汚い、くさいとラグビー部をディスりすぎて、全国のラグビーファンやラグビー関係者からクレームが入りそうな勢いなので……少しフォローを(笑)。

大学を卒業して早10年。社会に出て、たくさんの男性を見てきた今でも、「ラグビー部ほどの男は他にいない」と、そう感じています。

やっぱりラグビー部は結婚に向いている

どうしたいか? ではなく、どうすべきか?を知っているから

私は大学を卒業した後、看護師として病院で働き出し、程なくしてお付き合いしていた男性と結婚しました。しかし、人生とはそう簡単にうまくいかないもの。紆余曲折あって、3年ほどで結婚生活は終了し、27歳で再びシングルライフが始まりました。「一人でも十分楽しく生きていける」と思う反面、友人が次々に結婚したり出産したりするのを見ると、「やっぱいいなあああ」と憧れる自分がいる。しかし、結婚のめんどくささ、一緒に生活することの難しさ、そして夫婦の脆さ。これらのマイナス面がチラついては現実に引き戻され、こじらせ女子ロードに片足を突っ込みかけていました。

そんな時に出会ったのが、今の夫。大学時代、一緒に汗を流したラグビー部員でした。たいして仲良くもなく、お互いをよく知っているわけでもなく、かろうじて連絡先は知っている程度の仲でしたが、彼もバツイチであったことや、ラグビー部時代を共にした安心感からすっかり意気投合。結婚はめんどくさいだの難しいだの、ああだこうだと難癖つけていた割には、比較的あっさり再婚することになります。

そして現在、再婚5年目になりますが、この5年間、いい時も悪い時も、平凡な日常も、人生の節目である時も、夫の人間観察をしていて出た結論は「やっぱりラグビー部って結婚に向いている」ということです。

おそらく彼らは、社会に出て必要なこと、会社という組織に入って必要なこと、そして、結婚生活において必要なこと、すなわち人生において大切なことを「ラグビー部」という過酷な部活の中ですでに学んできているんですね。

例えば彼らラグビー部は、「男は顔じゃない」ことをすでに知っています。なので、顔以外のすべての要素、心、筋肉、仕事スキルを磨くことに命を燃やしにかかる、自己啓発できる人たちです。

また、良くも悪くも男から好かれ、上司からもかわいがられるので、気付いたら出世頭になっていたりもします。さらには、彼らは驚異の生命力を持ち合わせているので、どんなに激しい二日酔いでも、どんなにひどい高熱でも、どんなに辛い下痢嘔吐でも、地を這ってでも会社に行き、周囲の信頼を獲得します。

こういう存在は、会社にとっても、後輩、同僚、友人にとっても頼もしい存在ですが、特に結婚相手、「生涯を共にするパートナー」という視点において、彼らは最高の優良物件だと私は思うのです。

その最大の理由は、彼らは常に「道」を歩いているから。

自分がどうしたいかじゃない。「自分はどうするべきか?」を常に自問自答できる、自分がどうすればチームのためになるかを常に考えられる。いわば、武士道のような道理や義理を大事にできる彼ら。そして、そのメンタリティは、ラグビー部を卒業し、社会人になって「会社」というチームに入っても、結婚して「夫婦」というチームになっても、忘れられることはありません。

 そんな「人としての強さ」を持っているのが、私がこよなく愛するラグビー部です。

結婚に適した男の条件【1】

「“人生に必要なことはすべてラグビーから学んだ”男」

文/小松あや(80min.編集部)