で、トラブルの出やすい細部にまで塗布することができます。そして最後に手のひらを使い、フェイスラインから首のほうまでなじませておけば完了です」
●BBクリームの塗り方
「BBクリームは基本的に先ほどと同じ要領で、顔の広い面積から塗り始めるのがおすすめです。まずは小鼻と黒目の交わる頬の部分に指先にとったBBクリームを塗布し、顔の外側に向かって塗り伸ばしていきます。両頬を塗り終えたら次は額、鼻筋と塗り伸ばし、最後に口周りになじませたら完成です。
また一度塗りだけではカバーしきれない肌トラブルがある場合は、少量、指先にBBクリームを追加し、気になる部分にトントンとたたき伸ばすだけでカバーすることができますよ」
まずは保湿。そしてメンズメイクの簡易的なものから試してみるのが良さそうだ。スキンケア用のオールインワン化粧品やBBクリームなど、敷居が低めのものから使い、オンライン会議でも映える明るい肌作りに励もう。
取材・文/石原亜香利