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おひとりさまでも寂しくない!?「孤独」との上手な付き合い方

2020.11.21

コロナ禍は、人との直接の関わりの機会を減らしている。感染対策のためには必要だが、一人で過ごすことに慣れていない人もいる。もともと、一人を楽しむことに長けている「おひとりさま」は、どのように一人を楽しんでいるのだろうか。また、寂しさや孤独を感じたとき、どのように対処しているのか。孤独とのうまい付き合い方を専門家に聞いた。

コロナ禍による「孤独」は強まる一方

電通が実施している「新型コロナウイルス日米定点生活者意識調査」の2020年9月中旬の調査結果によると、「新型コロナウイルスが拡がりを見せる中であなたが感じているもの」として、「孤独」は前回の第7回の8月中旬の同調査と比較して、さらに強まっていた。

第7回:8/13~16実施の調査では、「孤独だ」のほうに16%傾いていたが、第8回:9/16~18実施の調査では、5ポイント増加し、21%傾いた。

もっとも高いスコアの感情は「ストレスを感じる」であったが、孤独が増しているのは見逃せない。

おひとりさまは寂しいときにどうしている?

この冬もしばらく、孤独とうまく付き合っていく必要がありそうだ。一人というのは、決してネガティブな側面だけではない。いわゆる「おひとりさま」と呼ばれる人たちは、一人を存分に楽しんでいるといわれる。

そこで、一般社団法人ひとりとひとりの代表理事であり、日本初のおひとりさまメディア「ひとりとひとり」編集長でもある廣川奈美さんに、おひとりさまは寂しさや孤独を感じたときに、どんな行動をとっているのか、傾向や具体例を聞いてみた。

【取材協力】
一般社団法人ひとりとひとり 代表理事・編集長 廣川奈美さん
1977年福岡県生まれ。大学卒業後、上京。販促会社、出版社、人材サービス会社などのデザイナー職を経て29歳で独立。本業はグラフィックデザイナー。現在は、日本初のおひとりさまメディア「ひとりとひとり(R)」編集長を兼務。2019年に福岡にIターン。
http://hitori-to-hitori.com

●オンラインイベントでつながる

「まったく知らない者同士でつながる場としては、オンラインイベントがあります。全国からオンライン上で人が集まり、交流する機会も増えています。当団体でも、オンライン飲み会『ひとりを語るバー』、オンライン会食『大人食堂』、ヨガ『ゆるっとおやすみヨガ』などのオンライン開催のイベントを開催し、日本全国から、時には海外からも参加者がありました」

オンライン飲み会「ひとりを語るバー」では、コロナの影響でリモートワークになり、ひとりで寂しい、孤独、人と話せなくてストレスをためている人たちが、トークテーマ「ひとりを語る」に基づいて、さまざまな話をして交流を深めたという。

実際出た話としては、Google Earthを使った世界旅行の話、コロナ禍の仕事のこと、例えばコロナ禍の転職やリモートワークの孤独、気持ちの切り替えなど、出勤していたほうが楽だったなどの話、体調不良や鬱々としたときにどうしているか、ウォーキングや筋トレやストレッチ、ヨガをオンラインではじめたなどの健康メンテナンスの話、各地のコロナの状況、人出や外食や旅行をどうしているか、Uber Eats等のデリバリー、通販の利用などの話などがあったという。

「共通の話題があるわけではないのでドカンドカン盛り上がることはありませんが、誰かの話をみんなで聞いて、各地の状況、それぞれのお仕事の状況などで意見交換をする感じでした。お酒も入っているので途中で寝てしまったり、コンビニにおつまみを買いに行く人がいたりと自由にゆるく話しができる場が持てたのではないかと思います」

●価値観の合う友人とランチ

「リアルの場合は一定のルールがあり、それぞれに『価値観の合う友人』とお互いが納得できる状況下でランチをしたり、安心して食事ができるお店の選定をしたりすることで『会う』を実践している読者さんも多くなった印象です」

●すれ違う人と挨拶を交わす

「ウォーキングや散歩、トレッキング、登山、街歩きなどで、すれ違う人と挨拶を交わすだけのわずかなコミュニケーションでも、孤独感は薄れるようですよ」

●ロボットペットを飼う

「aibo、LOVOTなどのロボットペットなどの購入も増えているようです」

「その他、習い事をはじめたり、オンラインで資格を取る人が増えたりとインプットをするという方法も。また、YouTubeや動画配信サービス等で、お笑いの番組を見る機会が増えたという人も多いようです」

「ひとり」は“最強”で“最弱”。つながる方法を見つけて

今年は、一人に慣れていない人たちが、コロナの自粛で一人と戦った一年となった。まだその戦いは続きそうだ。廣川さんにメッセージをもらった。

「コロナ禍で『ひとり』は“最強”で“最弱”だということがわかりました。ひとりだと家庭内感染もありません。外食をしても会話をしないので感染リスクは低いし、仕事もリモートワーク中心ならコロナに対しては本当に“最強”です。

しかし、ひとたびコロナに感染して自宅療養になっても助けてくれる人がいなければ、食事の用意もままなりません。孤独や孤立といったネガティブ側面も見えてきます。その点では、本当に“最弱”ですよね。

ストレスの原因が人間関係という人も多いとは思いますが、まったく人とのコミュニケーションがないと、逆にストレスや孤独・孤立を感じてしまうことも。ほどよい距離感でほどよく人と接することも必要なことなのだと気づいた1年になりました。

よく、人とつながりましょう、コミュニティに参加しましょうと言われますが、つながる方法は教えてくれません。孤独だな、孤立しているなと感じてしまう人は『つながり』の方法がよくわからない人も多いのです。

当団体はそういった人たちにヒントになるような、さまざまな人の『いきかた』『つながり』をテーマに取材し、記事にして、マガジンを発行しています。このマガジンも含めて、まずは自分に合った、自分が楽しいと感じるつながりの方法を見つけてみてください」

一人ということを、ネガティブに捉えてしまうときには、ポジティブな考えに切り替え、ポジティブな行動をとれば、きっと楽しくなるはずだ。まずは自分が楽しいと思えるつながりを持つ方法を見つけてみよう。

取材・文/石原亜香利

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