次のステージでもラグビーを続けたい。だが、新型コロナウィルスの影響で試合ができなくてアピールする機会もない。そんな高校生たちを支援するために5月からウエッブで活動を開始したのが「#ラグビーを止めるな2020」という活動である。選手が自分の得意なプレー動画をSNSに投稿し、大学や社会人チームのリクルーターの目にとまるようにするのが狙い。この活動がきっかけとなり、ラグビーだけにとどまらず、スポーツ全般に広がったのが「#スポーツを止めるな」だ。
さらに「スポーツを止めるな」の新たな取り組みとして「青春の宝」プロジェクトも動き出した。これは試合の映像に、レジェンド選手などが解説と実況をつけて、一生の記念にしてもらおうというものだ。すでに宮城県の石巻工業高校ラグビー部の試合映像に元日本代表ラグビー選手の五郎丸歩さんたちが解説と実況をつけた実績がある。
一人でもいいから高校生を救いたい!
そんな思いが大きな輪になった
スポーツを止めるなという活動は、開始から3か月が過ぎているが、これまでスピード感が大事と駆け抜けてきた。
一人の高校生を救いたいという思いからスタートしたが、実際に入学が決まったという話も聞いたので、実施して本当に良かったと考えている。
元々は発起人である野澤武史さんから声をかけていただいたことがきっかけである。野澤さんは僕の慶應時代の2つ上の先輩。現在は、若手の育成を担当していて、高校生側と大学側のニーズを的確にキャッチして、早々に動き出したことが良かったと思う。この時期になると高校生の大学への進学は一旦ひと段落となってきた。
次に考えるべきは、来年以降の同様に進学に関するサポート体制を考えておくこと。今の2年生も同様の問題が出てくる可能性があるので、マッチングのサポートをさらに充実させて進めておきたいと考えている。
秋になれば、全国大会の花園予選が始まる。しかしながら、まだまだこの先どうなるのかわからない。もしこのまま引退になってしまったら、とてつもなく寂しいと思うので、プレイヤーが少しでもラグビーをやってきて良かったなと思ってもらえるように、選手の試合映像にトップ選手が解説をする”青春の宝プロジェクト”もスタートしている。先日は五郎丸歩選手が実際に実施してくれた。
この活動も同様に他のスポーツにも展開されていて、バレーボールやバスケット界でも同様の動きがある。バスケでは、富樫勇樹選手の解説を見るとプロの視点がわかってとても興味深かった。
今回このような活動をして改めて感じたことがもう一つ。SNSの使い方に関する知見である。Twitterを使って、進めたことで一気に拡散した。これは、SNSの大きなメリット。一方でも個人情報や相手選手への配慮から二の足を踏むということもある。大人になればほぼ間違いなく使用するSNS。この分野への教育を誰がいつ実施するのかということは社会問題かと考える。コロナ禍で始まったこの活動であるが、この点に関しても何かしらの動きをしていきたいと考えている。
現在、この活動を継続的に進めていくためにもクラウドファンディングも実施している。もしご興味あれば是非ともご協力お願いします!