女性が実際に被害にあったことは1位「痴漢」、2位「ストーカー」、3位「盗撮」
いつ、どこで巻き込まれてもおかしくない犯罪被害。特に女性は性犯罪者の標的になりやすい。セコムが実施した「女性の『安全・安心』に関する意識調査」により、女性の3割以上が実際に犯罪被害を経験しており、「痴漢」「ストーカー」「盗撮」の被害が大半だということが明らかになった。
約6割の女性が犯罪被害の不安を感じている
女性が巻き込まれる犯罪被害に関して、不安に感じたこと、および、被害にあった経験【図1】を聞いたところ、57.0%がこれまでに何らかの不安を感じており、33.5%が実際に被害にあった経験があることがわかった。
具体的な内容は、1位「痴漢(不安を感じた:35.0%、被害にあった:22.5%)」、2位「ストーカー(不安を感じた:25.5%、被害にあった:10.5%)」、3位は不安を感じたことでは「ネットでのトラブル、SNS悪用(22.0%)」、実際に被害にあったことでは「盗撮(5.0%)」となった。
犯罪被害にあった人の中では約6割が「何もできなかった」と回答
実際に犯罪被害にあった女性にどのような対応をしたか【図2】を聞いたところ、「何もできなかった(58.8%)」と回答した人が最も多く、昨年の49.0%より増加する結果となった。
「護身グッズや防犯グッズを活用した」と回答した人は3.9%と昨年の0.0%と比べるとわずかに増えたものの、女性の防犯対策として導入や活用が浸透していないことが明らかに。
個人の特定に関する被害が上位に
ネットでのトラブルやSNS悪用の被害にあった女性に、具体的にどのような被害を経験したか【図3】を聞いたところ、「SNS投稿での勝手な写真公開、タグ付け(著作権・肖像権侵害・個人情報流出)」と回答した人が62.5%と最も多く、昨年の4位から大きく順位を上げた。
次いで「ネットストーカー(25.0%)」が2位となり、SNSやネットにおける個人の特定に関するトラブルへの回答が上位となった。
ネットでのトラブルやSNS悪用の被害に合わないための対策は「PC、スマホにパスワードを設定(59.0%)」が最も多い結果に。
ネットでのトラブルやSNS悪用の被害対策【図4】を聞いたところ、1位「PC、スマホにパスワードを設定(59.0%)」、2位「信頼できないWiFiを使わない(38.5%)」、3位「必要ない通信機能はオフにしている(26.0%)」となった。
第三者からの不正なアクセスや情報漏えいに対する警戒意識が高まっていることが見て取れる。一方、17.5%の人が「特に対策をしていない」と回答し、対策が講じられていないことが判明した。
歩きスマホをする人は3年連続で75%を超える結果に
歩きスマホをすることがあるか【図5】を聞いたところ、「はい」と回答した人は全体で77.5%。年代別でみると、10代は82.0%、20代は83.0%が歩きスマホをすると回答し、20代の中でも大学生は86.2%と歩きスマホをする人の割合がわずかに高い結果になった。
調査概要
調査期間: 2020年6月23日~24日
対 象: 10代から30代の女性200名
(12-19歳50名、20-29歳100名(うち大学生58名)、30-39歳50名)
方 法: インターネットによるアンケート回答方式
構成/ino.