スマートフォンといえば、iPhoneやXperiaシリーズのように、前面にディスプレイが搭載されたデザインがもはや“常識”です。しかし、その定番デザインに待ったをかけるべく登場しているのが「折りたたみ式」のスマートフォン。
スマートフォンの未来の形状、ともいうべき折りたたみ式ですが、Galaxyから登場した「Galaxy Z Fold2 5G」や「Galaxy Z Flip 5G」(どちらも11月4日発売)を始め、モトローラの「motorola razr 5G」(日本未発売)、「HUAWEI Mate Xs」(日本未発売)など、世界ではちらほらと見かけるようになりました。
そこで、これから新製品が多く登場するかもしれない2画面折りたたみスマートフォンのおすすめの使い方を紹介していきます。筆者は、折りたたみスマートフォンの中でもさらに異彩を放つ「LG V60 ThinQ 5G」を1か月ほどガチで試してみました。
2画面折りたたみスマートフォンの使い方
早速、2画面の折りたたみスマートフォンの使い方について、筆者が1か月ほど使ってみた印象を踏まえながら紹介していきます。今回使用した「LG V60 ThinQ 5G」は、一見ただのスマートフォンなのですが、専用カバーを装着することで折りたたみの2画面スマートフォンになるという変わり者になっています。
2画面折りたたみスマートフォンの使い方【2つのアプリを起動】
やはり2画面のスマートフォンの活用法として外せないのが、左右それぞれの画面に別のアプリを起動する方法です。LG V60 ThinQ 5Gであれば、基本的にどんなアプリでも左右の画面に同時起動できるので、様々な組み合わせで試してみました。
筆者が特に利用頻度が高かった組み合わせが、上図のように片方の画面にYoutubeなどの動画アプリを起動しながら、LINEやツイッターといったSNSアプリを使用する方法。最近は、コロナ禍の影響でアーティストがライブ配信を行う機会も多いので、配信動画を視聴しながら、SNSで友人と話したりといった使い方が便利です。
また、外出時にはマップを起動しながら、ブラウザアプリを確認することで、目的地までの道順と一緒に、その場所の詳細を調べることができます。1画面だと、マップとブラウザを切り替えて使わなければならないので、同時に確認できるのはかなり使い心地がよかったです。
※左は縦長ディスプレイで、2つのアプリを同時に表示しても比較的見やすいXperia 5 IIですが、情報量の多さは圧倒的です。
また、現在地を友人に知らせる際、マップの画面をキャプチャし、反対の画面に表示しているチャットアプリにワンタップで共有することもできます。
なお、通常のAndroidスマートフォンでも、画面を上下に分割して2つ表示する「マルチウィンドウ」機能は使用できます。こちらでも問題はないのですが、1画面に2つのアプリを表示すると、表示できる範囲は限定的なので、情報が見にくいといった問題はあります。やはり、2つのアプリを同時に確認するには、画面が2つあったほうが便利です。
写真撮影にも便利?
2画面スマホとして便利な機能は、写真撮影にもあります。例えば、真下にある被写体を撮影したい場合、通常であれば、スマートフォンを上から覗き込まなければなりませんが、2画面スマートフォンの多くは、画面を開く角度は自由に固定できるので、被写体と水平の位置にカメラを持っていき、もう一方の画面で横から確認することができます。
記事用に製品の画像を撮影する機会の多い筆者にとっては、嬉しい機能でした。
ゲームが大画面で行える!
こちらは外付けのBluetoothコントローラーに対応しているゲームのみではありますが、FPSなどのゲームを行う際に、片方にゲーム画面、もう片方にコントローラー画面を表示することができます。
1画面のスマートフォンであれば、当然ゲーム画面と操作パネルを同時に表示しなければいけませんが、この機能を使用すれば、ゲーム画面が欠けることなく、大画面で楽しむことができます。
LG V60 ThinQ 5Gは1画面での操作も快適
今回2画面スマートフォンとして試したLG V60 ThinQ 5Gは、前出の通りカバーを装着して2画面表示に対応するというモデルなので、カバーを外して通常のスマートフォンとしても当然使用できます。
通常の状態でも、約6.8インチの大画面を搭載し、高い処理性能や5000mAhの大容量バッテリー、防水・防塵機能なども備えているので、快適に使用可能です。
これからは2画面スマートフォンの時代?
冒頭でも触れたとおり、まだまだ数は少ないものの、徐々に折りたたみスマートフォンの市場は拡大してきています。数年後には、折りたたみ型が一般的で、現在の形のものは古い、なんていわれている可能性もあるでしょう。
未来のスマートフォンともいえる、折りたたみ型スマートフォン、一度試してみてはいかがでしょうか。
取材・文/佐藤文彦