DIME MAGAZINE
みずほ銀行が2021年1月18日以降、新しく口座を開設する際に通帳を発行するのに「通帳発行手数料」を徴収すると発表しました。
通帳を発行・繰越するごとに1冊1100円（税込）が口座引き落としで徴収されます。
なお、2021年1月17日以前に開設した口座、通帳発行・繰越時70歳以上の場合は手数料が無料、みずほマイレージクラブＳステージの場合は通帳繰り越し時の手数料が無料になります。
みずほ銀行では通帳の代わりに「みずほe-口座」として、最大10年分の取引明細をスマートフォンやパソコンなどを使ってオンラインで確認できる「みずほダイレクト通帳」を利用することになります。
みずほ銀行だけじゃない、通帳オンライン化
このような通帳をオンライン化する動きは、みずほ銀行だけではありません。
三井住友銀行でも2021年4月1日以降に新規開設した普通預金口座で紙の通帳を使用する際に、手数料として年間550円（税込）を徴収すると発表しています（18歳未満、75歳以上は対象外）。
また、三菱ＵＦＪ銀行でも、アプリからの口座開設などを行う場合は、基本的に紙の通帳は発行されません。紙の通帳を発行するには、手続きが別途必要となります。
りそな銀行でも、すでに新規開設の口座については基本的には通帳は発行されず、紙の通帳を発行するには、窓口などで別途手続きが必要になります。
持っているだけでお金がかかる未利用口座
通帳をオンライン化する動きだけでなく、長期間利用のない口座に対し手数料がかかる銀行も増えてきています。
三井住友銀行では、2021年4月1日以降に新規開設した普通預金口座が、個人の口座の場合はｗｅｂ通帳の選択またはＳＭＢＣダイレクトのパスワードカードの有効化（利用登録）のいずれかが未済で、2年以上入出金がなくかつ残高が1万円未満の場合、年間1100円（税込）の手数料が徴収されます（18歳未満75歳以上、同じ支店に定期性預金口座・外貨預金口座などを持っている場合は対象外）。
りそな銀行では、2004年3月31日以降に新規開設された口座に対し、2年以上一度も預け入れや払い戻しなどがない場合に、未利用口座管理手数料として年間1320円（税込）の手数料が徴収されます（所定の条件を満たせば、手数料はかかりません）。
未利用口座に手数料がかかるようになると、「銀行にお金を預けておけば知らない間にお金が増える」とはならず、「預けておくだけでは勝手にお金が減っていく」ことになります。
優遇されるオンライン口座
銀行の通帳のオンライン化が進んでいることで、オンラインで利用できる口座が様々な面で優遇されることがあります。
みずほ銀行では、みずほダイレクトやインターネットバンキングを利用した同一支店あて振込手数料は無料ですが、ＡＴＭからキャッシュカードで振り込みをした場合の振込手数料は220円です。
三菱ＵＦＪ銀行でも、インターネットバンキングを利用した同行あて振込手数料は無料ですが、ＡＴＭからキャッシュカードで振り込みをした場合の振込手数料は、同一支店なら無料ですが、他店あての場合は110円です。
条件を満たすことで振込手数料が無料になる場合もありますが、同一銀行あての振込手数料は特にインターネットバンキングの方が優遇されることが多くあります。
オンライン口座を使いこなせないだけで損をすることがあるので、もったいないですよね。
見出し案：口座の利用がうまくできないと損をする時代へ
これまでは、未利用口座を放置しても、インターネットバンキングが上手に利用できなくても特に問題はありませんでした。
しかし、最近では、未利用口座を放置したり、オンラインで利用できる口座に紙の通帳を発行したり、振り込みを現金やキャッシュカードのみで行っていたりと口座の利用がうまくできないと損をする時代がやってきました。
現在は、銀行にお金を預けても大手銀行の金利は0.001％と超低金利の時代です。
おまけに、未利用口座を放置するだけで手数料がかかり、振り込みをする手数料も差が出るようでは口座の管理ができないことで無駄なお金を支払うことにつながります。
銀行破綻時の元本保証は1金融機関ごとに1000万円までと破綻日までの利息などのため、1000万円以上の貯蓄がある人は、ある程度分散して貯蓄をする必要がありますが、そうではない場合は使っていない口座や紙のみの口座の見直しを積極的に行い、口座をうまく利用できないことで損をしないよう注意したいものですね。
※データは2020年11月上旬時点での編集部調べ。
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文／家計簿・家計管理アドバイザー あき
著書に「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖 （講談社の実用BOOK）」「スマホでできる あきの新ズボラ家計簿（秀和システム）」他
「2年で350万円貯めた！ズボラ主婦の節約家計簿管理ブログ」
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